Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

5弦カンテレの調弦

2011-02-28 20:28:21 | カンテレ

5弦カンテレクラスの課題曲は、ト長調と並行調のホ短調の2声アンサンブル。長調と短調の組み合わせ? と不思議な方もいらっしゃると思うが、カンテレのアンサンブルではよくあること。頭で考えたらどんな音になるの? という組み合わせの効果、それがなかなか面白く、そしてとても心地よい。

ところで最近は5弦の主音(1弦目)はレ(D)にあわせることが多く、ニ長調。ト長調は主音がソ(G)だから、レよりさらにきつめに締め(ねじ)上げていく。私がカンテレを始めた30年以上前はソで調弦していたし、10年前までの楽譜はソ主音が多かった。カンテレが音楽教育の導入や学校教育に使われるようになり、楽譜も音符もわからない子どもたちが、カンテレで「♪マンシッカ、マンシッカ~ (いちごじるしの和音)」と弾き歌いながら音楽を覚えていくようになってから、主音がレに下がったようだ。

今日は久しぶりに調弦をあげる。カンテレ発祥の地・スウェーデン側の地域 Perhojoki (ペルホ川地域)で作れらたカンテレは、ソで調弦した方がいい音がでる。ペリマンニという土着の農民音楽(伝統民族音楽)の地でカンテレを勉強した私は、何台かソ主音のカンテレを持っているので、懐かしい音色の調弦。クラスでも現地で購入したカンテレが数台あり、「先生、いつもよりいい音!」 他のレ主音のカンテレも調弦をあげると、「響きが違う。ぴ~んと鋭い音色」 

カンテレビルダー・Jussi Laasanen の5弦カンテレはソ主音がいい音色。 

カンテレの調弦で、音楽が断然かわってくる。ソ主音とレ主音でやってみたが、この曲はソ主音があう。レ主音はボヨヨ~ンと音楽がぼける。曖昧なもったり、なんだか眠くなる音楽。やっぱり上げた方があってるかも・・・と再度ソ主音に。でも「なんか恐い。ピ~ンと張って切れそう」を配慮しながらの調弦作業だった。


手作り雛人形

2011-02-27 23:19:14 | 音楽療法

音楽療法の仕事場のひとつ、整形外科通所リハビリテーション(デイケアルーム)のスタッフお手製。雛人形は貝殻でできている。 

はまぐり、あさり、しじみ。某スタッフ宅のお汁は、毎日貝のお味噌汁だったとか。

♪おだいりさ~まとおひなさま~ ふ~たりならんですましがお~♪


ムーミンランチ

2011-02-26 23:24:33 | フィンランド

カンテレクラスのあと、ランチは ムーミンベーカリー&カフェ へ。東京ドーム・後楽園遊園地のラクーア内にあるが、遊園地は先日の事故で閉鎖されていた。ムーミンカフェはこんでいる。ベビーカーのファミリー、若いカップル・・・。私たちも20分待ってやっと入れた。

メニューは<フィンランドランチ>

サーモンとポテトのクレープ包みトマトソース煮。「サーモンはどこ?」とaurinkoさん。「う~ん、入ってるゥ?」といいながら、やっと見つけたフレークより小さなピンク色数個。「ここがフィンランド料理専門店と思ってはいけない。雰囲気よ! ムーミンと聞いただけでフィンランドを想像できるその雰囲気で食べればいいのよ」とYさん。 なるほど~。

「そういえば kauppatori (ヘルシンキ港の市場) で食べたサーモンスープ が美味しかったね」 今日のメンバーは 2年前のカンテレ演奏旅行 の参加者たち。「ブログにでていたサーモンスープ が見つからない」「それはコンビニにあるかも」「美味しい?」「まぁ、それなりに。でも最後の調味オイルはいらない、あれは違う味になるから」・・・ フィンランド族は結構うるさい。

併設売店でパンを買う。私は大好きなシナモンプッラ。赤いベリー入り、くるみ入り、黒パン、ペルナリンプ(じゃがいもぱん)・・・、ランチに行った5人がそれぞれにパンを買い、すっかりフィンランド気分。

「軽くお昼を食べて、お隣の小石川後楽園で梅見」のはずが、気がついたら3時半。「梅はあきらめて来月カンテレあとの桜ね」と解散。カンテレと美味しいフィンランドのまったり土曜日。


オカリナさんをお招きして

2011-02-25 23:15:33 | 音楽療法

音楽療法にオカリナさんがいらしてくださった。

オカリナ奏者の永山浩さん

大きいものから手のひらに入るほどの小さなものまで、曲にあわせて演奏してくださる。またメロディー楽器のオカリナは単音しかでないと思っていたら、和音奏のできる珍しいオカリナも聴かせてくださった。

最後はオカリナにあわせて合唱。いつものキーボードと違い、心にしみるオカリナの音色に、歌もしっとり。「癒される」「心が洗われる」音色に、「先生、涙がとまらない」。オカリナさんの温かい演奏に感謝!


カンテレでフィンランド体験

2011-02-24 23:39:53 | カンテレ

 駐日フィンランド大使夫人のアンナ・グスタフソンさんは、国際交流に積極的で、この日は桜華女学院(東京)の高校生たちに講演。「女性として女子校生に伝えたいこと」がテーマ、内容はスライドを交えてのフィンランドの教育、社会制度、そして女性の話などだった。

アンナさんとはフィンランドをテーマにした講演会で、私はカンテレ奏者として何回かご一緒している。今回は最近のフィンランド社会事情が中心だったが、最新情報に私もおおいに勉強になった。まずひと言目、「フィンランドは福祉国家だが、その基盤は教育」とおっしゃる。いまやフィンランドの教育といえば、世界中の注目をあびている。すべての人に平等に与えられた教育の権利が、フィンランドを支えているという。

ヘルシンキ大学で専攻をかえて8年間在学した勉強家のアンナさん。専門のコミュニケーション学を活かし、卒業後は国営放送のレポーターやキャスター、そして外務省ではアドバイザーとして活躍していたキャリアウーマン。男女差、貧富差のないフィンランドの話に、女子校生たちはメモをとりながら聞いていた。

講演会後は会場を音楽室に移して、英語専攻クラスの生徒さんたちと交流座談会。カンテレ体験では、弾いて音色を感じていただいた。即興で思うままに弾く姿は、まるでフィンランドのヤングバンドのミュージシャン。見ていて楽しい。最後は3台のカンテレで合奏。「きれいな音」「面白い」・・・

アンナさんの「日本大好き。特に日本人女性はすてきです。フィンランド人の私は本当に学ぶことが多い」に、はにかんだ女子校生たち。記念写真の笑顔、かわいいでしょ!


美味しい群馬

2011-02-24 07:04:41 | 音楽療法

高崎(群馬)へ。

夕食は、群馬ご自慢の上州豚でしゃぶしゃぶ。甘みが感じられるしっかりした豚肉が美味しい。ワインがなかったので日本酒、これも群馬のお酒。

 

翌日のランチは、<おきりこみ>という郷土料理。平打ち麺のおうどんと野菜を煮込んだもの。甘みのある濃い目のお醤油味に、麺の地粉がとけて、とろ~りあんかけ風。どこか山梨の<ほうとう>に似ている。群馬特産のキノコ類がたくさん入っていた。

夕食もランチも、食べるところを探すのに苦労した。駅ビル内のホテルに宿泊していたが、外に出ればなんでもある、駅周辺にいろいろあると思ったのは見当違いだったらしく、地元の人は「群馬は駅の周りは何もないよ」とあっさり。ちょっと郊外に美味しいお店がたくさんあるとか・・。

でも充分味わった、群馬の味。夕食もランチも美味しく楽しんだ!


♪メ~モリ~

2011-02-23 07:33:43 | 音楽療法

音楽療法の講習で受けた<声のワークショップ>。講師は音楽療法士で声楽家の石原理恵さん。歌うことが多い音楽療法の現場、そこで必要な発声と歌い方の指導だった。

「歌いたいように歌うには身体の感覚を敏感に」と、立ち方や姿勢、呼吸法、発声法など90分では足りないくらいの濃い内容。テキストになったのは、有名なミュージカル 『Cats キャッツ』 の 「メモリー」 、講師のつけた日本語で歌う。言葉を重んじ、声や歌い方もあわせる。泣いたり笑ったり、天を仰ぎみたり歩いたり。ここはオペラふうに、ここは演歌調、元気よく、ちょっと悲しく・・・。豊かな感性をお持ちの講師にひっぱられ、素晴らしい「メモリー」になった。

久~しぶりに本格的な声楽レッスン。そして思い出した、オペラを歌っていた若い頃のことを。まだまだ腹筋もいける、高い声もでる、昔にくらべたら表現がずっと豊かになっていると自負。「メモリー」はミュージカルだが、歌っているうちにだんだんオペラティックになってきた。仕上げではすっかりオペラ歌手。

さてそれからが大変。その日はずっと「メモリー」にはまり、気がつくと ♪メ~モリ~♪ と鼻歌のようにところ構わず歌っていた。あぁ~、いい気分。すがすがしく、そして何より楽しい。上昇気分の私がいる。なんてすてきなの、自分自身の歌に酔いしれる。音楽療法士の私とその対象者の私、紙一重で歌いだす ♪メ~モリ~♪


雛人形を愛でる

2011-02-22 17:24:48 | 季節

数年前に浅草で巡り会った陶器の雛人形。雷門近くの やま吉(やまきち) という和陶器のお店の店頭に飾ってあったのを、ひと目でお気に入りに。

今年も早くから飾っている。いくつになっても、女の子のお祝いごと<桃の節句>は、春を告げる嬉しいとき。梅も盛りを過ぎ、周りがやわらかな春色になってきた、2月後半の今日この頃。


沖縄を読む

2011-02-21 18:42:10 | お勧めの・・・

沖縄にはまってまだ日が浅いが、沖縄を目に耳にすると、ちょっと気になる存在になっている。でも沖縄は遠いから、超多忙な身にはなかなか行かれない。

仕事の帰り道、フラッと立ち寄った本屋さんで沖縄本の新刊をみつけ、それだけですっかり沖縄気分。

『新書沖縄読本』 講談社現代新書 945円

沖縄の空と海を思い起こす水色の表紙に、<沖縄を知ることは 日本を知ることだ>とある。「癒しのイメージの裏で、長寿伝説の崩壊、格差、基地、サンゴなどで島は揺れる。近年の野球の強さ、音楽の魅力の源泉とは」 「《沖縄ブーム》に深く関わった著者たちが、リアルな沖縄の歴史といまを照らし出す」と紹介されている。

内容は、沖縄のいま・沖縄という場・沖縄と日本・離島にて・沖縄から遠く離れての5部からなる。400ページもあるこの本、沖縄がつまっていそうと早速購入。帰宅が待ちきれず歩きながら斜め読み、沖縄が隅々までたっぷり、どっしり。

この本に関わった人は、「《楽しい沖縄・愉快な沖縄》も沖縄の大切な一面ですが、いまぼくたちが本気で見つめなければならないのは《苦しい沖縄・悩める沖縄》です。その意味で、この本には《沖縄の真実》が詰め込まれていると自負しています。密度の濃い本になっています」とその思いを伝えている。

 

私の沖縄は、いわゆる観光をあまりしていない。自分で運転しないので、案内人の連れて行ってくれるまま。おかげでガイドブックに載らないところ(もの)や人々の生活をたくさんみている。私の 《楽しい沖縄・愉快な沖縄》 は食べ物や音楽、 《苦しい沖縄・悩める沖縄》 は基地、街を歩く米兵と特別ナンバーの車、そして何より印象的だったのはコザの裏道でみた女性が立つ簡易ハウスとその奥にある教会(日本基督教団コザ教会)。

2009年秋に初めて沖縄に行き、昨年2010年は4回行った。本にもでてくる、廃墟と化した中城(なかぐすく)高原ホテルにドキドキしながらコワゴワ忍び込み、また中途で断念されたリゾート開発もみた。戦争の地では、そこで流された血や命を想い、祈った。そういう沖縄をたくさんみたら、沖縄の真実は? 沖縄が直面しているのは?  ・・・考えさせられることが何度もある。

 

この本を読んだら、またすぐに行きたくなった。今年2011年はいつ行かれるかしら、3月はとても無理、4月にはどうかしらと書き込みいっぱいの手帳とにらめっこ。行きた~い、沖縄!   


夕焼け富士山

2011-02-20 23:17:15 | 季節

毎年今ごろは、日の入りが富士山の左側から右側へ異動するころ。あいにく富士山頂に陽が沈むのは見逃したが(天候不良だったような)、富士山脇に沈むのはキャッチした。

我が家のベランダからの、美しい日本に感動!


老老介護

2011-02-18 23:11:59 | つれづれ・・・

ホテルのレストランでみかけた光景、高齢者に携わる仕事をしている私には、おおいに気になる場面だった。

老年、お二人とも和服をお召しになっているご夫婦のテーブル、「奥様がかいがいしくお世話をなさるステキなご夫婦」のほほえましい印象のカップル。後ろ姿のご主人の顔は見えない。しばらくして気がついた。美味しそうな食事なのに会話がない、ご主人の姿勢がだんだん傾いている、奥様が時々食べさせている、そういえば施設で使用している介護エプロンをしている・・・。「あら、もしかしたら介護?」  

食事が終わると、奥様は食べこぼしを丁寧に片づけていた。そして折りたたみの簡易車椅子が広げられたので、お手伝いした方がいいかしらと友人と話していたら、ホテルの人が気づきとんで行った。「大丈夫です。なれていますから」と奥様。そんなに大柄なご主人ではないけれど、やっぱり二人がかりで車椅子へトランス(移乗)。

年齢は70代後半、「大丈夫、なれていますから」とおっしゃった奥様だって頑丈には見えない体型。毎日の生活は、もちろんヘルパーさんや援助してくれる人はいると思うけれど、きっときびしい介護の生活に違いない。いわゆる<老老介護>、わずか20分の光景だったけれど、考えさせられるときだった。


フィンランド・エストニア絵画展

2011-02-17 23:05:36 | フィンランド

<フィンランド>に、目と耳が敏感に反応する私。 デパート のエスカレータで何気なく横をみると、<フィンランド>と見える。「なになに? 絵画展。これ行きたい。みたい!」 食事が目的だったが早々に終え、会計は友人にまかせて、一人さっさと会場へ。

<フィンランドエストニア絵画展>

フィンランドのV・ケンパイネン、T.ヴァルスタと、エストニアのJ・ミルダバーグの作品が20点ほど。ケンパイネンの作品は、まるで絵本の世界。明るい色合いは元気をくれる。ヴァルスタは落ち着いた感じで、リビングに飾ってずっと眺めていたいような癒し系。

ケンパイネン「お月さまの声に耳を澄ませば」 (ホームページより)

フィンランドでは必ず美術館に行くが、ギャラリーや小さな個展を覗いたことがないことに気づく。こじんまり、じっくり見るのもいいなぁと思いながら、出品数が少ないので何度も同じ絵を眺めて楽しんだ。

がっかりしたのは日本語のタイトル。ヴァルスタの作品は手書きのフィンランド語タイトルがあるが、その多くが新しく日本語のタイトルがつけられていた。一緒にいた友人にフィンランド語を説明、「なるほど~」。おそらく絵のイメージからだと思うが、フィンランド語を直訳した方がもっともっと作家の想いが伝わるのにと、とても残念だった。

東急デパート本店8階 美術ギャラリー、2月17日(木)~3月2日(水)


音楽療法、新しい試み

2011-02-16 22:46:39 | 音楽療法

音楽療法の常勤(毎日)の仕事場は、医療法人の高齢者施設リハビリテーション科。専用の音楽療法室や楽器部屋、デスクがあるのは介護老人保健施設、そこは入所150名、通所50名の最大規模の施設。系列の認知症グループホームが3つ、療養型通所施設、クリニックデイケアと毎日忙しく動き(走り?)回る音楽療法士。この施設で音楽療法をしてもう12年になる。

 

新年度に向けての音楽療法を考える時期がきた。新しい提案は、MT・音楽療法部門とST・言語聴覚部門との連携。以前からSTとも「声、口=発声」で情報共有していたが、<一緒に何かする>が懸案事項だった。MTは変わらないが、STは退職もあり、協同を課題にしつつ実現できていなかった。半年前にST部門に経験者が加わりさらに強化されたこともあり、いよいよ「できそう!」 そしてそれを形にすることが決まった。やったァ~!

曜日毎にメンバーを固定して行われているSTグループ訓練、月に1回をMTとの合同訓練にすることになった。歌を題材に、回想法も取り入れ、多岐にわたる視点から訓練を行う。専門職の集まりであるリハビリテーション科、そして様々な職種のいる大規模施設であるからこそできる試みでもある。

新しいこと大好きな私、アイデアが次々溢れるほどわいてくる。あれも、これも、それから・・・。基盤となるのはまず音楽療法の記録、そしてカルテから情報収集、疾患や病歴、PT・理学療法情報、フロアの生活情報、ご家族情報、お元気だったときの情報・・・、情報収集はできるだけ詳細を拾いたい。その人に何を提供できるのか、何がきっかけになるのかと私の模索は広がる。

 


作る人より食べる人!

2011-02-15 23:40:25 | グルメ

シェフの脳と舌はどんなふうになっているのかしら・・・と、食いしん坊としては時々羨ましく思うことがある。

最近食べたピザ。<九条葱とサーモンのピザ>は季節限定のお味。

九条葱のしっかりした甘さとレンコンの組み合わせが和風、そして薄切りトラウトサーモンとあっさりチーズが洋風。この和洋折衷の組み合わせが、素材の魅力を相乗効果で美味しくしている。

イタリアの赤ワインとよくあう。ピザが軽めだったので、ワインがもう少し重めだったらよかったかしら(フルボディでしっかりした味を、とオーダーしたのだが)、と思いながら。

それにしてもこの素材のチョイス、冷蔵庫にあっても思いつかない。お料理作りが大好きで、キッチンに立っている時間は長い私。でも作る人より食べる人に向いていると、おおいに認識した夜。