Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

療育・音楽療法クラス①-親子クラス

2008-06-15 20:04:25 | 音楽療法
「おはよう!」「先生、元気だった?」「また来ましたァ」「ヤッホ~」・・・、梅雨の晴れ間でお天気がいい、顔も明るく、足どりも軽い。子どもたちの元気な声で、にぎやかな始まり。

<発達に遅れや偏りのある子どもたち>のための <療育・音楽療法クラス>  (東京YWCA国領センター)  4月から 新クラス が始まり、今月で3回目。

<未就学児・親子クラス>
昨秋から継続のA君は、他人との関わりができるようになり、行動にも落ち着きが見られるようになってきた。何より集団の中で社会性が育ってきたのが成果。いつも明るく、にこやかな笑顔を振りまいている。

「療育はまず大好きな音楽を通して」というご両親の願いのB君は3回目。ゆっくりではあるが、いい表情がでてきた。目の前で太鼓をポン、満面の笑み! ママの緊張もほぐれ、B君のできることにさりげなく寄り添っている。ママにベッタリだったB君が、終わりの歌では私の膝の上にトコトコやってきて座わった。皆びっくり、何より私がいちばんびっくりした。B君と向き合ったママは、「わが子はとてもいい顔してました」 その発見がB君の成長につながる。

「先生、ボク、これいやだ。そっちのがいい」と2回目のC君。「先生にかえてもらえば」と聞こえてきた言葉に、今まですべてそれで解決してきたと思われる環境を察知。「これやだ」としばらくやりとり。私は「待ってね。順番ね」とC君に諭す、「わかった」。 そしてC君の順番、「はいどうぞ」に「ありがとう」 親子クラスはママも学びの場、育児=育自も促す。
 
4月から療育センターと保育園で訓練を受けるD君、昨秋からメキメキという表現がぴったりなほどの成長をしている。毎回ご両親で参加、家でもできることは実践しているという姿勢に、「これも試してみて」とエールをおくる。

「楽しみながら成長したい」とE君。「できることを評価したい」という保護者の姿勢がE君を支える。「日常ではできないことばかりだから、音楽療法でできることが見つけられてよかった」 子育ては褒めて育てる。おだてて育てたわが息子の話をすると、「子育てのベテランですね」と返され、「反抗期は闘う親子だった」の話もする。

ダウン症のFちゃんは踊りの天才。皆で見とれて、なりやまぬ拍手。スターに照れるFちゃんと驚くママ、「はじめて注目されました」。

Gちゃんは前回の体験参加でご両親が驚くほどの反応を示し、その場で申し込み。リズム感と音感はすごい! 「先生、楽しそうです。これをのばしてください」


療育クラスは、ABA(応用行動分析)手法を基本におく。まず子どもたちが楽しい音楽体験を通して、生き生きした日常生活につなげる→音楽療法場面を通して、生活に必要なルールも学べるよう、さりげなく課題を提供する。最終的には音楽療法での成果が、汎化(般化)され、社会行動にもつながるよう目指している。