令和5年11月2日(木)
先日、浜松市において一般廃棄物処理に関わる全国組織(全国環境整備事業協同組合連合会)が主催する、全国大会が開催されました。
後援には、環境省、静岡県、浜松市、県市長会、県町村会が名を連ね、それぞれに関する行政官庁及び各政党の代表や県内選出国会議員、県議、市町議員などが来賓として招かれ、全国から関係者が参加して盛大に開催されました。
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(開催会場の様子)
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(関連機器の展示ブースも)
今回の開催趣旨では、「生活排水の適正処理と役割」についてで、大会式典のほか、講演とパネルディスカッションが行われました。
私たちの暮らしから出るゴミは「一般廃棄物」として市町村の委託や許可を受けた民間事業者(一般廃棄物処理業者)が、収集し処理しています。私たちの生活環境の保全と公衆衛生上、欠かせない重要な仕事です。
一般廃棄物処理は廃棄物に関する法律(廃掃法)に基づき、市町村が策定する「一般廃棄物処理計画」により進められるもので、この計画の適正な策定と運用が不可欠となります。環境省はこれを徹底するために、平成26年10月8日に通知(10.8通知と呼ばれている)を発出しました。
この中では、区域の定めのない計画や不当な新規許可などの問題が明らかとなっており、市町村と業界での共通認識のもと是正されていくものとされています。このことについて、来賓のあいさつに立った国会議員の皆さんからは、一般廃棄物の適正処理に関しては、民間の自由競争は馴染まないという表現をされていました。
そもそも、この大会開催の趣旨にあるように、「一般廃棄物処理計画」が徹底されていないことが課題とされており、その完全実施に向けた取り組みが急務です。
生活排水に関しては、公共下水道の整備が進んでいますが、その整備が困難であったり遅れている地域は少なくありません。しかし、人が生活している以上、生活排水は出ます。それを適正に処理しなければ生活環境は悪化します。県でも公共下水道の整備が出来ていない場合などは、生活排水処理の手段として合併浄化槽の設置を勧めています。
個人住宅や集合住宅など、それぞれに個別に設置できる排水処理設備ですが、この維持管理は重要な作業となり、このうち保守点検は今回主催された団体等が担っています。現在、点検結果は書面にて管理されていますが、年数回、長期に渡り点検結果を管理し、所有者に適切な維持を働きかけるためにも、デジタル化による効率化を進めることも重要となってきます。このことも業界全体で加速することが求められており、これに関する提言等も出ていました。
また、本県は南海トラフを震源域とする大地震などの自然災害が予想される地域で、近年では大雨による土砂災害や水害などが頻発し、被災後の罹災物処理は大きな問題となっています。これらの対応にも一般廃棄物処理業者の皆さんに関わっていただくことに期待がかかっています。
この分野での全国大会に出席したのは初めてですが、改めて、私たちの生活環境の保全していく上で、一般廃棄物処理の重要性を再認識する機会となりました。
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