久しぶりにプノンペン・ポスト紙のサイトを開くと、コンポンチャム州メモットのベトナム国境近くに新しい「市場」が建設されるとのがありました。
そんな所に市場つくっても閑古鳥が鳴くだけだぜ・・・というような内容ですが、たぶんその通りだと思います。だけど、そんな客が来そうもない市場の建設費を何故ベトナム政府が負担するのかがポイントなのかも、とも感じました。
先月の「一村一品運動」展示会でコンポンチャム州のブースには胡椒生産農民協同組合(DAR-MEMOT PEPER FARMERS COOPERATIVE)の展示がありました。ドイツのNGO(たぶん)の支援を受けた活動だそうです。メモット地区では2,174農家が胡椒を栽培し、1農家当たり平均栽培面積は0.5ヘクタール。EUへ輸出しているのでは、と思います。
・・・などということを思い出したわけですが、この記事を読んで改めて感じるのは、「国際国境ゲート」でない国境ゲートでは、現状、輸出入手続きなしでキャッサバなどの農産物の国境通過が行われていることを半ば当局が認めているということです。
New market to open at Vietnamese border
カンボジアとベトナム両国の当局は先週、コンポンチャム州メモット地区で、国境貿易を促進するこの地域初となる市場建設の起工式を開催した。
国境通過口近くに建設される新市場は、商品流通と保管にとって便利な場所であり、ベトナムとの貿易を拡大するだろう、と当局者は語っている。
両政府は、二国間貿易を2015年には50億ドルにまで引き上げることを約束している。在カンボジア・ベトナム投資協会の資料によると2012年時点で124の投資プロジェクトがあり、、投資額は総額25億ドルである。
コンパンチャム州政府の商業部門の副部長Chheang Chhayによると、新しい市場はカンボジア政府によって実行されるが、ベトナムは建設のために100万ドル以上を約束している。
1,600平方メートルの面積を持つ市場の建設が始まっているにも拘わらず、彼は、正確な建設完了時期やそこに置かれる商品の詳細については明らかにしなかった。
Cham Prasidh商務大臣によると、国境通過口は将来、国際国境ゲートに格上げされ、物資の国境移動を可能にする。「国際国境ゲートに格上げされると、不法または許可のない物資は法律によってチェックされることになる」と彼は語った。
現在、国境を通過する物資のほとんどは、キャッサバや他の農産物である。国境口が国際ゲートになると旅行者は舗装路で国境を越えることができるようになる。
新市場近くの胡椒農家でありトレーダーでもあるPeng Kouyは、この地域は市場以外はとても閑静だと語った。「もし市場が完成したとしても、あまりにも閑静過ぎて短期的には成功しないだろう」「現時点では物を売るには閑静過ぎる」と彼は言う。