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ベトナムGM作物来年スタート

2011-09-08 00:04:07 | 農業・食品
8月末のセミナーで大規模な遺伝子組換え作物の栽培は、早ければ来年にもスタートする、と農業省Bui Ba Bong 副大臣が明らかにした。彼は、遺伝子組換え作物は気候変動による厳しい天候受条件に対して耐えることが可能であると語った。

「遺伝子組換え作物の普及は利益をもたらすと同時に特に最近になってこれを導入したベトナムにとっては課題の提示でもある」。「遺伝子組換え作物は厳重に監視されることになる」。

「われわれはまた、この分野で先進国や国際機関との協力を高めることを必要としている」。
ベトナムの遺伝子組み換え作物は、ビタミン増強米、除草剤耐性・worm-freeのトウモロコシ、干ばつ耐性大豆等が開始されている。

農業遺伝子研究所のNguyen Thi Thanh Thuy副所長によれば、「北部のヴィンフック省における遺伝子組換えトウモロコシ栽培は大きな成功を収めている」
「収穫は同じ条件下で今までの品種より30-40%高い」
「遺伝子組換えトウモロコシの品質はより優れ、またこのトウモロコシを食べる虫の数も劇的に減っている」

作物栽培局のNguyen Tri Ngoc局長は「生物学的安全基準は国の自然生物多様性を確保するために最高レベルのものであったが、これは何ら悪影響を及ぼさなかった」と言っている。



ヴィンフック農業局のLe Van Dung副局長は、「大規模な遺伝子組換えトウモロコシの栽培が許可されるべきだ。それは農民の収入を押し上げる」
「また、農薬に大きな額を支払わないでも済むようになる」

農民は通常毎年1ヘクタールにつき2百万ドン(97ドル)を農薬のために支出してる。もし遺伝子組換え作物に変えれば、ヴィンフック省の2万ヘクタールで194万ドルを節約することになる。

しかし、農業遺伝子研究所のLe Huy Ham所長は、更に試験が積み重ねられるべき、と主張している。

試験プロジェクトは冬作物の収穫が終わるまで、安全性と品質の評価のために実施される最終テストまで継続される。
先進国ではこのテクノロジーの更なる開発を続けているが、ベトナムでは遺伝子組換え作物のすべての安全性を確認するために厳格なモニタリングを行う。

「結局のところ、遺伝子組換え作物が一度導入されたら花粉が環境に残るため後に戻ることはできないのです」。

今後二カ月間に​​、同研究所は、国家生物安全委員会へ生物学的安全性報告書を提出する。国の残る地域で自由に栽培が許可される前に、遺伝子組換えトウモロコシは、4つの典型的な生態学的な地域で大規模なテストを受けることになる。

「われわれは農民にバイオ技術の製品を提供する前には非常に慎重であらねばならない。そのためには、これらのテストを経ねばならない」とHam氏は語る。

ベトナムは平均年間30億ドルを遺伝子組換えトウモロコシ、大豆ほかの穀物で支払っている。その結果、タイや中国などの近隣国に比べ牛の飼料は10-15%高くなっている。

国内の穀物需要は2020年には年間5,000万トン、2050年には8,000万トンに達すると予想される一方、農地面積は縮小し伝統的作物の収穫量はその限界レベルに達している。

「もし国家が収穫量の飛躍を求めるのであれば、遺伝子組換え作物は唯一の解決策だ」とNguyen Tri Ngoc作物栽培局長は言う。

http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Agriculture/214601/GM-crops-set-for-early-start.html