GOVAP便り

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ヴィンチュゥン村

2010-06-08 00:24:07 | 旅行
アンフー県を流れるメコン河(後江)に大きな中州があり、省道を折れて渡る橋が一つありました。県には12の行政村があり、この島全体がヴィンチュゥン(Vĩnh Trường)村です。河によって周りを囲われ、河沿いに道があり、道の両側に高床式の民家が並んでいました。

静かな土地を用のない余所者が風変わりなバイクでトロトロ走っていると、ただそれだけで恥ずかしくなるほどの視線を浴びてしまいました。しかしお陰様と言うか何と言うか、ベトナム暮らしで羞恥心なるものに囚われることも少なくなった昨今です。

庭先で竿の先に鎌を付け、木の上のMậnの実を採っている姿がありました。味が薄く美味しさはイマイチですが値段が安く、食べる機会も多い果物です。南部ではMậnと呼ばれてますが北部やフエでは違う名だとか。英語で「マラッカ・アップル」と呼ばれている果物の種類のようです。

中学生くらいの女の子がシートを広げて落ちてくるMậnの実を受け止めようとしてますが、シートに弾んで土の上に落ちてしまうものが少なくありません。プロコンコの飼料袋を切り開いて繋ぎ合わせたシートでした。「シートじゃなくてネットを使った方が良いんじゃない」などと余計な口出しはしませんでしたが、20年ほど前だったか、越生で梅の実を同じように落としていた光景を思い出しました。

庭には大きなジャックフルーツが実った木やバナナなども植えられ、薪も綺麗に積み上げられていて、他の家と比べ遥かに手入れが行き届き、気持ちの休まる庭でした。一度はこういう家に民泊してみたいものです。床はカンボジアで見る家のようには高くなく、この辺でよく見るように庭の地面から床の上までがコンクリートのスロープになっています。

いつ頃建てられた家なのか、何代前から此処に住んでいるのか等々聞いてみたいことは沢山ありましたが、上手く伝わらず途中で諦めました。

暫く走るとスカーフを被ったチャム人が住む一角があり、家の造りがやや雰囲気を異にしたものもありました。近くには然程古くないイスラム・モスクが建っていました。島には仏教やカオダイ教の寺もありました。が、この村に高校はありません。人口約20万のアンフー県全体で高校は4校です。

市場はとても小さな建物はありましたが、夕方近くだったためか、店は一軒もなく、オバサン達が床のコンクリートの上で平べったい豆のようなものを選別してました。小学校に上がる前のような幼い子供が水牛を連れてました。一体この子は何歳なのだろう?と思い、バイクから降りてその場を離れカメラを回してると、サッカーをしていた男達がいつの間にか停めて置いたバイクに群がり、ブレーキを握ったりバイクに跨ったりしてる姿が見えました。

カフェに停めたバイクにバイクに店の女の子が跨っても笑って見てられますが、見知らぬ男たちに勝手にバイクに触られると面白くありません。何故なんでしょう?