GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

家族計画

2008-07-17 04:22:02 | 社会
少子化ニッポンの意識が抜けないからでしょうか。7月11日が「家族計画の日」だとは知りませんでした。ベトナムの人口が8000万を超えたのは5年ほど前のことだと思います。それ以後の人口増加=出生数が増加傾向にあるようで、今や8650万ほどだとのことです。仮にこの記憶と数字が正しいとすれば、CAGR1.6%の増加率。このペースが続けば10年後には人口1億に達し、20年後には日本の人口を上回ることになります。

国連人口基金の発表では世界人口は67億4千万人。5年後には70億に到達する予測です。それでもその予測増加率は年0.76%に過ぎません。したがって、増大する地球人口の2倍のペースでベトナムの人口が増え続けていることになります。

ベトナムの経済発展の見地からもこの人口増加はマイナス要因とされ、政府の「二人子政策」のキャンペーンも強化されているようですが、中国のように罰則規定が厳格ではなく、「自覚を促す」ことに主眼が置かれているようです。

国家公務員、国営企業労働者の場合は第3子を出生すると懲戒解雇との規定があるようで、ならばこの間の国営企業の株式化でそのタガが外されたからなのか?とも考えてみたわけですが、労働力人口に占める公務員割合というものが差ほど高いわけでもなさそうです。

先週末、久しぶりにK君とビアオム先生とで食事をしました。K君の近況を尋ねると相変わらずのボヤキでしたが、何と第3子が生まれたとのこと。この国で3人の子持ちとは犯罪的というか糾弾に値する行為、と思ったわけですが、本人は日本に帰る気もないくせに「少子化する日本への貢献」だと痩せ我慢の言葉。3人の子供を今の物価上昇が続くサイゴンで育てるというのはK君の給料をもってしても楽ではなさそうな表情でした。

人口増加が貧困を再生産し、地球環境への負荷を作り出していることについて一番無自覚なのは自分を含めた「少子化社会」の日本人ではないか、などと感じたりもしています。日本には7人の子供を持つ知事もいるそうですが、どうなんでしょう。中国に生まれたら二人目を生むことも許されないというのに。