GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

惨めさの御裾分け

2007-04-12 00:34:33 | 社会
どうにか直った家に置いてあるPから久しぶりにスカイプを繋いで日本と話をしました。ところがやはり途中でトラブル発生。マイクからの音声が入力されなくなってしまいました。相手の声は聞こえるのにこちらの声は届かず、何とも空しい限り。設定を確認しても原因がわからず、マイクの故障かもしれないし、マイクを他のPCに繋いで試してみようと事務所に持って行きました。が、そんなことも忘れて焦り撒くっているところにスカイプの着信がありました。

ちょうどメールを書いているところでした。今日中に発送しなければならない製品が、オプション部品を取り付けたところ「エラー」表示が出てしまい、どうにもなりません。代換え品を送って貰うのでは遅すぎるし、とにかく何としてでも今日中に動くようにしなければなりません。国内便の手配するので支払いを・・・・と急かすNに「これが直らなければ行けないだろ・・・」と苛立ち、兎に角、メーカーに問い合わせねば、と電話を入れれば担当者は「午前中はお休みを頂いています」とのつれない返事。藁にもすがる思いでメールを打ち始めたところでした。

このPCにスカイプの着信があるのは唯一K君からだけです。2日前にはやり場のない怒りを堪え切れず、こちらからK君に電話して鬱憤晴らしをしたばかりでした。もっとも「そう、それは大変だねー」などと同情してくれるわけでもなく、「そんなことはここに居れば誰でも直面してるんだよ。ただ口に出さないだけでさー」などと冷たくあしらわれ、それじゃオレだけがちょっと躓いただけで大騒ぎしてるってこと?まったく、これだから営業経験のない人間は付き合えないぜー、などと思っていたところでした。

しかし、だからと言ってここで冷たくしないのが元営業マンの習性。商売にならない相手にも全力で誠意を尽くすことが肝心です。「いやー参ったよ。立て続けに2件もあってさ。一人は俺より年下なんだけど景気の良い商売に転職して、それじゃ年収1千万、2千万も夢ではないね。って言ったら、もう余裕で1千万超えてますだって。もう一人は・・・・・」。「それをオレに言ってどうしろってこと」?と訊くと、「俺たちみたいな惨めな日本人って結構少ないんだよ今は。だからさーベトナム語で言う、`chia xe'ってやつ、 惨めさを共有しようと思って」「この差は何なの?世の中不平等過ぎるよ。ここは社会主義のベトナムだよ。革命するなら俺も協力するからさー」

開いた口が塞がらないほどの馬鹿馬鹿しさが、それでも本人には深刻なのでしょうか。日ごろの僕の鬱憤もこのK君と変わらないものなのかと思うとこれ以上情けないものはありません。