GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

ダナン

2006-10-17 00:16:06 | 社会
朝、ダナンのらんちゃんから携帯メールで「Tro nen map」は日本語で「太いになります」と言うのかと聞いて来たので「太ります」と返信しました。「デブ」という単語はショウジ君を形容する単語として確か教えたこともあるはずなので「デブになります」のほうが実用的かとも思いましたが、使い方次第では、下品な日本人と付き合ってると思われてしまうでしょうから、それも可哀想なことです。ベトナム語でも男言葉、女言葉の使い方があるようで、以前「それ、誰に教えて貰ったの」と笑われたことがありました。10数年前、ハノイの町を歩いていて、店先でご老人に「オマエ、日本人かシナ人か」?といきなり軍隊調の日本語で声を掛けられたときも面食らいましたが、外国語の会話学習は同姓同年輩の人に接するのが一番良いようです。ベトナム語の人称名詞の使い方の習慣もあって、中途半端に日本語を勉強したりすると、時に自分をHOAさん、とさん付けで語り相手のファーストネームを呼び捨てにしたりということも少なくありません。特に日本人は他人との距離の感覚がベトナム人と違ってますからファーストネームでいきなり呼ばれることに抵抗があるようです。他人事だと、「ちゃんと教わってないんだからしょうがないじゃん」と思えるのですが、言われた本人の感情は別です。もっともネットで新聞社のニュースを読んでも、犯罪を犯した芸能人が「さん」付けで呼ばれてて、被害に遭った芸能人が呼び捨てだったりだったりもするわけですから、外国人の日本語の言葉使いをとやかく言うのも筋違いで、ベトナム人にそいう日本語をしか教えられなかった日本人に問題があることは確かです。

ダナン市の先日の台風被害額は400億円と言われてます。一人当たり名目GDPが8万4千円の国で人口40万の都市での400億円は巨大です(一人当たり国民所得は日本の約35分の1。高卒初任給は20分の1位でしょうか)。工場等の生産設備への被害は再建の見込みの立たない小規模工場の倒産を不可避としているようです。また、観光開発が進むフラマリゾート・ホテルなどビーチサイドの高級ホテルの被害も特に大きかったと報道されています。
ビクトリア・ホイアン・ホテルも被害を受けたということですからトゥボン川が氾濫したのだと思います。数百年前に建てられた木造家屋も無事ではなかったそうです。古都ホイアンの被災は数百年に一度のものだったのでしょうか。「南洋日本町の研究」には自然災害の記録は残されていないので、ホイアンに日本人町があった時代に台風がやって来たかどうかはわかりませんが、1635年、最後の朱印船が中部ベトナムに向かうまでの凡そ50年の間に一度も台風被害に遭わなかったとは考え難いものがあります。記録に残る日本人町の被災は殆どが火事です。火元は死刑に処され、また異国で全ての財産を焼き尽くされた商人の境遇も想像を超えるものがあります。火災保険もなかったでしょうし。
などと考えてしまうのは、ダナンに一台貸し出した機器が未だに戻って来ないからでもあるようです。わが社の簿価では35万円ほどの資産。水に浸かってなければ良いのですが。