絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

グレートアーチスト2

2009-11-08 | 絵画指導
私は、美術史の話をエジプトから現代まで、生徒たちに話して聞かせ、そのそれぞれの時代ごとにクイズを作って、答えを丸暗記させましたが、その勉強の時に、資料は生徒が取り出して、他の生徒に見せられるようにしました。(特によく使ったのは、グレートアーチストでした。)

一年生に話すときは、先輩たちは以前に聞いた話になります。だから、一年生だけ集めて話すこともありましたが、その時は、先輩たちにお手伝いをさせます。
それは、私が話す話の資料を見つけて一年生に見せてやることです。

そうすると、私は一々自分で資料を探す手間が省けます。また、先輩たちはその資料を探すことで、復習ができます。

そのように、やっていました。

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また、冬季写生旅行の夜は、美術史をやるという計画になっていましたが、全員が初めて聞く話だったので、美術史係には事前に話しておき、当日は、係が資料を見せる役をしました。

冬季合宿で一度だけ、私が体調を崩して話ができなくなった時がありました。その時は、先輩が後輩に話してやる形を取りました。これも面白かったです。常に私が話をする形を取っていましたが、先輩に私の代わりをさせたのです。まるで、教育実習をさせたみたいですね。

これは、余談ですが、遠い過去になりますが、学校の部活でもそれを実施したことがあります。その時は、最近とは違って、それほど美術史を教え込んでない時代でしたから、教え方の下手な子がやると、だるい授業になってしまいましたが。それでもそういう取り組みは何度かやっていたのです。


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一番の理想は、私の話が美術史の話になったときに、その資料がどの棚のどの本に載っているということまで覚えさせ、その資料を取ってくれと言ったときに、さっと生徒が出せるようになったらいいなあと考えていました。なかなか理想通りには、行きませんでしたが、それに近い状態まで持っていったことがありました。それは、美術史に興味を持って、絵の力より美術史の力をつけようとした生徒がいて、取り組んだからです。

ただ、怖いのは、私より勉強してしまって、私より詳しい生徒が出てきた時でした。「先生違います」なんて、言い出す生徒がいました。私が正確に言わないと、許さないという生徒でした。

初めての生徒には、少し誇張して面白ろく話すこともあるのですが、それを許さないという感じで、正確に話してくださいと言われたことがあったのです。

怖いですね。

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グレートアーチスト

2009-11-08 | 絵画指導
本庄第一高校の美術部では、グレートアーチストをよく見せていました。
私が毎週係りに買いに行かせて、100冊全て揃えました。

それを生徒たちは、ぼろぼろになるほど見て、勉強しました。

芸術コースの時間が始まるまで、全員が揃うまでに時間差があります。早く来た生徒はグレートアーチストを見ながら待つということにしました。

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私は、芸術コースの初めの時に、よくこれを使って、美術史の話をしていました。
また、画家についての知識を持つことは、絵の指導にもとても役立ちます。だから、何としてもよく話題にする画家については生徒に覚えさせようと思いました。

その工夫として、やったのが、暗記ゲームでした。

まず、生徒に一人一冊づつ持たせ、最初の子が絵を見せて、「これはゴッホの絵です」などと、その絵の画家の名前を言います。次の子は、最初の画家の名前を言った後、自分の持っている画集の画家の名前を言います。三番目の子は、一番の子と二番の子の画家の名前を言って、自分の画家の名前を言うという方法です。
段々、後になるほど、たいへんですね。

そうして、10人くらいまで、言えるようにします。

そんな遊びをしながら、画家の名前を覚えさせました。

この場合、表紙の絵はだめです。なぜなら画家の名前が表紙に書いてあるからです。それと、みんなに見せる絵は、その画家の代表的な絵で、ぜひみんなに覚えてもらいたい絵を選ぶ必要があります。だから、適切でないときは、私が絵を変えさせます。

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芸術コースの美術史の勉強は、まずは、どんな画家がどんな絵を描いたのかを覚えさせることから始めました。
画家の名前と絵を覚えることは、批評会などで役立ちます。絵の中で、「この部分はセザンヌみたいな感じでいいね」などということがあります。しかし、セザンヌを知らなければ、その話は通じません。知識はそのような場面で必要なんですね。

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なかまちがクリスマス飾り付け

2009-11-08 | 日記
なかまちが、クリスマスの飾りつけになりました。

ハローウィンが終わると、クリスマスなんですね。

   

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絵画指導について

2009-11-08 | 絵画指導
最近、私が教えている人が、あまりにいい絵を描くので、嫉妬をする人が出て来たようです。

あれは、先生の力だから本人の力ではないと思う人もいるようです。

さあ、どうでしょうか?

私は、「そうかもしれない」と答えても、いいですが、しかし、生徒たちは99パーセント自分で描いています。私が、手を加えてやることもありますが、それは、切っ掛けを与えるだけで、一部を描いてやり、後は、それを参考にしてやってみてくださいという方法です。

しかも、本当の最初は、かなり丁寧に指導しますが、段々と私の手は入らなくなります。

私は、よく自転車を教えることに例えます。自転車が乗れるようにしてやる時の方法は、後ろで抑えてやって本人にペダルを漕がせますが、抑えながら、段々と手を離して行きます。それに似た方法です。

だから、大きい絵の指導でも、三枚目くらいになると、私は口で言うだけで、全く手を出さないようになるのです。

或る人は、「~さんには、手を入れてくれるのに、私には手を入れてくれない」と嘆きました。同じ指導をしているのに、というのです。
しかし、「手を加えない方が進んでいるのですよ」と答えました。手を加える必要がなくなったということですから、自分でやれるようになったということなのです。

絵画指導とは、自分で描けるように指導してやるのですから、それで良いのです。

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私が今指導している人は、初めて描く人であったり、今までは、絵画教室で10号程度を描いたことがあるという人であったり、30号くらいまでは描いたことがあるけれど、50号60号という大きい絵は初めてだという人です。

全くの素人は、少ないかもしれませんが、とにかく、大きい絵で、県展に入選するなどということは夢のまた夢という感じのレベルの絵を描いていた人ばかりです。

だから、その人たちが全員、県展入選を果たしてしまったり、麓原展で特選を取ってしまったりというのですから、それまでのその人たちを知っていた人は驚くでしょう。

だから、嫉妬が出てくるのです。

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しかし、それは、私が絵画指導において、テーマと構図を重要視しているためなのです。このテーマと構図をしっかり練って、制作に当たるなら、誰でも県展入選レベルの絵を描くことができます。

それを、実証してくれているのが、本庄第一高校の美術部と私が今教えている60歳過ぎの方たちなのです。

世間のサークル活動の展覧会を見ると、かわいそうでなりません。このテーマと構図に時間をかけて研究している人があまりにも少ないからです。
何も考えず、いきなり描いている絵があまりにも多いのです。

気の毒でなりません。

どうせ描くなら、もう少し、考えて描いたらどうですか?と言いたくなります。

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それは、指導者にも原因があります。テーマと構図について教えないからです。
それは、センスの問題だと思っているなら大間違いなのです。
センスも磨くことができるのです。構図の基本を教えて、その基本を元にして、それを自分なりに変えていくなら、いいのですが、基本を教えないで、いきなり描かせるから、構図も何もでたらめな絵画ができてしまうのです。

もちろん、楽しみで、描く喜びを体験できればいいという人たちには、それでも仕方がないですが、展覧会に出して入選したいという気持ちの人がそれでは、入選できないでしょう。

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だから、考えてみると、指導者がもっとテーマと構図の指導に力を入れるようにしないといけないでしょうね。それと、指導者がその基本を学ぶことと、センスを磨くことでしょう。

私は、どこで構図の勉強をしたのかと言えば、高校生に絵を教えながらです。
高校生が嫌というほど、駄目な構図を見せてくれます。それは、駄目だ、それは、もっとこうしたらどうかとアドバイスしている内に、自分で研究していたことになるのですね。

生徒の絵がどうすれば、良くなるかと思ってその都度、真剣に考えていたのですから、嫌でも力がつきますね。

部員が60人以上いて、一人が一年間に5枚くらいは描きますから、その全ての絵について、あーでもない、こーでもないと言っていれば、1年間で、300枚以上のテーマと構図の研究をしていたことになるのです。

しかも、いろいろな展覧会でアドバイスを頼まれると、行って指導するのですから、それも勉強の一つです。

このことは画集を見ていても同じです。最近は、歴史に残る有名な画家たちの作品でも、構図がおかしいと思う絵がたくさん出て来ました。

有名だから、全て良い訳ではありません。

私が好きな印象派の画家シスレーなどは、構図に問題がたくさんあります。
ルーベンスの絵でも、部分的には素晴らしくても、絵全体でみると、これではいけないという構図があります。

すこし、ペンが走りすぎました。

ただ、絵画指導において、もっとテーマと構図の研究を、先生も生徒もしてほしいと思います。そうすれば、或る程度描ける人なら、誰でも県展入選レベルの絵に到達することができます。
だから、私は、素人が一年でプロ級の絵を描く方法という本を書いたのです。正直に言えば、遠慮をして言ったので、本当は素人が3カ月でと言いたいのです。

いま、現実にそのような人がたくさん出ているからです。最も速かった人は、一か月で埼玉県展入選、群馬県展特選を取りました。

長年出品してなかなか入選できない人は驚くでしょうね。








コメント (2)
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