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スパニッシュコネクション 2

2009-05-16 07:43:10 | スパニッシュコネクション
 タブラ・ヴァイオリン・ギターを操って、インドから東欧そしてスペインへのジプシーの道のりを音楽で表現するユニット<スパニッシュ・コネクション>。2001年7月に発表された1stアルバムも大好評で、翌2002年7月にこの2ndアルバム「Caliente/カリエンテ」が発表されます。
 アルバム1曲目は「Libertango/リベルタンゴ」。ピアソラ氏の代表曲。シタールの音色のような音がかすかに聴こえてきて、そしていきなり吉見さんのヴォイスタブラが勢いよくはいって、アップテンポのテクニカルで激しいリフが。その後軽快なリズムにのってロマンティックで艶やかなメロディが心地よくながれます。中盤ではエネルギッシュなヴァイオリンソロ、ギターとのユニゾン、軽やかかつテクニカルなギターソロと続きます。ダンサブルで情熱的な曲ですね。
 2曲目は「(alegrias de) GAROTO/ガロート」。タイトルはブラジルの大作曲家の愛称で、そのガロート氏がもしもフラメンコを作曲したら?というモチーフで作曲されたそうです。アップテンポのタブラと手拍子からはじまって、ギターのメロディアスなフレーズがながれ、そこにヴァイオリンも加わって艶やかな音色を響かせて。軽快なリズムでやさしくおだやかなメロディが心地よくながれます。途中途中はいる掛け声も面白いですね。中盤まずは軽やかでテクニカルなギターソロ、続いて優雅でロマンティックなヴァイオリンソロが。軽やかで綺麗な曲ですね。
 3曲目は「Via Dolorosa/悲しみの道」。ギターソロ曲。おだやかでほのぼのとするような感じではじまり、徐々に力強い音色に。そして終盤では哀愁ただよう切なげな感じになるも、再び力強い音色に。ドラマティックな展開の曲ですね。
 4曲目は「Capricho Arade/アラビア風綺想曲」。フランシスコ・タレガ氏の代表作。アップテンポの哀愁ただようフレーズからはじまります。サウンド的にはパワフルですね。中盤は軽快で明るく爽やかな雰囲気に。そして終盤は元の力強い哀愁メロディに。
 5曲目は「Molino de Consuegra/コンスェグラの風車」。平松さんがスペインの旅で触発されて作曲されたそうです。悲しげなギターのリフレインからゆったりとはじまって、ヴァイオリンの悲しげなフレーズがしっとりとながれて。中盤からはタブラのアップテンポのリズムがはいって、ギターのテクニカルなソロが。そしてその軽快なリズムをバックにヴァイオリンの艶やかなメロディがながれて。終盤はアップテンポでパワフルに盛り上がってFin。
 6曲目は「Omoi Afurete/想いあふれて」。スペインの大作曲家イサク・アルベニスに捧げた曲だそうです。ギターの哀しげなフレーズからゆったりとはじまって、ヴァイオリンの切なげなフレーズが艶やかにながれて。そしてそれがうっとりするくらい美しいフレーズに。中盤ではギターとヴァイオリンが掛け合いやユニゾンで美しいフレーズを奏でて。ゆったりとした美しい曲です。
 7曲目は「Kriti~Zigeunerweisen/クレタ~チゴイネルワイゼン」。軽快なアップテンポでアラビアンなリフレインがリズミカルにながれます。そしてそれがハイテンポの“チゴイネルワイゼン”に。ユニゾンでテクニカルな早弾きフレーズをたっぷり聴かせてくれます。
 8曲目は「Picaro/ピカーロ」。タイトルは”いたずらっ子“という意味だそうです。ギターが軽快なテンポでポップでコミカルなフレーズを。そしてアップテンポのリズムが入ってカントリー風のとっても楽しい曲調に。中盤にはエネルギッシュなタブラソロが。途中からはヴォイスタブラも。終盤ではパワフルな掛け合いが。
 9曲目は「Thelonious/セロニアス」。ジャズ・ピアニストであるセロニアス・モンク氏がもしもフラメンコを作曲したら?というモチーフで作曲されたそうです。アップテンポのタブラのリズムからはじまって、ギターの哀愁を感じるフレーズがながれて、そこにヴァイオリンも加わって。ロマンティックなフレーズと激しいリフが交互に奏でられて。中盤では短いタブラソロのあと、エモーショナルなギターソロが。そしてリフのあとには艶やかで美しい音色のヴァイオリンソロ。ラストはパワフルにFin。ドラマティックな曲ですね。
 10曲目は「Caliente/カリエンテ」。音楽ショーのなかで世界的なフラメンコダンサーであるマリア・パペスさんが踊るシーンに触発されて作曲したそうです。タブラの軽快なフラメンコリズムではじまって、そしてギターのヴァイオリンのメロディアスなフレーズがながれて。優雅で華やかな雰囲気ですね。中盤ではリズムが止まってゆったりと抒情的な雰囲気に。ヴァイオリンとコントラバスの伸びやかで美しい音色が響き、ギターとハープの音色が花を添えて。そしてタブラとカスタネットの軽快なリズムがはいって再びフラメンコ調の情熱的なフレーズが。そしてそれが明るく爽やかで美しいフレーズに。めっちゃドラマティックです。ラストは劇的に盛り上がってFin。
 情熱的な激しい曲や、楽しい曲、そしてゆったりと美しい曲、ドラマティックな曲など通して聴いてもとっても楽しめる素敵なアルバムですね。

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