イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

輝く栄冠!建築大賞を獲得した連合王国で一番見苦しい建築物がストックポートにあり!!!

2018年09月08日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
ストックポートのタウンセンターに半年前に完成した、レジャーセンター、レッドロック Redrock


この奇抜な建築デザインが、9月5日に権威ある建築週刊雑誌、Building Design による栄えある建築デザイン大賞、カーバンクル杯 Building Design's Carbuncle Cup (BDCC) 2018を受賞しました!

2018年連合王国で最も見苦しい建築デザイン大賞を勝ち取ったのです!!

イングランド北西部でも、イングランド全域でもなく、「イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4国からなる連合王国で最も見苦しい建築物」です。

実は、車がビュンビュン通るこの通りに出て建物のこっち側をじっくり見る機会はほとんどありません。
こっち側はもうタウンセンターの外なのです。


高速道路をまたぐ歩道橋に上がって全容を写真に撮ってみようとしたのですが、何しろ大きくて。


レッドロックは店舗、レストラン、カフェ、バー、10スクリーン上映の映画館、スポーツジムと高層駐車場のある総合レジャーセンターです。

ストックポート住民の評判はびっくりするほど良いのです。


レッドロックの名前の由来は、高速道路を挟んですぐ向かいの「赤い崖」だと私は勝手に思っているのですが、どうでしょうか。





おなじみの、ストックポート名物、ストックポート・ヴァィアダクト(鉄道橋)が見えています。

上を通る電車からも強烈な色彩の威圧的なビルはよく見えます。

高速道路をまたぐ歩道橋を渡り切った、赤い崖の上の住宅街側から見たレッドロックです。




セント・メアリーズ教会の古い時計塔の見えるストックポートの古い町並みにそぐわない派手な色彩…が問題なんですよね。

カーバンクル杯受賞の理由はタウンセンターの外がわ、環状道路と高速道路と線路から見える、こちら側の表面処理だといわれています。

商店が並ぶタウンセンター側から見ると地上階は全面ガラス壁の よくある、都市の典型的な商業ビルですよね。


上階のメタリックな青、白 グレーのチェッカー模様も全面でなければそれほど気になりません。


(一階手前のレストランスペースはまだテナント募集中です。)

無機質で簡素ですっきりとしたデザインで、美しくもおもしろくもなく、またそれほど見苦しいとも思えないのですが。
たしかに反対側の高速道路側からだと 毒々しい真っ赤なロゴと立体駐車場壁に張り付いた赤いウロコがイヤでも目に入ります。


閉店する店が相次いであまりぱっとしない、(それでも1930年代の街並みが見事に残る)ネイルサロンとキャッシュジェネレーターとチャリティーショップがやたらに多い通りから見たところです。


ずっと前からこの場所に立っている安売り店「パウンド・ワールド」の側面壁をレッドロックとおそろいの派手なチェッカー模様に表面加工してしまう強気な都市計画…!

(パウンドワールドは数週間前に投げ売り閉店セールをして閉店しました)


木曜日の夜、マンチェスターで働く息子と落ち合って、初めてレッドロックの映画館ライト・シネマで映画を見ました。

平日料金が9ポンド45ペンス(1、335円)私の行く他のどの映画館より高いです!
レッドロックの開館に先立って閉館された旧レジャーセンターの映画館では6ポンドちょっとでした。

全席リクライニング式、ゆったり座れて、専用の木の小さいテーブルがひじ掛けの先についています。

夜の映画館ロビーです。


廊下のスペースも落ち着いていて好感が持てます。






タウンセンター側から見たレッドロック、「連合王国で一番見苦しい建築物」の栄冠に本当にあたいするのか疑問です。


カーバンクル杯の carbuncle というのは、悪質なおできのことです。(ひどーい)

ロンドンの国立絵画館 London National Gallery の新館を見た現代建築が大っ嫌いなチャールズ皇太子が「おでき(カーバンクル)みたい」と感想を述べたことから、この名が冠されました。


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コメント (5)
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