イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ピークディストリクトの奇観!一見澄んだ小川の水はやはり怪しい高アルカリ濃度?雄大な自然の中の環境破壊現象か

2018年09月13日 09時00分00秒 | ピーク・ディストリクト
今日で3回目(最終回)奇妙な景観、アルカリ・ラグーン(命名;私)


学術文献には Highly Alkaline Lagoon (高濃度アルカリだまり)と紹介されています。

ピークディストリクトの美しい丘陵地のなかにある産業/工業地帯 ハーパー・ヒル Harpur Hillにあります。
19世紀の初めから20世紀の半ばまで石灰石の精製過程で出た産業廃棄物を廃棄し続けた古い廃棄場です。

昨日の記事のリンクです。一昨日の記事のリンクが記事中に添付されています。☟
ピークディストリクトの奇観!雄大な自然に溶け込む産業廃棄物だまり、高アルカリ性のモクモク硬めのメレンゲ!

丘の上から振り返ってもう一度見てみます。


川とつながっている全容は胃袋のような形ですね。

1830年ごろに投棄が始まった時は丘の下を源泉とする谷川だったこの川は今は完全に広く広がって蓄積する白い廃棄物と同化しています。


アルカリ・ラグーンに飲み込まれてしまった川がまだ流れているのです。

トラクタ―がつけた丘の上の道を外れて、行きに通った川沿いの道に下りることにします。


(振り返ったところです)川幅が一定しない素朴な小川のような流れだったり…


片側が石灰岩の岸壁だったり…




普通の川ではないようです。


鍾乳洞の中で見られるような「石灰華」のミニ版現象ですよね、これ?

何せ数百メートル離れた上流は高アルカリだまりです。

前回も書きましたが、この丘陵地一帯は、黒いウシの放牧場なのです。
この時歩いた、草がすっかり食べつくされていたこの区域にはウシの姿は見えませんでした。(乾いたウシの糞があちこちに見られましたが)

澄んで美しいこの小川の水はどう考えても濃度の高いアルカリ性なはずです。

悪評高い漂白剤並みのアルカリ度の水をたたえたブルー・ラグーン・オブ・バクストン Blue lagoon of Buxton のすぐそばです。
のどが渇いたウシがこの水を飲んでもはたしてだいじょうぶなのか気になるところです。

心惹かれたのですが手を水に入れる気はちょっと起こりませんでした。

この川がムーアを流れる下流の写真と、今とは違う、水をたたえたアルカリ・ラグーンの写真が載っている3年前の懐かしい記事を読んでみてください。リンクを下に貼りました☟

ピーク・ディストリクトを歩く・・・ 石灰質がたっぷり溶け出す神秘の河!・



道路をまっすぐ上がって右に折れるとハーパー・ヒル産業工業地域に入ります。
すぐはじまる坂を上り切るとアルカリ・ラグーンを見下ろす丘の上に出ます。


黒いウシの群れは、車を停めた道路そばのかなり高い平らな牧草地でのんびり休憩中でした。


アルカリ・ラグーンの話は、これでおしまい。


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コメント (1)
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