イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

タットンパークのファームと言えば、お気に入りのブタ見物(荒んだ心も癒される)

2024年05月14日 02時04分08秒 | 英国の動物

タットン・パーク Tatton Park のファーム the Farm(農場)、前回の続きです。

私が大好きなブタ特集です。

若い頃に熱中したブタの小物収集にはここ20年ほど興味を失い、コレクションの多くも手放しましたが...ブタを見るのはあいかわらず熱狂的に好きです。

 

広大なタットン・パークの隅にあるファーム は、戦前の典型的な動物農園を再現し、動物とのふれあい体験も提供している教育/娯楽/観光設備です。19世紀の終わりごろに建設されたと思われる実際の農園の施設を利用しています。入場料は大人1人9ポンド、安くはありません。

英国では1960年頃を境に近代農業が採算効率を重視し始め、家畜の品種改良が急激に進み国や地域に固有の品種が次々に絶滅に追い込まれていったそうです。世界的にも(少なくとも先進国では)同じような現象が起こっているはずです。

タットンパークのファームでは、ノスタルジックなテーマのもとに絶滅しかかっている古い英国固有種の家畜を繁殖しています。

いちばんの見ものは...やはりブタ!

 

☟は、バークシャー種の ドッティ。

放牧地というか、草がぜんぜん生えていない「ブタの運動場」でしょうか。ブタを草地に放すと草を食べつくし鼻で掘り起こしまくって鋤を入れて耕した農地のようになります。

金網の向こう側(右)に生い茂った雑草を食べようとひしゃげた鼻先を突っ込んでガフガフやっていました。

緑の草地の囲いの中には納屋風のアクティビティセンターがあり、周りの草地も見学者が座ったり散策したりできるようになっていました。囲いの開いているところから入って、ドッティが草を食べるお手伝いをしました。

引き抜いた雑草を差し出すとブゴブゴッと鼻を鳴らして指までガブッとやられそうなすごい勢いでくらいついてきました。とんがった歯がおっかない。

 

アクティビティセンターから出てきた小さい女の子が私たちを見て、自分も抜いた雑草を差し出そうとしたので...

「咬まれるかもよ」と教えてあげました。そばにいたお母さんが慌てて「見るだけにしようね」と止めていました。...私たちも子供がマネすると危ないので雑草差し出しはやめることにしました。

 

豚舎の内部です。

ラージ・ホワイト large white のルーナと仔ブタたちは大人気。

ラージ・ホワイト は、同じくピンクの肌で躯体が大きい ランドレース  landrace に次いで世界で2番目に多く繁殖しているブタの種類です。

とんがった耳がピン!と立っているのが特徴です。英国、ヨークシャーが発祥の家畜ブタの原点ともいえる古い古い豚種です。

(ヨーロッパ大陸原産のランドレースは英国で改良発展した近代種だそうです。大きな三角の耳が折れさがって顔のほとんどを覆っているのが特徴です)

 

黒とピンクのコントラストが美しい ブリティッシュ・サドルバック British suddleback のスージィ。

スージィも子持ちですが、乳離れしていたずら盛りの仔ブタたちは別の囲いに離されていました。

生後2か月ぐらいの子供たちは元気いっぱい、「疑似交尾」と言われる行動でしょうね...兄弟の背中を前脚ではさんで怪しい動きをする仔ブタがいました。寝ていたのにはさまれた仔ブタは本気で嫌がってにげまわっていました。

 

柵の中にいたのは3匹だけ...いっしょに生まれた仔ブタは少なくとも10匹はいたはずです。どこに行っちゃったのか...あまり考えないことにします。

もう1頭、スカイという名のサドルバックがいました。スカイは前回(5年前)来た時もたしかにいました。ブタは15年ぐらい生きるそうなのですが...入れ替わりが激しいですね。

前回見た、まだ若かったであろう他のブタたちがどこへ行ったのかも考えないことにします。

動物園ではなく「ファーム」ですし、飼育の目的は「ふれあい、展示」と希少種の繁殖だけではなく畜肉の生産もあるはずです。ブタはペットではありません。

 

ところで、サドルバック の スージィの仔ブタたち、鼻がしゃくれているような気がしませんか。

「サドルバック交種 saddleback mix 」標識が出ていたことから父親が サドルバック ではないのがわかります。

 

父ブタは...

この、男らしいハンク。豚舎ではなく、L字型のメインの豚舎のある開けたエリアに通じる門舎 gatehouse の建物わきに雄ブタ2頭を収容するメンズクラブのような囲いがあります。現在となりの囲いはカラッポで、ハンク1頭でオスブタの仕事をしているようです。

帰ってから写真を見て気が付きました。ハンクの名札には「middle white x landrace bore 」と書かれています。( bore は去勢されていないオスブタのことです)普及種のランドレースの入った混血のミドル・ホワイトだったのでした。

豚舎にはちゃんと、純血の古来種、ミドル・ホワイト middle white のマーサがいました。

 

世界中の家畜ブタの原種と言われるアジア系のブタのDNAが混ざっているという古い系統のブタ!

ハンクの鼻が純血のマーサほどしゃくれ上げっていないのは混血だったからなんですね...納得。

この ミドル・ホワイト は ラージ・ホワイト と同じ、英国、ヨークシャー原産の希少な英国固有種です。現在、産業飼育されているのは本国英国と、日本だけだそうです!日本では「中ヨークシャー」と呼ばれているそうです。ラージ・ホワイトは「大ヨークシャー」と呼ばれた時期もあったそうですが、ラージ・ホワイト の和訳「大ホワイト」と呼ばれることもあり混乱が生じたので現在は「大ホワイト」に統ーされたとか。ミドルホワイト も、ラージホワイト もどちらも遠い祖先にアジア系の原種を持つ、同じ系統のヨークシャー種です。

あれ?写真をよく見たらラージ・ホワイトのルーナの子供たちも鼻がしっかりしゃくれています。ハンクの遺伝子、スゴイ。

 

私たちが豚舎にいる間に、ご飯タイムがありました。

飼料を運ぶ手押し車の音がきこえたのか、全ブタがいっせいにブピーブピーがっがっがともの凄い鳴き声をたてはじめました。

ルーナは仔ブタをほったらかしてエサ入れに突進しました。

 

ここで、ずいぶん前にソーシャルメディアで仕入れたとっておきのトリックをご紹介します。私が撮ったビデオを掲載できなくて残念です。

ブタの背中の中央をはしる、かすかにくぼんだ背骨のラインを腰のあたりから指でスーッとなでおろします。シッポの付け根で指をとめ、軽く押すと...あら、不思議。くるんと巻いたシッポがダラっと垂直に垂れ下がります。しばらくすると、ゆっくりとまた巻き戻ります。

垂れ下がる前より、いくぶん巻きが強くなった気がします。ブタに触れる機会があればぜひお試しください。大人ブタにも効果があります(前回、息子とためしました)

 

ファームで一番エラそうなのは何と言ってもニワトリ!

好きな場所を歩き回り、他の動物のエサも食べ放題。ファームハンド(飼育員)も見てみぬふり。

 

パーク内のこの小道を行った先にファームがあります。両側の緑地はヒツジの放牧場です。

 

門舎から奥の豚舎をながめたところです。

ハンクの部屋は左側にあります。

 

ニワトリのエサは飛んできたハトに横取りされます。

 

前回の記事のリンクです☟。記事中にファームのようすがもっと詳しくわかる5年前の記事のリンクが貼られています。

仔ヒツジにさわれる!もちろん母ヒツジにもロバ、ヤギ、ブタ、なんでもさわり放題の観光農園(再び)

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

仔ヒツジにさわれる!もちろん母ヒツジにもロバ、ヤギ、ブタ、なんでもさわり放題の観光農園(再び)

2024年05月13日 01時05分02秒 | 英国の動物

放牧された母子ヒツジたちの話題に続いて、今回は「観光農園」。ヒツジと、仔ヒツジに...さわれます!...さわりました!

 

ナショナル・トラスト National Trust が所有するチェシャーのナッツフォード Knutford 近郊の広大なパーク、タットン・パーク Tatton Park の中にあるファーム (農場 )The Farm に行きました。

以前にも記事にしています。息子がスペインに移住する前の2018年ですね。

広大な邸宅の敷地内、イギリス伝統の再現農場、動物なんでもおさわりし放題!

 

タットンパーク, イギリスの食生活に偉大な貢献をしてきた 今日はブタ!

 

タットン・パークの動物農場、最終回 (ニワトリの種類の多さにおどろく)

写真が充実した3本の記事です。あけて読んでみてください。

 

呼び物はやはり、英国の春から初夏にかけての季節の風物詩、ラミング lambing (ヒツジの出産期)です。上にリンクを貼った前回の訪問もほぼ同じ時期でした。(あ、言い忘れました。じつはこれ、ピーク・ディストリクト訪問の2週間前のはなしです。つまり、ここでおさわりし放題を体験したあとに、放牧されたおさわり不可能な母子ヒツジたちを見てきたというわけです)

以前は、ホーム・ファーム Home Farm と呼ばれていたこのファーム、現在はもらったチラシにもタットンパークのウェッブサイトにもザ・ファーム と記されています。

タットン・パーク全体が、貴族が住む邸宅、庭園、荘園として機能していた戦前(1930年代)の典型的なファームを再現した体験施設です。学芸員がいるということでしたので、博物館的な機能も持つ施設かもしれません。古い農具の展示やデモンストレーションもあります。

じっさいの動物農場としての機能も、まだじゅうぶん果たしています。

絶滅危惧種のウマ、ブタ、ニワトリなどの英国の伝統的な畜産動物の繁殖、飼育に力を入れています。

...今回、ウシは見ませんでした。

特にファームに常駐する名前のついたヒツジは、いないはずです。

今回、仔ヒツジにさわれるラミングの体験イベントのために広大なパーク各所の放牧地で放牧されていたヒツジたちの母子をかき集めてー時的に囲いの中に入って、訪問者に見てさわってもらう仕事をしてもらっているのだと思います。

母ヒツジの脂っぽくて、みっしりと弾力のあるフリースに指を入れて暖かい皮膚に触れてみました。もちろん仔ヒツジの柔らかくて細かい巻き毛の薄いフリースの中にも指を突っ込んでやさしくなでてみました。親ヒツジに比べてずっと皮膚が薄くなめらかで体温もいくぶん高めだったように思います。

ここでは仔ヒツジにさわっても母ヒツジは気にしないようです。「うちの子にかまわないでよ!」と手の届かない柵内の奥の方へ連れて行ってしまうこともありませんでした。さすが「観光(と言うか教育)施設の農園」に所属するヒツジ、仕事をわきまえているようです。

黒い頭、黒い脚にクリーム色のモコモコフリース(羊毛)の母ヒツジの子供たちはなぜだか全身真っ黒です。母ヒツジのモコモコをズルっと刈り取れば顔、首、脚をつなぐ胴体も真っ黒なのかもしれません。

 

前回はいなかった、じーっとしているロバが2頭いました。

同じ屋根の下の仔ヒツジ の囲い(上の写真とは別の群れ)に人気が集中、誰も気にするひとのいないロバの周りにはジミ~なオーラが漂っていました。(ロバは気を悪くしていなかったと思います)私たちはロバも大好きですから、じっくりとさわってきました。

ウマのつややかでスベスベした毛並みと違ってガサガサ、ゴリゴリした長めの体毛が心地いいのです。

 

鋤を引く農耕馬、荷車を引く荷馬車馬としてかつては英国中どこにでもいたという、シャイヤ・ホース shire horse の3頭です。

競走馬や乗馬用のウマと違いずんぐりむっくりしています。囲いに名前と誕生日が書かれた札がつけられていました。少なくとも2頭は6年前に来た時にもたしかにいたはずです。

ヤギも前回いましたが、メンバー(個体)が変わった可能性は大ありです。

この3頭はゴールデン・ガーンジィ Golden Geursey という英国固有の伝統種のヤギだそうです。

 

長いあごひげと、細かくカールしたフリース(毛皮)が特徴的なベティという名の、女王様のようにエラそうな態度のヤギはおやつの時間にもお気に入りの「山」の上から下りてきませんでした。

英国固有種ではなく、アンゴラ Angora goat です。

ヤギもロバも1頭ずつの仕切りや囲いと名札がなく、どれが誰だかはわかりませんでしたが、それぞれちゃんと名前があるようです。ベティはスタッフに名前を呼ばれていましたが無視を決め込んでいました。

 

ヤギのベティよりもずっと偉そうにしていたのは、雑多な種類のニワトリたち!

ファーム内を傍若無人に歩き回り他の動物のエサもかすめ取り放題。

 

 

土曜日だったので、子供を連れた家族連れでいっぱい!子連れじゃないのは私と夫の2人だけでした。

 

続きます(次回はブタ!)

 

ナショナル・トラストは自然の景観や歴史資産(庭園邸宅など)を保護管理する私営のボランティア団体です。

タットン・パークに関して、過去10年間に10回ぐらいは記事にしています。自宅からクルマで20分、天気が良くて暇なときにふと行きたくなる散策スポットです。

パークへの入園は、徒歩と自転車なら無料。クルマでの入園は1台につき9ポンドから。ファームや、庭園(なんだかおかしい日本庭園がみもの)邸宅見学にそれぞれ入場料をとられます。

8.1平方kmもの広大な敷地にかつての持ち主だった貴族の邸宅(2軒)、庭園、森林、2つの湖、広大な緑地と家畜の放牧地、狩猟用のシカの生息地、無数の池、それにどうでもいいショボい巨大迷路があります。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子育て世代のカラスの団地

2023年02月03日 07時08分19秒 | 英国の動物

2週間前に、夫の姪の結婚式に出席するため、3泊4日滞在したケントのロチェスター行きの途中で...

お弁当休憩した高速道路のサービスエリアで撮った写真です。ウォーィック Warwick という中西部の歴史ある町...のはずれです。

中間地点よりちょっと手前ぐらいでしょうか、往路は雪の後の凍結した道路や渋滞などで7時間かかりました。

駐車場に植えられた同じ種類の、すっかり落葉したハゲ坊主の複数の木の上で同時多発的な活発なアクティビティが展開されていました。

カラスの巣作り!

カラスと言っても、日本の住宅街のゴミ捨て場で生ごみを食い散らかしたり時々イヌやネコをおそうという大型で賢くて夕方にあ~あ~と鳴きながら飛んでいくカラスとは種類が違います。

あら、日本のカラスは「ハシブトガラス」というそうですね。英名は意外にワイルドな jungle crow 、今調べて判明しました。(日本の住宅街とジャングルのイメージの相関性がないのですが)

イングランドで見かけるのはこのジャックドウ jackdow という小ぶりで可愛らしい、(それでも全身真っ黒でカラスの濡れ羽色の)カラスばかりです。

ちなみに、ロンドン塔に古くから住みついてヌシのように大きな顔をしている巨大なカラスの一族はレイヴァン Ravanという種類です。(和名はワタリガラス)

とにかく、ほとんどの木に1軒ずつあるいは2軒、カラス家族の新居ができかかっていました。

ほぼ完成したように見えるのもありましたが、下から見るかぎり親鳥が中に座っているものは見当たりませんでした。

団地状態でした。

子育て世代の家族が集って情報交換や助け合いなど共同体組織の機能があるのかもしれません。

夫婦で協力し合って、枯れ枝を木の枝のまたのところにジョウゴの形に重ねていく丁寧な仕事ぶりを見せてくれました。代わりばんこにどこかへ飛んで行って建材の枯れ枝をくわえて戻ってきます。

私が下に来て見上げると、不安になるのか作業を中止して2羽別々に飛び去ってしまいました。他の木にとまって私が立ち去るのを待っているようでした。

「おじゃましてごめんね、かわいい赤ちゃんを産んでね~」と声をかけてから目的地に向けて出発しました。

私たちのクルマのすぐそばの地面から長い枯れ枝を拾うところも目撃しました。

クルマには気をつけてほしい。

巣の位置はそれほど高くありません。低いもので地上3mぐらいかな? 

しかも葉が落ちた真冬の立木...これから産むであろう卵が丸見えになるではありませんか。カラスの危機管理能力に問題はないのか...。

春になって産んだ卵が孵るころには若葉が茂り安全性とプライバシーの保護性がぐっとアップするでしょう。

暖かくなればサービスエリアの屋外席でピクニックをするたくさんのモータリストたちが落とすクリスプス(ポテトチップ)やチップス(ポテトフライ)がたやすく手に入るでしょうし、サンドイッチのミミなどをもらえることもあるかもしれません。

カラスはサカナが好きだそうです。サービスエリアにはフィッシュ&チップス屋もありました。

もう一度機会があれば戻ってみて、大きな口を開けてエサをねだるピンクのズル剥けヒナを見たいです。

 

ジャックドウは巣の中に光るもの(瓶の蓋やドリンク缶のプルトップやコイン、時には指輪やイヤリングなども)をため込むことで知られています。

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天気のよい日に通りかかった放牧場で草を食む、母子家庭の母娘ウシ

2022年06月16日 06時52分40秒 | 英国の動物

昨日は天気が良いだけではなく、久しぶりに気温が28度まで上がった夏日和でした。

気温は高くても空気がカラッと乾いているので蒸し暑くはなく、快適に過ごせました。

自宅からクルマで10~15分ぐらいの場所にある、住宅街の真っただ中にある牧草地の前を通ったら...

ウシが3匹放牧されていました。

 

クルマで通り過ぎた時は、道路沿いの金網のすぐ近くでかたまってのんびりと草を食んでいました。

運転していた夫にたのんで、クルマをちょっと宅地の中の道に駐車してもらってクルマを降りてウシ見物!

少し離れたところにクルマをとめて、私が牧草地に歩いて行った頃には3頭はバラバラ別行動になっていました。

放牧場内の写真はすべてこの、トラクターを通す道路に面した鉄格子のゲート越しに撮りました。

トフィーのブチのお姉ちゃんウシと、グレーのブチの妹ウシ、それにお乳のりっぱなトフィー色のお母さんウシの母子トリオじゃないかと思います。

お母さんウシ(と勝手に決める)はゆっくりと道路から離れて牧草地の中ほどへ歩いて行ってしまいました。

 

姉妹2頭にも小さいけれどちゃんとしたおっぱいがありました。

 

ヒツジと違ってたいていの放牧ウシは好奇心旺盛で人見知りしません。このお姉ちゃんウシも鉄のゲート越しに差し出した私の手の匂いを嗅ぎに来ました。

額のあたりをなでてやろうとすると、静かに後ずさりしてやっぱり離れていきました。

私とかかわりを少しでも持ってくれたのはこのティーンエイジャーのお姉ちゃんウシだけ。

妹は怖がっているようには見えませんでしたがあまり外の世界に興味がないようで、こちらには寄ってきませんでした。

大規模な酪農場の母ウシは母乳がとまらないように妊娠、出産を繰り返させられ、生まれた子ウシからすぐに放されます。

とても母性愛の強いウシが仔ウシと一緒にすごすことを許さない酪農業のあり方は動物の権利擁護団体の非難の的になっています。

その点、この3頭は家族水入らずで(しばらくの間は)一緒にすごせて幸せそうです。お父さんが見当たりませんが。

この放牧場は、冬のあいだ、地面が巨大な水たまりにたびたび覆われる フラディング flooding (冠水)現象に見舞われる場所としてずいぶん前にストックポート日報で紹介したことがあります。

記事のリンクを貼りました☟

おなじみ冬の風物詩、空き地の池・・・晴天の日の日暮れクリスマスが終わり、日が長くなるのを少しずつ実感

 

この牧場は、ロックダウンのさなかに散歩に来てぐうぜん大量のウシの放牧に行き会わせた、小川沿いの渓谷の散歩道に通じる放牧場と地続きです。

奥の緑の木々の茂みの向こう側に、渓谷に降りる遊歩道があります。

パンデミックの真っ最中の緊張感とウシに囲まれた幸福感が懐かしく思い出されるその時の記事のリンクもはりました☟

ウシに囲まれ、この世の極楽ロックダウン時の、美しい牧草地散策(結局コロナ話に逆戻り)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

住宅街の真ん中で邂逅、足が速いのが驚きの野趣あふれる立派な姿のキジのオス!

2022年04月11日 08時08分27秒 | 英国の動物

夕方、牛乳を買うために近所のコンビニエンスストアに行きました。

家と家のすき間から、裏庭の小さめの木にぎっしりと花をつけた満開のきれいなサクラが見え足をとめました。ふと地面に目をとめると...あら~キジ!!

私に気がついて奥のほうへとっとこ逃げ込みました。ごらんのように袋小路で行き場なし。

すき間から出てきて何軒もの前庭をおどろくほどの速足で駆け抜けて(歩幅がひろい!)...

 

一軒の家のあまり広くない前庭で立ち往生、ぐるぐると芝生の上やドライブ(駐車スペース)を落ち着きなく駆け回り、よその家の敷地内に入ってこないようにしている私からできるだけ距離をとろうとしています。

近くで写真が撮りたかったし、本当にケンケン鳴くのかも知りたかったのですが、警戒心が強すぎます。ぜんぜんそばに来てくれません。

私が一歩よれば一歩引くといったビクビクさ加減です。

勝手に「ケンちゃん」と名付けました。

スマートフォンのカメラで鮮明度の低い望遠写真を撮ってみました。

なぜ飛んで逃げないんだろう。

調べてみたら、キジは飛ぶのがヘタだとか?!ちょっと高いところ(庇や木の上など)に飛び上がることができるけど空高く飛べないのだそうです。

それよりともかく、こんなに人目につく住宅街で何をしていたのでしょう(とべないトリが無防備すぎる)!?

人通りはその時ほとんどありませんでしたが。

長い棒につけた袋網でもあればつかまえるのは意外と容易かったと思います。キジ鍋にすれば美味しいかもしれません。

英国では姿焼きのローストですね。狩猟のシーズンに(オーブンには入らないので)厨房の暖炉の遠火で焙って貴族のテーブルに上がるはずです(テレビでしか見たことがありませんが)

以前、ヨークシャーデールの高級レストランのシェフが厨房の裏庭で立派な野生のオスのキジに手からエサをやっているところに行き会いました。毎朝同じ時間にエサをねだりに来るそうなのです。名前も付けてとてもかわいがっているようでした。「こいつの兄弟姉妹、全員僕の冷凍庫に入ってるんだけどね、こいつだけは特別」と言っていました。

徒歩10分ぐらいの場所にある広大な庭園、公園のブラモルパーク Bramhall Park の森の中にはかなりの数が棲息しているらしいのですが、生きている姿を見たことはありません。時々下の交通煩瑣な道路に出てきてクルマにはねられるそうなのです。

私も一度、12年ぐらい前にメスのキジの無残な姿を目にしたことがあります。

まわりに飛び散っていたきれいな羽根を拾ってきてまだ持っています。

キジを見た通りの終わりの広大な空き地に沈む夕日がとてもきれいでした。

日没直前のオーガニック卵の黄身のような丸い太陽がくっきりと鮮やかに見えました。

コンビニエンスストアで買い物を終えて、立ち往生していた庭に戻ってまたキジをさがしたのですが、見つかりませんでした。

私が場を外したその間に前庭数軒、時には歩道をものすごい速度で走り抜けて夕日の沈む空き地にたどり着いたのかもしれません。

その空き地にはキツネやアナグマがいるのですが...飛べないケンちゃんの安否が気がかりです。

☟以前に記事にした、クジャクが住みついているらしい通りからあまり離れていません。☟

ストックポートの住宅街で異国情緒あふれる野生動物と驚きの邂逅!

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒートンパークで何気なく放牧されているスコットランド産の長毛のウシと、いつの間にかふれあい動物園になっていた昔ながらの動物農園

2021年11月05日 08時02分48秒 | 英国の動物
ヒートン・パーク Heaton Park 、続きです。
パーク内の動物たちの写真を一挙にお目にかけます。

まずは、ポニー〔の鼻面〕から。


同じ場所にいた、別のポニーです。


ヒートン・パークの名物ともいえる、ハイランド・キャトル Highland cattle をやっと見つけました。


ハイランド・キャトルと言えば赤茶色の印象が強いのですが、黒いのがじっとポーズをとってくれています。



絵画のような構図でいろいろな種類のウシが休憩中でした。



左端に伏せの姿勢でいるのがよく見るタイプの赤茶色のハイランド・キャトルです。
ハイランド・キャトルは、スコティッシュ・ロングホーン Scotish longhorn とも言います。

通常「ロングホーン」と言えば、アメリカの牧場でウマにのったカウボーイが「ヒ―ホー!」とか言いながら追い回している、必ずしも毛が長くないゴツゴツした体形のウシをさすそうです。

スコティッシュ・ロングホーンはスコットランド原産の、長い角だけではなくテディベアのようなむくむくした長い毛が特徴の愛嬌のあるウシなのです。
モシャモシャの毛が目に覆いかぶさって情けない表情に見えるところも気に入っています。

ハイランド「黒」の存在感、強し!



せっかくだから、一頭で写真に撮ってやることにします。


パーク内に、古い本物の農場だったアニマル・センター Animal Centre があります。


大庭園のかつての持ち主だった貴族の館、ヒートン・ホール Heaton Hall の斜め前に位置しています。

現在飼われている動物は来園者とのふれあいのために飼われている、ペット動物ばかりです。


ここで存在感を発揮していたのは黒いヤギでした。


アルパカ、ポットベリー・ピッグ(ペット用のミニブタ)、ロバ、シチメンチョウ、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、柵の外を自由に出入りして態度がデカいクジャクなどがいました。





大改装する前の20年前はこんなに整った「ふれあい動物園」風ではなく英国の農場らしい養豚種の大きなブタや乳牛も、ペット用のヤギやポニーといっしょに確かに
いたのです。
昔ながらの細長い「家畜舎」の、藁を敷いた屋内のコンクリートの仕切りの中で飼われていた「家畜」を狭い通路から見学することができました。

上の写真の、動物農場を囲むようにたつ古いレンガ造りの納屋建築の上階ではヒヨコの孵卵室を公開していましたっけ。
正式名かどうかは記憶にないのですが、アニマル・センターではなく、アニマル・ファーム Animal Farm とよばれていたような気がします。

ジョージ・オーウェルの社会派小説「動物農場 Animal Farm」を思わせる不穏な響きですね。

明るく開放的な、さわれる動物のいる子連れの家族の憩いの場にさま変わりの印象です。

どうも、と殺や畜肉産業を思わせる家畜を飼う昔ながらの農場は子供連れの来園者にウケが悪かった...とかでしょうか。
とにかく、規模が小さくファームとして機能していないのにエンターテイメントのためにファームのふりをするのは無理があったのか...?
それはよくわかりませんが、今では「ファームっぽい」顔ぶれの、と殺のイメージにはつながらないペット動物を集めたぺッティング・ズー petting zoo (おさわり動物園)になっちゃっています。

(20年前に久しぶりに来た時にはすでに改装された後でしたが、たしかにまだ乳牛はいたはずです)

ずい分以前に書いた、チェシャーにある広大な貴族の庭園だったタットン・パークの付属農園についての記事のリンクを下に貼りました。
今でも機能している1930年代の雰囲気を残す、本物の「動物農園」です。

英国固有の古い家畜種の保存維持に努めて、繁殖したブタやウシを実際に出荷して利益を上げています。
見学者にも畜肉産業やと殺の事実を隠さずに公開しています。

広大なエステートの一角のイギリス伝統の再現農場、コヒツジが、ブタが、ウシが・・・・動物なんでもおさわりし放題


タットンパーク, イギリスの食生活に偉大な貢献をしてきた 今日はブタ!


それと、このヒートン・パークでは人なれしたリスが食べ物をねだって人の足もとに寄ってくるという驚きの楽しみがあります!!!




20年ほど前に久しぶりに来た時に、ボートハウスのそばで常連らしいおじいさんの手からピーナツをもらっているリスを見た時は驚きました。
今では、ほとんどがおねだりリスになって来園者を楽しませているみたいです!

今度行くときは、ピーナツか野鳥用のエサでも手土産にもっていくことにします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋深し、冬に備えて食いだめをするリスたちと姿は見えずとも地上に活動の軌跡を残すまだ見ぬ愛しきモグラたち

2021年10月13日 05時57分42秒 | 英国の動物


近頃よく見かける、伐採した木の下のほうを残して野生動物などの姿を彫り抜く、「ストリート・アート」ならぬ「公園 / 空き地 その他」アート。
国道A6沿いに入り口がある広大な公園、トーキントン・パーク Torkinton Park で見つけたリスの彫刻です。



今回の話題は木彫りのリスではなくモグラ!



...でもなく、モグラ塚。
「生きたモグラを白日の下この目で見てみたい」という私の悲願はいまだかなわず、です。

モグラ塚はモグラが押し上げた土の山です。
地下坑道を掘り進む際、土を時々地上に押し上げないと前が詰まっちゃって進めませんよね。



公園と、バス停のある歩道のあいだの限られたスペースの緑地に集中的に跋扈したモグラ塚の集合体。

モグラ1匹の仕業だと思われます。
モグラは単体で行動する習性があるそうです。
他のモグラにバッタリと出会うと殺し合いを始めるそうですから、ニアミスを繰り返しながら何匹ものモグラが「モグラたたき」のように代わりばんこに表面に顔を突き出したとは考えにくいですね。
(地下にモグラの団地でもあると考えるのは楽しいのですが)

よくよく見れば、こんもり盛り上がった突き上げて間もないほやほや塚もあれば誰かに踏まれてつぶれたもの、また、タンポポやバターカップの芽が出ているけっこうできて日がたっていそうな塚もあります。


1匹の元気なモグラが興奮して一晩で地面を突き上げまくったと考えるのも楽しいのですが無理がありそうです。

春に芝生の成長が始まればたちまち緑の芝生に覆われてモグラ塚は姿を消すでしょう。
そしてまた出来立てのほやほやのモグラ塚がいくつもボコボコ出現します。

茂みの奥が公園です。


モグラの代りにリスをいっぱい見かけました。


スマートフォンのカメラの望遠機能はショボいですね。





カクカクとコマ落としのような素早い動作で動く神経質なリスを写真に撮るのは至難の業です。

リスが落ち葉の上をカシャカシャ音をさせて木の実か何かを探しているようです。
秋だなー、何が落ちているのかなとつま先で落ち葉をかき分けてみたけれど、何も見つかりませんでした。

秋に食いだめをして体に脂肪をつけて不毛の冬をのりきるつもりのリスたちです。
英国郊外に住むこの灰色のリスは冬眠しないそうです。

最初の写真の木彫りのリスのクローズアップです。


素朴な表現が気に入っているのですが、それにしても素人くさいような出来栄えですね...

モグラの写真がないので、以前にもご紹介したオプティシャン(めがね屋)に企業マスコットとして起用されたメガネをかけたモグラオヤジをお目にかけます。


先週、同じ店で撮りました。

...前回の写真と同じポーズですね。
ただ、親指上げのポーズに「I like it !」発言の吹き出し付きなので写真に撮りました。
文字チャットの際にでも「いいね!」の親指上げ絵文字の代りに人に送信しようかと思って。

モグラオヤジ(命名、私)とモグラに関するその時の記事のリンクです☟
私が撮ったものでなくて残念ですが本物のモグラの写真が載っています!

視力矯正が必要か、モグラの図像学...都市に住み,メガネをかけて家族生活を営む憎めないモグラオヤジ


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ネコを飼ったら避けられない無用の殺生の目撃再び、おかげで私の小さな願いが成就

2021年07月27日 07時50分19秒 | 英国の動物
とつぜん、不意に一つの夢がかなったのですが、後味の悪い思いです。



長い長いあいだ、モグラかシュルー shrew を触ってみたい、手のひらに載せてみたいずうっと思っていたのです。



写真の私の手のひらにのってじっとしているのは念願かなって、シュルーです。
日本名は「ヨーロッパトガリネズミ」。
この極小サイズはヨーロッパ中に無数の種類があるシュルーの一種、英国の住宅地にも数多く生息するピグミー・シュルーだと思います。

見てのとおりモグラに近い野生動物です。
ミミズやダンゴムシを食べる肉食獣で、自分の体重の120%以上重さの食物を毎日食べ続けなければ生きていけないという苦難の生涯を送っているそうです。
寿命の1年を生き切る個体はほとんどいないそうです。

昨日の夕方、庭の奥のデッキング(板張り)の部分でネコのティブが何かにとびかかって前脚で抑えるしぐさをくりかえしているのを見つけました。
ティブが飛んでいるハエやハチを追い回して空中で前脚2本を打ち合わせるところはよく見かけますが、地面で動き回るこのしぐさは去年死んだホレイシオの得意技、ネズミ狩りでおなじみです。

押さえた前足をちょっとあげて、獲物を逃がしてまた捕まえるのを繰り返しじゅうぶんいたぶって楽しんでから殺すといういう残酷なネコの習性、本当にイヤになります。
弱っているのかヨタヨタ逃げ回る(おそらく)ティブにとっては初獲物はこれがまさかの私の夢の対象、シュルーではありませんか!

ティブが離した時に手もとにあったゾウの形のじょうろをかぶせて隠し、数歩移動してスマートフォンを取りに行きました。
(写真を撮るためです!)
数秒後、戻ってきてティブを押しのけ、つまんで手に載せました。



やわらかい毛並みをそおっとなでることができました。

ささやかな願いがかないました。
ゆっくり体を動かしているので、生きているのが分かります。

外傷は見当たらず、消耗しているのか、ショック症状なのか、なぜかじっとして私の手のひらから逃げようとしません。
助けてやった私を信頼してたよりきっている...?

まだ、じょうろのあたりを嗅ぎまわっているティブ...


....につかまらないような場所に逃がしてやりたいのですがとっさに思いつきません。

とりあえず、ラズベリーの茂みの奥にそおっと置きました。



ラズベリーの茂みはとなりとの境の板塀に面しています。
物置と板塀のあいだの狭いすき間に隠れれば無事なはずですし、ネズミが行き来する穴もあるので、となりの庭に逃げてくれることを願って...

取り逃した獲物を探してウロウロするティブを家に連れ帰ってドアを閉めようかとも思ったのですが、そこまでしなくてもいいか、と思って庭仕事に戻りました。
しなかったことを後悔しています。

20分ほどして今度はパティオでとびかかって捕まえるしぐさをするティブを発見...

いつ、どうやって再び捕まえたのか、他のことに気をとられて見ていなかったのでナゾですが、口にくわえているのはたしかに長いシッポの私の助けたシュルーです。

今度はわたしてなるものか、と獲物を口にくわえて一目散に私の前から姿を消すティブの姿を手に持っていたスマートフォンのカメラでとらえました。


あ~あ。

そう言えば、狩りの名人だったホレイシオは壮年期には1週間に2~3匹は野ネズミを捕まえて見せびらかすために持ち帰っていましたっけ。
私への「お土産、プレゼント」なはずなのですが、見せてくれた後たいていはボリ、ジャリ音をたてて自分で食べてしまっていました。

シュルーの犠牲はちょっとショックです。

いちどは助けたつもりで自己満足感を与えてくれたシュルーがどうなったかは考えたくありません。
私が見た時はもうたぶん、死んでいました...

しばらくして家の中に入ってきたティブは、キッチンでテレビを見る私の横で、半殺しにされて飛べなくなった大きなハエを追い回して大さわぎをしました。
冷蔵庫の下に這い込んだハエを捕まえようと前脚を突っ込んだティブです。


辛抱強く出てくるのを待っていたようですが、そのうちあきらめました。
ハエも死んじゃったんでしょうね。

お腹がすいていないのに殺生をするネコの「スポーツ・ハンティング」、イヤですね。

動物の本能だから仕方がないのかもしれません。
ホレイシオは殺したらたいてい食べていただけマシですね。

ティブも私が見てないところで食べたのかな、シュル―?










コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

視力矯正が必要か、モグラの図像学...都市に住み,メガネをかけて家族生活を営む憎めないモグラオヤジ

2021年05月28日 06時50分52秒 | 英国の動物

ストックポート・タウンセンターのショッピングセンター、マージーウェイにあるオプティシャン(メガネ屋)に行きました。



全国チェーンのこのオプティシャンのマスコットはモグラです。

ゆるキャラでもなくマンガっぽくもないリアルなタッチのモグラがけっこう気に入っています。

オプティシャンのマスコットなので当然、メガネをかけています。
モグラにメガネが必要なのか。
...ほら、だって真っ暗な地中に住んでるんでしょ。

日本で、絵本や漫画に描かれるユーモラスなモグラは盲人用の黒メガネをかけていることが多いように思います。
目が見えないってことになってるんですよね。
地中から出てくるのはいつも夜、生涯を真っ暗な環境で過ごすモグラは目が見えなくても不自由なさそうです。

イギリスで見かけるモグラは視力矯正用の普通のメガネをかけていることが多いようです。
モグラって目が悪いイメージなんですね!

2016年にロンドンに行った時、地下鉄の駅で見かけたかわいいポスターの写真を、ストックポート日報のバックナンバーで見つけました。


地下鉄にモグラ!ピッタリです。
「地下鉄内でWi-Fiが使えます」というお知らせポスターに臨時起用されたこのモグラ、他では見かけませんでした。
地下鉄(ロンドン交通局)のマスコットというわけではなさそうでした。

で、オプティシャンのマスコットのモグラオヤジです。
出っ歯で細目でメガネをかけていて、まるで一昔前の日本人のカリカチュアみたいに見えるのですが、考えすぎでしょうか。

妻子がいます。
テレビのコマーシャルでは家族で外出して街の中を歩いています。

かわいい子モグラが「お父さん、そのメガネかっこいいね」なんて言っています。
「そうだろう、たったの25ポンドで5週間は取り替え返品もきくんだ!」と子供に言っているお父さんモグラです。

強い近視で、境目のない遠近両用、厚みを削って傷がつかない加工までしてもらった特製の私のメガネはもちろん25ポンドではなく、とても高価なものです。
それなのに近視の矯正が不十分なことに気がついて、購入後3週間ほどたってから検査しなおしてもらいに行きました。

モグラのお父さんが言うように保証期間だったのでちゃんともう一度検眼してもらい、前回の検眼に不備があったことを認めて作り直してもらうことになりました。
看板に偽りなし。

イギリス中、どこに行っても農地や野原で、たまに手入れの行き届いた庭園でもモグラ塚を見かけます。





モグラ塚を見るたびに写真を撮って、かなりの頻度でストックポート日報に載せている私でした。
バックナンバーから掘り出しました。

浸水していそうな地下坑道、「巨大迷路」の地下へと進む坑道...と興味深い形態のモグラ塚の写真を2枚選びました。
(こんなにたくさんモグラ塚の写真を載せた記事があるなんて気がつきませんでした)

モグラの地下都市の上を昼間によく踏んで歩いているのに住人のモグラを見たことがありません。

いちどは見てみたい本物のモグラ!
やわらかい毛がベルベットのように密生したケシズミ色の毛皮をそおっと逆撫でしてみたいのです。


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うちにやってきた2種類のビートルズ、見かけによらずたちの悪さでは定評があるらしい憎いヤツ

2021年05月14日 05時09分10秒 | 英国の動物
ビートルズ beetles と言ってもイギリスの有名なロックバンドではなくムシの話題です。



先週、夫がみつけた緑のビートル。

テレビを見ようとソファーのひじ掛けにおいてあったメガネケースをあけたら、中にいたのだそうです!(どうやって入ったのかしら)
私に見せるために蓋を閉じて、30分ほどそのまま閉じ込めておいて私が上がってくるのを待ったようです。

なんだか日本でもよく見たある虫に似ているような....(後述)

写真を撮ったあと、庭に放しました。

話かわって、昨日ユリの葉にとまっているのを見つけたきれいな赤いビートル。



これの正体は知っています。
憎い害虫、リリー・ビートルです。

検索してみたらスカーレット・リリー・ビートル scarlet lily beetle というステキな名前がついていました。

10年以上前、庭の奥に埋葬したネコのお墓のそばに植えた白いユリの葉にこの見なれないきれいなビートルを見つけたことがあります。

子供が好きそうな、おもちゃのようにきれいな色でしたが、害虫だろうなと判断してつまんで庭ゴミと一緒に捨てた記憶があります。
(簡単につかまりました!)

その白いユリの花は一回きれいに咲いただけで、季節の終わりにしおれて翌年の春に芽を出すこともなく球根ごとかれてしまったようです。
その赤いビートルのせいだったかどうかは不明です。

それからしばらくして、新聞の園芸記事にこのビートルについて書かれているのを見かけました。
この外来種のきれいな虫はそれはそれはたちの悪い害虫なので見つけ次第すぐに駆除して淘汰しなくてはならない、というようなことが書かれていました。

あら、まあ!



その後10年ぐらいたって、昨日再び見かけたリリー・ビートル、2匹もいました!
去年植えた、季節はずれでしおれかかっていたので半額で手に入れたユリの株です。
緑の新芽がすくすく育っていたところでした。

割りばしでつついてヨーグルトの容器に落として捕獲に成功!



もう一匹は取り逃しました。
ポタッと落ちてワスレナグサの茂みの中に姿を消しました。
あとでグーグルしたら、「人が来ると自分から落ちて逃げるので必ず新聞紙を敷いておくこと、おちたら素早く飛んで逃げるのですぐに新聞紙を丸めて踏みつぶすこと」などと殺戮方法まで詳しく伝授していてくれました。

私が捕まえたのはドンくさかったのかもしれません。
飛ぶ気配もなくヨーグルトの容器の中でシーシーシーというひそやかな鳴き声をたててウロウロしていました。

潰すのは抵抗があったので台所の流しに流しました。

1990年代にカナダで初めて発見された新種の害虫で、カナダとアメリカではユリを食い散らして蔓延しているようです。
「すごい勢いで繁殖するので注意をおこたるな」とも書かれていました。

取り逃した一匹が仲間を連れて戻ってくるんじゃないかと昨日は何度も庭に出てユリの株を見に行きました。
見つけたら、今度は後れを取らないつもりです!

さて、メガネケースの中にいた緑のビートルです。
名前が分らないので「green beetle」で検索してみたら、いくつか緑色のムシの写真が出てきました。

すぐに見つけたこれは common shield bug という、ヨーロッパ中どこにでもいる害虫だということが分りました。
背中に「盾 shield」があります。
「シールド・バッグ」の項ではウィッキピーディアに日本語版がありません。

いや、たしかに日本でも見おぼえがある....と思っていたら、やっぱり!別名スティンク・バッグ stink bug (くさいムシ!)
カメムシではありませんか!(そうだと思った!)
怒らせなかったせいか、ぜんぜん臭くなかったのが幸いです。

日本語「カメムシ」で調べたら、どんぴしゃり、これの写真がでてきましたしシールド・バッグとスティンク・バッグの英語訳にたどり着きました。

日本では稲にとりついて大被害をもたらすそうですね。
うちの庭にうっかり放してしまいましたっ!


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうやら(まだ?)無事、かわいいヒナのその後が心配だった公園の仲良しクート一家、産卵時期の巣作りロケーションに疑問アリ。

2021年05月02日 06時37分46秒 | 英国の動物
先週の、ブラモルパークの池で見かけたクートcoot (オオバン)の親子のその後です。


通りかかったら、同じ池で(たぶん)同じ親子を見かけました。



10日たった成長ぶりに目を見張ります。



大きさはそれほど変わらないかもしれませんが、ほわほわたんぽぽの綿毛みたいだった羽毛がかなりしっかりしてきたように見えます。
赤い頭のズル剥けハゲももう目立ちません。



前回の記事に、ウィッキピーデアの英語版(クートの項に日本語版はありませんでした)で読んで知った、クートの母親が攻撃的になり、弱い雛を飢え死にさせることがあるというショックな事実を書きましたが、まだ(たぶん)全員元気で親に頼り切っていました。

あんがい、成長するまで大事に子育てする感心な個体の母クートだったのかもしれません。

ほっとしました。

クートは両親がそろって卵を温め、かえった雛を子育てすることはない、と聞いていたのですが...あれ~?

どっちが父親か母親か見た目では区別できないクートの両親が仲良く、池端でおばあさんのまいたパンくずを分け合っています。


(たぶん)両親なはずです。
よそのおじさんクートだったら警戒心の強い母クートがヒナのそばに寄って来させるなんてことはあり得ないはずですから。

衝撃的にへんちくりんなクートの足の写真がちょっとだけ撮れました。


もうひとつの、大きめの池の水面のよく見える場所に巣がありました!


パークを行きがけに通った時は、クートではなく!クートと同じクイナの仲間のモーヘン moohen という水鳥が巣の上にいました。
写真の手前にちょっと写っているでしょう?

スマートフォンカメラの望遠なのでうつりが悪いのですが。
同じクイナ科のモーヘンは姿かたちが似ていますが、身体が黒ではなく、濃い色合いですが色味のある模様があります。
白い帽子もかぶっていないし、くちばしと脚が黄色いので簡単に身わけがつきます。

ところが帰りにまた、パークを通って見てみたら、なんと巣に落ち着いているのは白い帽子とくちばしのクートでした!




(写真を見てみたら身体がグレーですね、でもやっぱりくちばしが特徴的なクートです)

あの、40分ほど前に他人の巣に座っていたモーヘンは何をしていたのでしょうか。
まさか、留守の間のベビーシッター!?

でも公園の人口池のど真ん中の水面に巣を作るなんて度胸がありますね。
すぐ後ろにはカモが集う人口の島があります。

たぶん水の中ならキツネやイヌに襲われることがないという判断なのでしょう。
水の中に入るイヌはけっこういますが。
大人のひざ下ぐらいの水深です。

その気になれば卵やヒナを盗むのは簡単そうです。
ちょっと遠かったため、卵もヒナも見えませんでした。

浮かぶ島からちょっと離れた場所では、別のクートの家族がいました!!


池に倒れた倒木を拠点に、手前の親ドリとヒナが2羽、なぜか少し間をおいた向こうのほうには別の親鳥と2羽か3羽の同じぐらいの成長ぶりのヒナのいる一家団らん風景が繰り広げられていました。



もしかしたら、子だくさんの大家族ではなく、シングル・ペアレンツ(あるいは片親が同時に外出中)の2世帯だったのかもしれません。

手前の親ドリは頻繁に水の中に頭を突っ込んでしきりに何かをつまみ上げては代わりばんこにヒナの口にもっていって食べさせていました。

最初のクート一家の住む小さめの池の、舗装された広い通路に面した端で、カナダ・ガン Canadian goose のカップルが卵を温めていました!


いくら何でも、無防備すぎます!


立った時に大きな卵が丸見えです!

その前は、二つの池のあいだを通って公園を抜けるメインの通路があります。
横にはベンチとピクニック・テーブル、ゴミ箱があります。
すぐ前をイヌを連れた大勢の人が通っていきます。

一羽が卵をおなかの下で温めている間に、もう一羽が声を出さずに薄く口をあけて通る人ごとに威嚇しています。
これじゃ、気の休まる時のない大変な子育てです。



よりにもよって、なんでこんな場所に巣を作った!?と糾弾したくなりました。
人の通る場所に卵を産んでおいて、人が通るたびに大さわぎをして脅かすんじゃないッといいたくなりませんか。

どうやら、池の端から水際にかけて張り出した湿地帯の泥土に密生していたショウブの茂みの中に巣を作り、ちんまりと卵を隠しておいたつもりのようなのですが、公園の整備の人が陸上の舗装されたエリアのショウブの茂みを刈り取っちゃったみたいなのです!

公園の主のように威張りくさった外来種、カナダ・ガンの読みが甘かったということです。
今さら生んだ卵ごと巣をよそに移すことはカナダ・ガンたちにとっては難しそうです。

カナダ・ガン家族の無事を祈る!



前回のズル剥けハゲのクートのヒナの写真を載せた記事のリンクです☟
水面がキラキラ反射する公園の池で見かけた水鳥の母と赤剥けハゲの生まれたてのヒナ、仲良し親子もいまのうちだけ?











コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水面がキラキラ反射する公園の池で見かけた水鳥の母と赤剥けハゲの生まれたてのヒナ、仲良し親子もいまのうちだけ?

2021年04月20日 05時53分50秒 | 英国の動物


晴天続きです。
段階的なロックダウンの緩和ですが、なんだかすっかり通常に戻った気分です。
ブラモル・パークを通って散歩に行きました。

いえいえ、まだまだ昨日は国内で3,000人近くの新感染者を出しています。
気のゆるみは禁物です。

人がいっぱい(大半の人はイヌ連れでした)の公園の、小さめの人工池に.....


いたいた....


クート coot の親子が!


クートは池や川や運河や、その他いろいろな場所でよく目にする小型の水鳥です。

このブラモル・パークの池でもカモ(mallard duck)、オシドリ(Mandarin duck) 、カナダガン(Canadian goose) とともに常連です。
日本にいるのかな、日本語でなんというのかな?と思って、ウィッキピーデアで調べてみました。

驚いたことに、日本語版も韓国、中国語版も記載がありませんでした。
日本など東アジアにはいないのかな....と思っていたら.....

(投稿後、1日たってこの一文を付け加えています)
日本にもいる、と読者の方にコメントで教えていただきました!

日本語で「オオバン」というそうです。
クイナ rail のグループに属します。

クートのこんな小さなヒナを見たのは初めてです。
カラフルなフワフワの羽毛!
ズル剥けハゲの小さな赤い頭!
クートぼうずとでも呼びたいかわいらしさ!
キュイキュイにぎやかな鳴き声をあげていました。
お腹がすいていたんですね。

両親がそろって卵をあたため、ヒナを育てるハクチョウやカモと違って、クートはシングル・マザー子育てをします。

水に潜っては何かをくわえて上がって来てヒナに口移しで食べさせています。


オスのカモ(マラード)がそばを泳ぎながらちょっかいを出していました。
そのたびに小さな体のクートのお母さんがキッキッと鋭い声をあげて威嚇していました。
いったん遠くへ下がったマラードおじさんは何度も戻って来てヒナたちに近づいてきてはお母さんに追い立てられていました。
(何が目的なんだろう、変態かな)

私と並んでクートの親子を観察していた若いお母さんが「ほら、ああやってマミーが赤ちゃんを守っているのよ」とまだよくわかっていないような小さい男の子に説明していました。
クートって子煩悩なイメージがとても強いのです。
母性本能に裏打ちされた勇敢な行動に胸を打たれました。

もう少したってヒナが黒いフワフワした羽毛に全身おおわれたミニサイズのクートに成長すれば、池に投げ込まれたパンくずを拾ってヒナに口移しで食べさせるクートの母親がみられます。
カモの両親なんか、子供にやらずに自分だけ食べちゃうことが多いのですが。



ウィッキペーディアでクートの習性についてショックなことを知りました。
クートの母親は、ヒナが孵化して3日ほどたつとエサを欲しがる自分のヒナを攻撃し始めるのだそうです。弱いヒナはエサをねだるのをやめ、飢え死にします。
孵化した9羽ほどのうち、生き残った強い2~3羽だけ育てるのだそうです。
この時見かけたヒナたちは、すべてじゅうぶんに母クートの愛情を受けてのびのびとふるまっているように見えました。

.....そのうち、母クートが子育てのプレッシャーに耐え切れなくなり虐待母に変貌するのでしょうか。

そんなにたくさん育てられないのなら産まなきゃいいのに!

....なんていう人間の価値観は通じない厳しい自然のおきてです。

多めに産んでおけばより生存率が高い丈夫な個体が選別できて、手をかけて育てる甲斐もあるということなのでしょうか。
そう言えばパンダもたいてい2匹産んで、弱い方を育児放棄して衰弱死させちゃうんでしたね。



クートの足が好きです。
泳ぐ母クートの足が水の下に見え隠れしていたのですが、写真には撮れませんでした。

この世のものとも思われないスゴい足をお目にかけたくて、よそのウェッブサイトから写真を無断で借用してしまいました。


同じ池で撮ったカモのご夫婦です。








コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一面の緑の牧場に子ヒツジが母親の後をついて回るイギリスの春!田舎への遠出はあきらめて今年は家の近所で見物。

2021年04月13日 05時36分42秒 | 英国の動物
3月の子ヒツジの誕生ラッシュ lambing season が終わり、緑の放牧場で母子のヒツジが見ごろのイギリスの春です。

毎年ピークディストリクトの丘陵地に、わざわざ子ヒツジを見に行くこの時期なのですが、去年も今年もコロナウィルスのパンデミックによる遠出の禁止でおあずけと思っていたら....



ストックポート日報ではすっかりおなじみの近所の住宅街の中の放牧場に、クルマで通り過ぎた時にヒツジの親子がいるのを見かけました。

車をわきにとめて子ヒツジ見物ができました。

すぐそばで見られた唯一の子ヒツジ。


かわいい...!


すぐそばにいる「5」とペンキで書かれた大人のヒツジはお母さんではなく、よそのおばさんのようです。


「10」番の子ヒツジの母親はこの写真の右から2番目、ずいぶん離れた場所にいます。


左側の柵のそばに「10」番の子ヒツジが小さく写っています。



ここの母ヒツジたちはずいぶんのん気ですね。
ふつう母ヒツジは子ヒツジたちから片時も目を離さないものなのですが....
長い時間かけて草を食べ続ける母ヒツジが子ヒツジから片時も目を離さないのはちょっと無理かもしれませんが、とにかく子ヒツジが親の後をついてまわるのが普通なのです。

母ヒツジ「5」と「8」の子供たちはどこにいるのでしょう、そばには見当たりません。


この双子の親は.....


こちらにお尻を向けている2匹のうちのどちらかでしょう。


緑の生垣のある牧場の終わりまで歩いてまた引き返しました。


ここにも、母親から離れた子ヒツジが一匹。


(ちょっと遠いのですが)
三つ子のようです!


3匹の子ヒツジがちょこちょこ母ヒツジの後をついて行きます。











コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パンデミックを一時忘れて暖かい午後の散歩、春はもう間近2月の終わりのクロッカスの花盛り

2021年02月26日 09時00分00秒 | 英国の動物
天気がよかったので、散歩に行きました。


あ、そうでした。
ステイ・ホームのロックダウン中です。

近所の商店街のコンビニエンスストアまで、「買い物」に、といいなおします。
散歩=運動はいずれにしてもロックダウン下の外出の理由としてちゃんと認められています。

外を歩いたのは本当に久しぶりです。
一時本当に寒い日が一週間ほど続いたのですが、ここ一週間ほどは気温が高く穏やかでした。

生きた木のクリスマスツリーが(勝手に)植わっているおなじみの空き地です。





いつの間にか、クロッカスが花盛りでした。
いちばん最初の写真も同じ空き地で撮りました。

てっぺんがだらしなく二つに分かれて Vサインのような形になってきた「クリスマスツリー」が目立つ位置に生えています。



先月までクリスマスツリーだった華々しい過去などなかったようなボサボサぶりですが、11月まで点灯されることのないフェアリーライトがあいかわらずぐるぐる巻きつけられています。



花壇ではなく、人が歩いて通る芝生のそこかしこからニョキニョキ出てくるクロッカス、人の手によって植えられているはずなのですが、特に手入れもされていないようです。



テタテットという、小型のスイセンも咲き始めています。

商店街を通って毎年、クロッカスの花盛りが楽しみな公園に行ってみました。


クロッカスの大河。




ここまで満開になるともちろん誰も踏んで通る人はいませんが、芽が出たばかりのクロッカスを知らずに踏んで通る人はけっこうたくさんいたと思われます。
つぼみの出る前に踏みしだかれて倒れ伏したクロッカスの茎もけっこう見つかりました。

本当にあたたかい日でした。
暑がりの私は綿のコートで出かけたのですが、10分も歩く間に暑くなってきました。
うっかり着て出たモヘア入りのセーターが肌にチリチリし始めました。
セーターを脱いで、袖なしのティーシャツの上に綿のコートを羽織っただけで約一時間屋外を歩き続け....うっすらと汗をかきどおしでした。

おなじみの、木彫りのフクロウ、ヴェーラのいる低い柵に囲われた角の空き地です。


スノードロップの盛りはギリギリすぎちゃったところでしょうか。


まだ十分華やかですが、開ききってしまった花がほとんどです。

先週あたりがスノードロップの最盛期と咲き開き始めたクロッカスが同時に見て楽しめるつかの間のクロスオーバーの時だったかもしれません。

なぜか、スノードロップとクロッカスは道路に近い柵ギリギリのところにかたまって群生しています。
イースターまでには、イギリスの春の野の花、黄色いラッパズイセンでこの空き地が埋め尽くされます。
....「自然保護区域 Nature Conservation Area」なんて書かれていますが、球根はすべて人の手によって植えられたものです。

好き勝手に増え続けているみたいですが。

空き地を離れた位置から撮ってみました。


晴れた屋外から家を出た時より薄着で家に帰ってみると、家の中は外より寒かったのです。
コートを脱いで、モヘア入りのセーターをまた着ました。

クロッカスの花盛りを見て外を歩いて汗をかいて、もう春はすぐそこまで来ている、なんて思っていたら一昨年は3月に大雪が降ったのを思い出しました。
油断はできません。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

過去の記事から集めたたくさんのウシの写真で新年のごあいさつ!

2021年01月02日 08時00分00秒 | 英国の動物
新年あけましておめでとうございます。


2021年の干支、ウシづくしです。
ストックポート日報創刊以来、掲載してきたウシの写真のごくごく一部です。

去年の夏に近所で撮った、フリージアン Friesian 種と....


ジャージィJjersey 種のウシです。


どちらもイギリスでよく見かける乳牛です。
同じ場所で他のたくさんのウシといっしょに放牧されていました。

最初のロックダウンの最中に散歩していて見つけたウシの放牧風景、大感激でした。
その後、2回この放牧場のそばを抜ける渓谷の散歩道に足を運んでいるのですが、ウシを見かけることはありません。

他にもたくさんウシの写真が載っているその記事のリンクです☟。
ウシに囲まれ、この世の極楽ロックダウン時の、美しい牧草地散策(結局コロナ話に逆戻り)


以下は、コロナ・ウィルスのパンデミック前以前の、主にピーク・ディストリクトなどの田舎に日帰りで出かけた時の写真です。


ピーク・ディストリクトの古いまち、ベーカウェル Bakewell で見かけたウシの競売風景です。


町はずれの駐車場に車をとめたら、すぐそばに家畜の競売を定期的に開催している農業組合の建物がありました。
入ってみたらやっていたので見学していきました。

競売に興味が会ったら、その時の記事を読んでみてください。☟
ピークディストリクトの古いマーケットタウン、ベーカウェルでこれがまさかの感激の好機!!家畜の競りに潜入見物!!!



ピークディストリクトの町、バクストン Buxton の郊外の小高い丘の上にある農家で撮った写真です。


サセックス Sussex という種類だと思います(たしかではありません)

ヒツジもたくさん出てくるバクストン郊外を散策した時の記事のリンクです☟

ウシだけではない!動物にさわって心を癒すピークディストリクト散策療法、ヒツジまで!



上の写真と同じ時に同じ農家の別のウシを撮りました。


見晴らしが素晴らしいスポットです。


このウシがいる囲いから、石灰を精製する過程でできた沈殿物を廃棄した後の、自然の中に残る不思議な景観が見下ろせます。
それを見に行った時の記事です。☟

おなじみバクストンの景勝地、丘の上のものみの塔と地理学の神秘現象そばでアニマル・スポッティング



再び登場、乳牛のフリージアンの群れ。


ピークディストリクトの町、バクストンへ向かう途中、いつもとは違うルートを通って見つけた田舎の町カウスデイル Cowsdale で見かけた人なつこいウシの群れです。



人恋しい牛たちにあえる、ピークディストリクトの、はずみで通った小さな集落、その名もカウスデイル!


ベルテッド・ギャロウェイ Belted Galloway という、その名もズバリおなかに白いベルトを巻いたスコットランド原産の奇抜な見かけの肉牛がいます。


ここストックポートから南へ車で約30分、ピーク・ディストリクトの有名な観光地、カースルトン Castleton という町の少し手前にベルテッド・ギャロウェイが多数放牧されているなだらかな起伏のある放牧場があります。





そういえば写真はすべて5年前のものですね。
2年前に通った時は1頭も見かけませんでした。
今はこの牧場がどうなっているのか不明です。

記事のリンクです☟

仔羊を見にピーク・ディストリクトへ・・・いたことはいたけど過保護母とすぐ逃げる、かわりにおなかにさらしをまいた牛を見て帰る


ピークディストリクトにスコットランドの肉牛、腹にさらしを巻いたベルテッド・ギャロウェイ




ストックポート日報創刊直後の写真です。
その時勤めていた職場のそばの農場で放牧されていた、イギリスの古来るからの食肉種、へレフォード Hereford の家族です。




この場所も2年ほど前に通りかかったことがあるのですが、ウシの家族はみかけませんでした。
その近くに勤めていた時も、通るたびに見かけたわけではありません。

イギリスで、新年の干支のことを考える機会はそういえば、ありません。
以前は年賀状を送ってくれる日本の友人も何人かいたものですが、近頃はたいていお互いインターネットを使ったメッセージで済ませているものですから。

中国からの移民が多く、チャイナ・タウンなどの大きなコミュニティが観光資源にもなっているマンチェスターでは1月の終わりか2月の初めの旧正月(春節)にその年の干支のイメージをよく見かけます。
自分の生まれた年の干支の動物を知っているイギリス人はけっこういるようです。
でも、今年の干支がどの動物なのか興味を持っている人はあまりいないと思います。

過去の写真を懐かしく眺めて過ごしました。
このやっかいなパンデミックが終わって、ウシのいる田舎に出かけることのできる日が早く来るといいのですが......

今年こそ、全世界にとって良い年であるよう願ってやみません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする