スーパーマーケット、セインズベリー Sainsbury's に1週間分の買い物に行きました。
平日の午前中にしてはかなりな人出です。
クリスマス前だからでしょう。
毎年飽きずに、クリスマス直前のショッピングセンターやスーパーマーケットのようすを
ストックポート日報でお伝えしています。
躁躁状態で物を買って買って買いまくる人々で大混雑、人海戦術で空いた棚に品物を補充し続けるスタッフの奮闘など超絶非日常的な事態が目の前で繰り広げられる狂騒の数日間....イギリスの年中行事なのですが、コロナウィルスのパンデミックと共存の今年はどうでしょうか。
のみならず、イギリスのEU離脱の猶予期間の期限切れが迫っています。
流通の滞りに不安を感じる人々が買い占めに走らなければよいのですが。
毎年
ターキー turkey(七面鳥)を12月の最初の週に買ってクリスマス前日まで冷凍する人が多いのです。
家禽売り場も赤い袋に入った丸ごとターキー各サイズにほぼ占領されています。
私はここでクリスマス用に小さめのチキンを一羽買いました。
ターキーは小型でもかなりの量なので、私と息子の二人では食べきれません。
夫は、ベジタリアンですから。(正確にはサカナは食べるペスカトリアンですが)
買って帰ったチキンは冷凍しました。
冷凍食品売り場のチキン専用冷凍庫もゴロンゴロンと岩のように硬くて重い冷凍ターキーに占領されています。
どうせ冷凍するのなら、冷凍チキンを買ったほうがお得なので冷凍食品売り場も見てみたのですが、チキンは全然見当たりません。
季節モノの王者、ターキーに場所をあけ渡したようでした。
ターキー用、使い捨てアルミのオーブン皿です。
特大ターキーが覆える幅の広いアルミフォイルもいっしょに売られています。
今年はクリスマス直前の「密」を避けるため食料品の買い出しは早めに終わらせよう、と決めました。
まだ夫のために作るベジタリアン料理が決まっていません。
まずはチキンは確保しました!
クリスマス料理のためのおススメ品が通路に向けたプロモーション棚にズラリと勢ぞろいです。
ターキーの詰め物=乾燥
スタッフィングstuffing の〈特選〉箱入り、ロースト・ターキー roast turkey に添えるアメリカ産
クランベリーのジェリー cramberry jelly 瓶詰め、クリスマスケーキを手作りするために欠かせない干した果物、
ブランデー・ソース brandy source 等々おなじみの品の他、スプラウト sprouts(芽キャベツ)用のふりかけ、
ピッグス・イン・ア・ブランケット pigs in a blunket (カクテルソーセージをベーコンで巻いたターキーの付け合わせ)味のカップヌードルとマヨネーズ、シナモンなどのクリスマスむきスパイスが効いたビスケットなど珍しい物好きが勢いに乗ってつい買ってしまうのをあてにしたような見慣れない商品も並んでいます。
いつものチーズ売り場が...
クリスマス用チーズに半分近くのスペースを割いています。
そのうち戻って来てクリスマスには欠かせない、においのきついイギリスのブルー・チーズ、
スティルトン stilton を買うつもりです。
クリスマス用焼き菓子売り場。
メインの通路に面したプロモーション用の棚にも焼き菓子....
おなじみ、
ミンス・パイ mince pie の平積み。
途中で気が変わって買うのをやめたガチョウの脂のびんづめと乾燥スタッフィングの箱入りが上に打ち捨てられています。
(
クリスマス・プディング Christmas pudding やブランデー漬けにしたドライフルーツがぎっしり詰まった重くて硬い
クリスマス・ケーキ Christmas cake はそれぞれ専門の棚に並べられています)
年中流通しているただの
ポーク・パイ pork pie や.....
ぜんぜんかわいくないパグとネコの形のベルギー産チョコレートなど
その他、食品に限らずありとあらゆる商品にクリスマスバージョンが用意され、各売り場に分散されています。
例えばクリスマスプレゼント用の特設売り場とは別に、化粧品、入浴剤売り場にはプレゼントにもなるきれいな箱やポーチ入りのものなどが置いてあったり.....。
本当にクリスマスはすべてのメーカーにとって書き入れ時です。
クリスマス前後はまわりもちで親戚中をおもてなし、連日連夜食べ続け、飲み続ける家庭も多いのです。
たくさんの種類の出来合いのごちそうをずらっと並べるおもてなし提案がここ数年盛んです。
テレビのコマーシャルにはいろいろな種類のおいしそうな料理がずらーッと豪華に飾る大テーブルがしょっちゅう映ります。
人を招待するのならうちもこのぐらいやらなきゃダメなのかな、と不安にさせるであろう光景です。
主婦がひとりで調理して準備するのは絶対に無理な量とバラエティです。
それよりもテレビのコマーシャルのソーシャルディスタンシングはどうなっているのか...?
23日から27日までのあいだ、最大3所帯からなる「
クリスマス・バブル Christmas Bubble」を臨時に形成してその人たちとだけいっしょに過ごしていいことになっています。
疫学の専門家たちは
クリスマス後に感染者数は確実に3倍になると警告しています。
ただでさえ、ここ数日感染者数はうなぎのぼり。
政府が「クリスマスに親せきや友人と過ごすことを認める」と発表した時、喜びで卒倒する人や、テレビカメラの前で喜びに我を忘れて見知らぬ人同士抱き合ったり大泣きする人もいたのです。
今さら、取り消すわけにはいかなくなっています。
私の家ではもともとクリスマスに重きをおいていません。
日本人の私には別にどうでもいい行事です。
夫が育った家庭では亡き母がクリスマスの伝統や家族や親しい人たちが集まる意義を非常に重要視していたようなのですが夫はかなりめんどくさいと思うたちです。
二人ともまあ、子供たちが喜ぶなら...という理由で飾りつけとプレゼント、当日の家族だけのディナーは習慣的に実行しています。
(もちろん子供たちが小さい頃にはサンタクロースもちゃんと来てくれました)
夫の弟妹たちはロンドン近郊やパリ住まいなので招んだり招ばれたりの親戚づきあいに巻き込まれずにすみ本当に助かっています。
今年はスペインに住む、喘息もちで発作まで起こした上の息子はクリスマスに帰省しないように言ってあります。
夫も重症化しやすい危険カテゴリーに指定されていますし。
息子に会えないのはもちろん寂しいのですが、特に「
クリスマスなのに会えない」ということには本人も私たちもこだわっていません。
恵まれない子供たちへのプレゼントをあつめるチャリティーの寄付箱が入り口付近においてありました。