イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

まだ残っている庭のリンゴ!消費を進めるとっておきの簡単レシピ、英国のリンゴのお菓子の決定版

2024年10月03日 01時08分25秒 | 英国のお菓子とデザート

秋の冷たい霧雨に寂しく濡れるリンゴの木です。

これは昨日、秋晴れの清々しい青空の下日光を浴び、活力をみなぎらせるリンゴの木です。

高い位置にまだいくつかリンゴが残ります。

今日はまたしつこく、収穫したリンゴの使い道です。

イングランドでリンゴの焼き菓子と言えば、アップル・クランブル apple crumble

 

最も権威あるお料理ウェッブサイト、BBC Good Food のレシピです。

オーブンは190℃。

調理用リンゴの代表格、巨大なリンゴ、ブラムリー・アップル Braley apple を 575グラム(剝いて芯をとって薄切りにしたもの)指定ですが、無視。うちの庭のコロンとかわいいライムライトは小さくて、切って剝いて芯をとるのがめんどくさい!

四つ切りにして、果肉の断面が赤く変色するのを防ぐため、かなり濃い目の塩水に放り込んでいきました。この塩水の入ったボウルには皮をむいたもの、ナイフで芯を切り取ったもの、薄切りにしたものと、処理・全ステージのリンゴがプカプカ浮いています。

前回、アップル・ソースを作った時、芯抜きを手伝ってくれた夫に「手を洗うように」と言ったら、意外と素直にキッチンの流しでていねいに手を洗ってくれました。が!「たぶん指摘されるだろうな」と予測したとおり...

「切って皮をむいたリンゴを、洗っていない皮のついたままのリンゴといっしょに水に浸けるのはキタナイくないか?!ぼくが手を洗う意味があるのか?」と言われました。たしかにリンゴ、洗っていません。キタナイですよね。

夫は手を洗わされたため、矛盾点を突かずにはいられなかっただけで、本気でキタナイとは思っていないはずです。

全てのリンゴを剥いて薄切りにしたあと、コランダー(水切り)に移し、流水で時間をかけて洗いました。しっかりと塩水がしみ込んでいるため水洗いしても果肉の表面の色はかわりません。

拭いて水気を取って計ったら790gもありました。全部使うことにします。BBC のレシピどおりの、テーブル・スプーン(大さじ)2杯の砂糖とよく混ぜます。

上に載せるクランブル crumble (=ボロボロと言う意味があります)を大きなボウルで作ります。

小麦粉175gと砂糖110g、塩ひとつまみを混ぜて、冷蔵庫でよく冷やしたバター110gを細かく切って指先でつぶすように混ぜ込みます。(ちなみに、英国ではバターは冷蔵庫に入れません)小麦粉にまみれて指先の体温でブツブツつぶれていくバターの感触は極上の癒しです!

 

バターの粒がなくなり、「湿ったパン粉」の感触になったらおしまい。

オーブン皿に入れたリンゴの薄切りの上にクランブルを載せて、フォークの裏をギュッギュッと押し付けて鋤をかけた耕作地のように表面をならします。

 

35分から40分焼くと出来上がり。

焼き上げたのは、午後。食べたのは夕食の後でした。冷めてしまったのでもう1度オーブンに入れて温めなおしです。夕食はオーブン料理だったので、オーブンがいい感じに温まっていました。すぐに食べないことがわかっている時は焼き時間を短めにします。

再加熱でこんがり...

大好評でした。

暖かい焼き菓子類は、アイスクリームやヨーグルトなど乳製品を添えて食べるのが普通ですが乳製品の付け合わせなしで食べました。夫が「さっぱりしているので、ないほうがよい」と言ったものですから。

リンゴと混ぜた砂糖の量がレシピの割合よりかなり少なめでしたので、いい具合に甘酸っぱく出来上がりました。「ホロホロした口当たりのショートブレッド」みたいなクランブルとジュクジュクのリンゴの口当たりの組み合わせが最高です。

翌日からは、1皿分ずつ電子レンジで温めて4~5日はもつはずだったのですが...娘が1晩で4皿分も食べてしまいました。

電子レンジを使うとクランブルがベチョッとしてしまいますが、2日目以降のおなじみの味として楽しめます。

今週中にまた、作るつもりです。

 

ガラス瓶がまたいくつか手に入ったので、ふたたび(今度は小規模な)アップルソース作りに取りくみました。人にあげると好評です。

生で食べるとちょっと酸っぱいうちのリンゴ、塩水につけた薄切りをプレーンヨーグルトに入れて食べてみるとけっこうおいしかったですよ。薄切りにして低温で焼くレシピも見つけたので試してみるつもりです。

材料が不備でかなり自己流の、オーストリアのお菓子、アップル・ストゥルーデル(アプフェル・シュトゥルーデル)も、作りました。

残ったリンゴはやっとこれだけになりました...

庭の木に残るリンゴもそろそろ収穫時です。残しておいてももっと大きくなるわけではないようですから。

 

霧雨にうたれる、けなげなリンゴたちと、庭に私がいるのを見つけて駆け寄ってくる、いじらしい息子ネコ、ティブです。

日本のリンゴは甘く美味しく、形も均整がとれて立派ですがお値段が高いですよね。お菓子作りに切り刻んで砂糖をまぶして焼いてしまうのがもったいなくありませんか。

 アップルソース作りの記事のリンクです☟

庭のリンゴでさっそく作った自家製のアップルソース、思いのほかの手間と出費!

アップルソースの使い道について書いた記事のリンクです☟

自家栽培のリンゴをつかった自家製のアップル・ソースの使い道

 

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まだあった、イースターの名残の売り切り品。半額で近所のコンビニで半額で売られていたスイス製の高級チョコレート

2022年04月23日 07時22分53秒 | 英国のお菓子とデザート

イースターから一週間近くたって、近所のコンビニエンス・ストアで買ったチョコレート・バニーchocolate bunny です。

イースターのギフト用100g、半額の1ポンド25ペンス(205円)。

日本でもおなじみのスイス老舗チョコレート会社のリンツ Lindt 製、子供に食べさせるにはもったいない高級チョコレートです。

他のスーパーマーケットからはとっくに姿を消していた、大きな空洞の卵型チョコレートも何種類か売れ残っていました。

白いリボンのウサギはホワイトチョコレート、赤いリボンのウサギはミルクチョコレートです。ひとつは私、もう一つは娘に買ってきたのですが、今週末は忙しくて大学の寮にとどまるそうなので来週まで取っておくことにします。

大きさをわかっていただくための写真です。

 

これより小さいサイズもあったはずです。

1㎏の巨大な(空洞ではない)チョコ塊のバニーはもとの値段が50ポンド(8,233円)でした。

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少し遅れて今年も食べた、春の訪れを告げるイースターの季節のお菓子、変わった形のバージョン発見!

2022年04月22日 07時22分52秒 | 英国のお菓子とデザート

以前にも記事にしたことがある、ホット・クロス・バン hot cross bun

本来なら、イースター・サンデー Easter Sunday(日曜日)の前々日のグッド・フライデー Good Friday  (金曜日)に十字架にかかったキリストの受難を思って食べるはずの干しカラント(粒の小さいブドウの一種)の入った甘い「菓子パン」です。

溶いた小麦粉を流した十字の切込みが入っていなければただの「カラント・バン currant bun 」です。

だいたい新年が終わったあたりからスーパーマーケットでは売り出されるようです。「さあ、クリスマスが終わった、次はイースターのお楽しみだ!」とはしゃいでいる感じが気恥ずかしいですね。

別にいつ食べてもいいみたいですが、春まで待って季節感とともに味わいたいものです。

イースターが終わってから買ってきて食べました。

で、今日の話題は、ホット・クロス・ローフ hot cross loaf

おなじみ、ホット・クロス・バンの食パンbread loaf 版です。

十字の切込みがなければこれもただの「ブドウパン currant loaf」ですね。

たぶんずうっと前からあったのでしょうが、気がつきませんでした。

はじめて買って食べてみました。

シナモンの香りがきいていてブドウパンとはたしかに違いましたが食感はホット・クロス・バンよりもサクサク、普通の食パンに(見た目通りに)近かったと思います。

おまけ;バン状のネコ2匹

 

左が母ネコ、リヴィー、右は息子ネコ、ティブです。

 

これがいわゆる、キャット・ローフ cat loaf (ネコのパン)です。

おなじみの、脚4本を体の下に折り込んで伏せるネコのポーズを英語で「キャット・ローフ」と言います。いい得て妙!

丸くなったネコのポーズを 「cat bun キャット・バン」と言ってもいいように思うのですが...

 

ホット・クロス・バンについて書いたマンネリストックポート日報以前の記事のリンクです☟(本当はもっとあるのですが)

うっかり買ったチョコレート・バージョンの次は普通のものを買ってきた、季節のお菓子ホット・クロス・バン。

レシピ付きです☟

レトロなレシピを使って作ってみた、むかしむかし(と言っても70年ぐらい前)のホット・クロス・バン

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宣言通り実行してみたラズベリーで作った贅沢なクランブル(うちの庭で取り放題)意外にさっぱり大成功

2021年10月03日 07時25分44秒 | 英国のお菓子とデザート
毎日庭になるラズベリーの消費に追われています。




プレイン・ヨーグルトを大量に買ってきて、朝食に、おやつに摘んできたラズベリーをどっぷり浸して食べています。


今回は以前の記事(うちの庭で大量に収穫できるラズベリーでラズベリー・クランブルを作って食べた話題)の追記です。
食べきれずに腐っていくうちの庭のラズベリーを使い切る!(目標にはまだ到達せず)まだ余っているリンゴも再び出番

その時は、グズグズのラズベリーだけではこしがなく食感が物足りなくかつ味がくどくなるのでは、という夫の強い提案を受けて自家栽培の青リンゴの薄切りを混ぜて作りました。

今回はラズベリーだけで作った純粋なラズベリー・クランブル raspberry crumble です。


市販のラズベリーを使うとかなり高くつくようですが、うちではタダでいくらでも手に入ります。
ウェッブサイトで見つけたレシピではラズベリー 500gと書かれていましたが、豪勢に600g使いました。本当は朝と午後に700g異常の収穫があったのですが。

ベーキングトレイにぎっちり敷き詰めたラズベリーに大さじ一杯の砂糖をまんべんなくふりかけて、トッピングのクランブルをぶ厚くふりかけます。

クランブルの作り方は;225gの小麦粉と細かく切ったバター110g、75gの砂糖をボールの中で、バターのツブツブがすっかりつぶれるまで混ぜ合わせます。

前回のアップルクランブルのレシピではしっとり湿ったパン粉のようなブツブツ状態だったのですが、このレシピではバターの割合が少ないせいかサラサラ気味です。180℃のオーブンで、40分焼いて出来上がり。



スプーンで掻きとって雑に盛り付けて...


ヨーグルトを添えて食べました。


カスタード・クリームを添えればもっと本格的です。
酸味のあるリンゴで作るアップル・クランブルよりも甘みの強いラズベリーだけを使うこのレシピは砂糖もバターも少なめです。

あっさりしていて、クランブルのサラサラした舌触りも成功でした。

子供のころからクランブルを食べつけている夫の評判は絶好でした。
はじめて食べた贅沢な(と言っても庭で取り放題のタダ!)ラズベリー・クランブルだったそうです!

トッピングのクランブルはいろいろな生フルーツにふりかけて手ごろなデザートを作るのに応用できます。

アップル・クランブルのレシピをのせた記事のリンクです☟
食べるのに飽きた、小さい酸っぱい自家栽培の青リンゴで作った(意外にも)日本でもよく知られているらしい英国の伝統的なデザート






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食べきれずに腐っていくうちの庭のラズベリーを使い切る!(目標にはまだ到達せず)まだ余っているリンゴも再び出番

2021年09月24日 01時11分38秒 | 英国のお菓子とデザート
昨日に引き続いてストックポートの古い街並みが残る景観保存地域、通称「オールドタウン Old Town 」のリトル・アンダーバンクの、カエルと壁画の話題をお届けするつもりでしたが、予定変更。



以前の記事の続報です、青リンゴとラズベリーの大収穫、その後。
私一人ではとても食べきれず、腐らせてしまうのが惜しい!ラズベリーは2瓶、ラズベリー・ソースにしました。

前回2本の記事路リンクです☟
アップル・クランブルのレシピも下の記事に載せました。

豊作!店では買えない酸っぱめのリンゴがなる宝の木と食べきれずに腐る量のラズベリーがなる勝手に増える茂みがうちにある

食べるのに飽きた、小さい酸っぱい自家栽培の青リンゴで作った(意外にも)日本でもよく知られているらしい英国の伝統的なデザート



ゼリーみたいにかたまるジャムとは違い、粘り気がありません。




夫が、自家製ラズベリー・クランブル raspberry crumble を食べてみたいというので作ってみました。

四角いパイ皿にヘタを取ったラズベリーをぎっちり敷き詰めて...




リンゴの薄切りを2段ほど載せました。


その上にまたかなりの密度でラズベリーを並べてクランブルできっちりと埋めたてました。

ラズベリー・クランブルなのにリンゴがいるのかって?
ええ、加熱するとすぐグズグズのラズベリーソースのようなたよりない柔らかさになりそうなのでリンゴは必要だと夫がアドバイスしてくれましたので。
子供の時から数えきれないほどの自家製アップル・クランブルを食べ続け、自分でも作ってみたことがある夫は、長いこと自家製ラズベリーのパイやクランブルを食べてみたかったと言っています。
夏の果実として売られているラズベリーは、お菓子作りに買って使うには昔から高価で、なかなか手が出なかったそうです。

英国伝統のお菓子作りにはイチゴよりもラズベリーのほうがよく使われます。
ジャムドーナツのなかみやアイスクリームにかける甘いソースなども皆、ラズベリーなのですが。

市販のお菓子のラズベリーソースは人工的な甘みが強く、添加物や人工の風味など混ぜ物の割合があんがい高いのかもしれませんね。

うちの庭の邪魔な場所に勝手にニョキニョキ生えて食べきれずに腐らせているラズベリーで夫の希望がかなえられて満足です。

うちだけではなくどこの庭でも一度植えたらニョキニョキでやっかいもののラズベリーは決して希少な果物ではないはずなのですが...
案外産業としてはラズベリー栽培は割に合わないのかもしれません。
収穫に手間がかかるし、とても脆いし、輸入は無理そうなので英国で栽培収穫すると人件費もバカにならないと思います。

あらまぁ、たっぷりのリンゴが中までラズベリー色にしっかり染まりました!


噛んでもスプーンでつぶしてもどこを切ってもワイン色。



レシピのウェッブサイトを見てみたら、ラズベリーだけで作ったラズベリー・クランブルの作り方がとてもたくさん出てきました。
グズグズでも、サクサクのクランブルとの組み合わせがおいしそうです。

ラズベリー500gや600gを買って来たらけっこう高くつきそうです...

大手スーパーマーケット、セインズベリーのウェッブサイトを今見てみたら、ラズベリー100gあたり1ポンド(151円)でした。

私はタダで手に入れることができます!

庭にニョキニョキ、伐採に忙しく食べるそばから腐っていくラズベリーだけで今度は「贅沢な」パイでも焼いてみるつもりです。
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食べるのに飽きた、小さい酸っぱい自家栽培の青リンゴで作った(意外にも)日本でもよく知られているらしい英国の伝統的なデザート

2021年09月18日 07時02分34秒 | 英国のお菓子とデザート
昨日の続きです。


昨日の記事のカテゴリーは「果物と野菜」でしたが今日の記事は「お菓子とデザート」です。

私たちの結婚祝いの、庭のリンゴの木から大量に収穫した「ライムライト Limelifht 」で...

アップル・クランブル apple crumble をまず、焼きました。


to crumble は「ボロボロ、粉々にする」という意味の動詞です。

以前にも記事にしたことがあります。
検索してみてびっくり、日本語のレシピをいっぱい見つけました。

どのレシピも「イギリスの家庭の味」と紹介しています。
夫にとっても子供のころから親しんだ懐かしいデザートで、1人暮らしの学生時代に自分で作って食べたことがあると言っています。
娘が学校の調理の時間に作って家で再現してくれたこともあります。

英語で検索するとまず最初に出てくる、最も権威のあるBBC(英国国営放送)good food のレシピです。

ものすごく簡単です。
皮をむいて芯を取り除いて1cmの厚さに切ったブラムリー・アップル Bramley apple 575gをベーキングトレイに敷き詰めます。



ブラムリー・アップルは日本のカボチャぐらいの大きさでへしゃげて酸っぱい調理用の青リンゴです。
3分の1ぐらいの大きさのライムライトの皮を一つずつ向いて芯をとるのは大仕事でした...

ディナースプーン(大さじ)2杯の砂糖をまんべんなくふりかけます。



朝摘んで食べきれなかったラズベリーも彩りにのせてみました。

110gの冷たいバターと175gの小麦粉と110gの砂糖にひとつまみの塩を加えて手で混ぜ合わせ...

ボロボロの「湿ったパンくず」のような手触り(とレシピに表現されています)になるように指で細かく砕いてクランブルを作ります。


クランブルをリンゴの上にすき間なくのせて190℃に熱したオーブンで35分から40分焼いて出来上がり。




オーブンから出したてのアツアツをどうぞ。
一晩おいて冷めてもおいしいですよ。

何度も作っていますが、自家栽培のリンゴを使った初めてのアップル・クランブル、大成功でした。
クランブルは、バターがたっぷりのビスケットみたいにサクサクで、ジュクジュクの甘酸っぱいリンゴの切れと混ざると独特の食感が楽しめます。

プレーン・ヨーグルトを添えました。
カスタードやアイスクリーム、ウィップト・クリーム(生クリーム)などこってりクドめの乳製品を添えた方がより「英国気分」が増すでしょう。

ほかには前々日に、少量の水で700gちょっとのリンゴを少量の水で煮てアップル・ソースを作りました。


砂糖は市販のものより控えめです。
ディナー・スプーン3杯ぐらい入れたような気がします(いいかげん!)

マヨネーズが入っていた大きな瓶を煮沸して熱いうちに詰めたので冷蔵庫で数カ月はもつはずです。
ソーセージやポーク料理に添えるつもりですが、保存料が入っていないので蓋を開けたら3日ぐらいのうちに使い切らなければなりませんね。

出来合いのパイ皮を買ってきて詰めてみることにします。

わけて冷凍してもいいですね。
昨日、読者の方にコメントをいただくまで気がつきませんでした。
ジャムやソースは大量に作って冷凍すればいいのでした!









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定番レシピの緑の野菜がブツブツ入った不思議なケーキ、さっぱりした甘みが魅力のクージェット・ローフ、やっぱりクージェットの味がする

2021年09月01日 07時26分45秒 | 英国のお菓子とデザート
クージェット courgette。



数年前まで知りませんでした、日本ではズッキーニというそうですね。

私が日本にいた30年前には見たこともきいたこともありませんでした。
私がめったにお料理をしなかったから知らなかっただけかもしれませんが。(少なくとも一般的ではなかったように思います)
ズッキーニはアメリカ英語、英国ではもっぱらフランス語のクージェットとして知られています。
「ズッキーニ」と言ってもほとんどの人には通じません。

クージェットがたっぷり入った クージェット・ローフ Cougette loaf を焼きました。
おろした野菜をケーキに混ぜるアイデアはキャロット・ケーキでおなじみですが、クージェット・ケーキ/ローフも驚くほど人気の定番ケーキレシピでした。



(出来上がり写真を撮る前にはしっこを夫に食べられてしまいました...好評でした)

2本をチーズおろしで粗くおろしてケーキだねに混ぜたら...


濃いみどりのボコボコがかなり気持ち悪いですね。

高級スーパーマーケット、ウェイトローズ Waitorose でもらってきたレシピ・カードを見て作りました。


「食べてみたい」と思った方のために、和訳して転載します。
(レシピカードの写真にあるレモン風味のアイシングは夫がきらいなので省略しました)

まず材料;
•薄い茶色の砂糖 125g
•クルミ50g(高温のオーブンで5分ほどローストして粗く砕いておきます。乾煎りしてもいいかもしれません)
•卵3個
•サンフラワー・オイル(サラダ油)125ml
•クージェット(=ズッキーニ)2本(粗くおろしておきます)
•小麦粉225g
•シナモン ティースプーン1杯
•ベーキングパウダー ティースプーン1杯
•重曹 ティースプーン半杯
•塩 ティースプーン半杯

バターではなく、かなりの量のサラダ油を使うのに驚きましたが、簡単に軽く混ざりました。
英国の多くのケーキレシピは セルフ‐ライジング・フラワー self- raising flour というベーキングパウダーがすでに規定の割合で混ぜてある小麦粉が指定されているのに、このレシピには普通の小麦粉 plain flour が使われています。

卵と砂糖と油をよく混ぜて、クルミとクージェットをくわえます。
別のボウルであらかじめよく混ぜた小麦粉とその他の材料をくわえます。

ローフ型に入れて、充分に熱したオーブンで170℃で1時間から1時間15分焼いて出来上がり。



甘みがさっぱりで、口当たりもしっとり、なかなかおいしいのですが...
これと言って特徴のないはずのクージェットの青っぽい味がケーキに入れるとな~んとなく強調されています。

クージェットが大っ嫌いな娘にこっそり食べさせようとしたのですが、夫が「クージェット・ローフだ」と暴露しました。
切り口にのぞく緑のブツブツを見て拒絶しています。

キュウリやガーキンGherkin(酢漬けにする小さくてコリコリしたキュウリの一種)は大好きなのに、クージェットの水気の足りない「フカフカ / スカスカした」口当たりがきらいなのだそうです。

スパゲッティのトマトソースに彩りを添えるために私はクージェットをよく使います。
輪切りにして表面をオリーブオイルでこんがり焼けば、中の「フカフカ」がおいしく感じられます。
(ソースに混ぜると娘が強烈に嫌がるので別々に調理して食卓でトッピングして食べていますが)

ケーキに入れると「フカフカ」な口当たりは完全消滅です。
何とか娘を説得させて食べさせるつもりです!

ちなみに、日本で習ったアメリカ英語の egg plant (ナス)も英国ではほぼ完全に通じません。
英国では ナスをオーベルジーヌ aubergine といいます。







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夫が思いついて珍しい材料をつかって焼いてみた素朴なケーキ、見かけによらず材料の調達にぼったくり経験

2021年08月15日 05時24分13秒 | 英国のお菓子とデザート
夫がケーキを焼きました。



TV シェフ、ジェイミー・オリバー Jamie Oliver のイタリア料理の本、「Jamie's Italy」に載っている la torta della giovane sara (若いサラのケーキ)というのが食べたいので自分で作る、と言い出したのです。


イタリアでの撮影の際、現地でアシスタントを務めたサラという女性の家につたわる、番外編のようなレシピです。

材料はバター250g、砂糖400g、卵4個、レモン1個分のゼスト(皮)と汁、パインナッツ100g、イースト70gに...「00 flour」という聞きなれない種類の小麦粉が500g。

混ぜて180℃のオーブンで40分焼くだけの簡単な手順です。
私は一切手を出していませんが。

イタリアではピザの土台やパスタつくりにおなじみらしい「00(ゼロゼロ)小麦粉」なる粒子の細かい小麦粉はどこにでも売られているわけではありません。
ペスト(緑色のパスタソース)を作るのに使うパインナッツ pinenut(マツの実)はたいていのスーパーマーケットで買えますが、イギリスのどこの家でも常備されている食材とは決して言い難いグルメ素材。

ベーキングパウダーではなく、イーストを使ってケーキを膨らませるのが珍しく、また卵と砂糖の量の多さも驚きです。

めったに行かない(というか10年のあいだ3回ぐらいしか行ったことがない)高級グルメ食材やオーガニック食品が手に入る高級スーパーマーケット、ウェイトローズ Waitrose に小麦粉を買いに行きました。
いつも使っている普通のケーキつくり用の小麦粉 plain flour で代用するわけにはいかないのかと聞いたのですが、もちろんダメだそうです。

やはりパンデミックの影響でしょうね、ウェイトローズの棚にも空きがありました。

流通関係のスタッフの多くが自主隔離しているためのようです。
パインナッツは売り切れ...。

「00小麦粉」は買えました。


レモンと卵とイーストも買いました。

パインナッツを買うためにウェイトローズのそばにある、今年が創業100年だという昔ながらの食料品店に寄りました。



最近始めたらしい、環境にやさしいばら売り商法のコーナーで はかり売りのパインナッツが買えました。



茶紙の袋に自分で適当に入れて量に応じて代金を払う徹底したエコなシステム、プラスチックもビニールも一切使いません。
食料品はすべてオーガニックです。
イタリア産のパインナッツはぎょっとっするほど高価でした...。

夫が袋に入れて計ってもらって代金を払うところには立ち合いませんでした。
袋に入れた分は戻すわけにいかず、たとえ多すぎても買い取らなければいけないシステムだとか...幸い夫は20gほど超過しただけでかなり正確に必要な量だけを買うことができたそうです。

地元産の手作り食品や...


はかり売りの洗剤や液体せっけん入浴剤を売るコーナーもありました。




すべて環境にやさしい製品ばかり。
値段は呆れるほど高価なことは言うまでもありません。

ついでです、おもてに面した野菜果物売り場も充実していました。


トウガラシ好きな私は種類の多さに興奮しました。


以前はこんな店がどこの町にもひとつはあったものですが、スーパーマーケットと、何よりもコンビニエンスストアの進出に圧されて新鮮な食料品を売る小売店はどんどん撤退しています。

いま話題の環境問題とエシカル・ポリシー(消費者道徳)にこだわった特殊な路線に切り替えて生き残っている地元の名物商店のようです。

「売れ残った食品は保護したニワトリに食べさせています」という非常に興味深い貼り紙を見つけました。


ウェイトローズとこの食品店のある小さな町は高級住宅街にかこまれているため、グルメ素材や環境や体に良い食品を日常的に消費するのをためらわない経済的に余裕のある人が客層なのでしょうね。

...ごくたまには食材にお金をかけるのもいいものです。



素朴なビジュアルのケーキの出来上がり。


ブツブツ表面にささったパインナッツが...あまりかわいらしくないですね。
香ばしくて美味しいのですが。

このイタリアの家庭レシピのケーキは、私がよく作る英国レシピのレモンドリズルケーキと風味がよく似ています。
イギリスのどのケーキとも違い、どっしりずっしりした口当たりなのはわざわざ買ってきた「00小麦粉」を使ったためでしょう。

買い物が終わってうちに帰ったあと夫がこっそり白状しました...

この直径30㎝のケーキを焼くのに材料が10-00ポンド(1520円ぐらい)近くかかったというのです!
いっしょに行った私は夫のケーキプロジェクトの買い物のあいだ知らんぷりをしていたので気がつきませんでした。

男の人が気まぐれでやってくれる料理と言ったら...!

ケーキは成功です。


いちどにたくさんは喉を通らないどっしりケーキなので長いこともつはずです。



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レトロなレシピを使って作ってみた、むかしむかし(と言っても70年ぐらい前)のホット・クロス・バン

2021年03月23日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート

昨日の続きです。



ひさしぶりに引っ張り出してきた、レトロな小冊子。

老舗の製粉会社、ビーロー Be-ro が、自社のセルフ・レイジング・フラワーの販売促進のために発行した1950年発行のホームベーカリーのレシピ本です。

アンティーク屋で買ったこの小冊子のレシピ通りにいろいろ作ってみた体験談を ストックポート日報 に時々載せていました。(2017年のことです)

イースターの頃の季節の菓子パン、ホットクロス・バンの古いレシピが載っています。


Spiced Buns As HOT CROSS BUNS と書かれています。
別名、「スパイスト・バン」。
ホット・クロス・バンという名前にすると、「グッド・フライデー good Friday にしか食べられないんじゃないか」とこだわる人たちが当時はまだけっこういたのではないかと思います。

出版された当時はEU加盟(1973年)前でした。
材料の分量表示はすべて「インペリアル法」です。

EUに加盟後、ヨーロッパ大陸で大勢だったメートル法を採用したイギリスでしたが、普及するまで大変な時間がかかりました。

現在、イギリスのお料理レシピのほとんどすべてにメートル法(グラム、リットル)が使われています。
お裁縫や編み物などの手芸もメートル法が大勢になってきていますが、インターネットの普及で頑固にインペリアル法を固守するアメリカ人によって書かれたレシピや技法のウェッブサイトが簡単に読めるようになり、またまたインペリアルに逆戻り現象も始まっています。

計量カップ、ものさし、巻き尺、体重計、温度計などイギリスで使われている度量衡を計る器具はすべてメートル法とインペリアル法の「両刀使い」になっているので、レシピや手芸の作り方説明がインペリアル法で書かれていれば、インチやパウンドの目盛りのほうを使えばいいわけです。とりあえず臨機応変に対応できます。


うちにある秤と計量ジャグはメートル法とインペリアル法、両方の目盛りがありますから慣れないオンスでもパイントでも正確にはかれます。
日本で「作ってみたい」と思われた方もいるでしょうから、換算してみました。

「メートル法」に換算するのはグーグルで、一発!

セルフレイジング・フラワー 454g
ラード            57g
砂糖             85g
カラント           85g
ピール            57g
塩        ティースプーン1杯
ミックス・スパイス     
         ティースプーン1杯
卵               1個 
水            284ml 

ハンパな数字が並ぶのはオンス ozs. やパウンド lb.、パイントpint をgや ml に換算したためです。

セルフ・レイジング・フラワー self-raising flour というのは150gの普通の小麦粉に、ティースプーン2杯分の割合でベーキング・パウダーがすでに混ぜてあるベーキング用の小麦粉のことです。

ラードの代りにバターを使いました。

イギリスのミックスト・スパイスはたくさんのスパイスが混ざっています。手に入らなければシナモン1に対してナツメグ2だけでもじゅうぶんだと思います。

カラントというのは小さめのブドウです。日本ではフランス語で「カシス」というようです。レーズンで代用できます。

ピール(乾燥したレモンの皮)はなかったので、省きました。

セルフライジング・フラワーと塩、スパイスを混ぜて、ラードを練り込みます。
砂糖とカラント、ピールをくわえ、
水と溶いた卵をくわえて緩めのドウを作り...
12等分して丸くまとめて、油をひいたベーキングトレイに並べます。
ナイフで深く十文字の切込みを入れ、テーブルスプーン1杯分の溶いた砂糖を表面に塗って.....



218℃のオーブンで15分。

出来上がり。


実に簡単なレシピだったのですが、手にまとわりつくゆるゆるのドウを丸く、しかも12等分して丸めるのがやっかいでした。
台と麺棒に小麦粉をはたいて軽く均一に伸ばしてからナイフで半分に切ってさらにそれぞれ6等分....最初に12等分してから小麦粉をはたいた手でつかんで軽くまとめればよかったみたいです。

レシピにはそこまでていねいな指導がありません。

市販されているホットクロス・バンとは違う!


市販されているホットクロス・バン。


前回の記事のレシピです☟。

普通のものを買ってきた、ホットクロス・バン


口当たりがサクサクしています。


甘みも少なく、スパイスの香りとカラントの甘みが効いていて、大人っぽい味でした。
焼き立てをそのまま夫と2個ずつ食べました。

夫の評判は上々でした。
また作ってほしいと言ってくれたので、成功と言ってよいでしょう!

翌朝はトーストして、バターを塗って食べました。












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うっかり買ったチョコレート・バージョンの次は普通のものを買ってきた、季節のお菓子ホット・クロス・バン。

2021年03月22日 08時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート

先週の記事の続きです。


春の訪れが待たれるイースター前のイギリスの、季節を彩る(日本風に言うと)菓子パン、ホットクロス・バン hot cross bun

今回はふつうのものをベーカリー(パン屋さん)で買ってきました。




やっぱりお店で買ったものは隣りどうしくっついてるんですよね。
大きなベーキングトレイで大量に焼くからでしょう。

袋に貼られたラベルの写真のホット・クロス・バンは家庭で焼かれたかのようにまんまるなのですが(一番最初の写真を見てください)。



先週うっかり買ってしまったチョコレートチップ入りのファンシー・バージョンのホットクロスバンの記事のリンクです☟

今年初、春の訪れを告げるイギリスの季節モノの菓子パン、ホット・クロス・バン、うっかりヘンなのを買っちゃった。

干したカラント(ブドウの一種)が入り、シナモンなどのスパイスの香りが効いている古典バージョンのホット・クロス・バンです。



トーストしてバターを塗って食べるのが一般的ですが、うちの夫は薄くそいだチェダー・チーズをのせて食べるのが好きです。

チョコチップ入りは甘いものが大好きな息子におおウケでした。

もともとはレント Lent (イースターまでの節制期間)があけるグッド・フライデー Good Friday (キリストが十字架にかけられた日ということになっているイースター・サンデーの前の金曜日)の正午以降にキリストの受難を思って食べる宗教行事がらみのお菓子だったのです。

表面の十字模様はもちろん、十字架にかかったキリストを忘れないためです。
スパイスの香りはキリストの遺体に塗った香油を表している....という記述を見つけました。
なんだか抹香くさい、辛気くさい話になってきました。


......「古典バージョン」、と書きましたがこの日本のアンパンのパンに近い、ふんわりやわらかいイーストで膨らました「いかにもパン」のようなホットクロス・バンはどうやら戦後作られ始めた新しいバージョンのようです。

1950年に発行された、小麦粉メーカー、Be-Ro の販売促進用レシピ本に古いバージョンのホットクロス・バンの作り方が載っています。


作ってみました!
以下、次号。

ホットクロス・バンは季節モノのジンジャーブレッドに異常に力を入れている、イギリス北部でベーカリーのチェーン展開をしているグリーンノール Greenhalgh's で買いました。

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今年初、春の訪れを告げるイギリスの季節モノの菓子パン、ホット・クロス・バン、うっかりヘンなのを買っちゃった。

2021年03月18日 08時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート

昨日の記事にちょこっと出てた、ホット・クロス・バン hot cross bun です。



スーパーマーケットで買ってきました。

4個つながってセロファンの袋に入っていたのをふたつずつに割ったところの写真です。

1個を水平に切り分けて.....


軽くトーストして食べてみて気がつきました!

砕いたホワイトチョコレートが入っているファンシー・バージョンでした!
ちゃんと袋に貼られたラベルにそう書いてあったのに読まずに買ってしまいました。

....まあ、これはこれでおいしかったので良しとしよう。
夫はいらない、と言いましたが。

もともとはイースター前のレント Lent (節制期間)が終わるグッド・フライデー Good Friday (イースター・サンデー前の金曜日)の昼以降、表面の十文字に十字架にかかったキリストを思って食べるお菓子だったそうです。

イギリスで生まれ育って宗教教育を一切受けていないうちの夫と息子は「そんなこと知らない、第一、気にしない」とただ楽しみに食べています。

ここ20年ぐらいかな、スーパーマーケットではたいてい新年早々売り始めます。
売れるんでしょうね。

私の家では一応は季節モノだということを念頭に3月の半ばごろに解禁にしています。
ホット・クロス・バンを食べたらいよいよ春だ、という気分が盛り上がるのです。

また今度、シナモンの香りがきいたドライフルーツ入りのちゃんとしたのを買ってきます。



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懐かしいスナック菓子を見つけた!ロボット宇宙戦士がスポーツカーに変身する奇想天外、誇大表示のぼったくり菓子

2021年03月08日 08時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
近所のコンビニエンスストアで、半額になっていた懐かしいスナック菓子。


トランスフォーム‐ア‐スナック Transform-a- Snack 。

今24歳の上の息子が2歳か3歳ぐらいだった時によく買ってやったお菓子です。
7歳下の息子も食べたことがある、と言っていますが定期的に買っていたのは上の息子が5歳になるぐらいまでで、その後の記憶がありません。
まだ売られていたとは!

車輪にとなるわっかと漢字の「土」という字のような形のコーンスナックが入っています。
「土」の横にのびた軸にわっかをはめて「スポーツカー」を作って食べることになっています。

「土」の字の人型=ロボット宇宙戦士(?)がスポーツカーに変換、変身するなんて、なんという独創的なアイデアでしょう!(.....どこが?....)

なかみです(たったのこれだけ)。


39ペンス(定価)はぼったくりです。

上の息子が3歳だったころすでに私は1人でなかみのショボさに打ちのめされていたのですが、息子は律義に手足に車輪をはめて机の上に並べてから食べていましたっけ。
それが昨日買った半額の袋には完全な形が残った「土」がたったの一個しか入っていませんでした。
スポーツカーに変換できたのはたったのひとつ。
ガッカリ。

誇大表示。


以前はもうちょっと素朴なイラストだったような気がします。
今のようなフォイル製のメタリックな質感ではなく赤一色の安っぽいプラスチックの袋でした。
レーシングカーのような絵も描かれていた記憶があります。

昔のグラフィックが見られないかと検索してみたけど見つかりませんでした。
30代、40代の男性が子供の頃を懐かしむ1980年代、90年代の代表的なスナックらしいことが分りました。
一時廃れたもののレトロ復興で再び注目されている存在のようです!



半額の理由は賞味期限切れ(2月27日)です。
昨日(3月7日)買いました。
私がひとりで食べました。
サクッと噛むと口の中でとろける儚くて軽い歯ごたえのコーンスナックです。

決して子供向けではない、酢漬けのタマネギの味....ビールのおつまみに向きそうな....。
昔食べた時は、「カール」のチーズ味のような子供っぽい味だったようにおぼえています。

なぜか袋の裏側(保護者向け?)に書かれた能書きの意訳です;
「全人類が経験でき得る最高の味をお届けする使命を敢行中。
素晴らしい味覚への探訪と油で揚げずに焼くことによってもたらされたこの世のものとも思われないカリッとした歯ごたえを経験する前に素晴らしいクルマがつくれます」
夫が音読して眉をしかめました。
(宇宙関係の単語を使った慣用句がいくつか使われています)

写真をスペインに住む息子に送ると喜ばれました。
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苦手な材料で思い切って作ってみた夫の好物のケーキ。初挑戦、デーツとクルミが入ったイギリスで人気のケーキ(レシピ付き)

2021年02月27日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート


デート&ウォルナット・ローフ date and walnut loaf (ナツメヤシとクルミのケーキ)を作りました。

夫のリクエストです。
これも実はカフェやチェーンのコーヒー店でも出しているイギリスではとてもとても人気のある定番ケーキです。

実は私はこのナツメヤシ(日本ではデーツというようですね、以下デーツとよびます)が苦手です。


袋にぎっちり詰まった、へしゃげて小さめのお菓子の材料用のデーツです。

異国情緒たっぷり、タネを抜いて天日で干したナツメヤシの実です。
ベッタベッタ、噛むとねっちょり.....えぐみのある干し柿みたいな食感と甘さがどうも好きになれないのです。

イギリスでは大きくてブリブリしたラグビーボールのような形の上等のデーツがクリスマスの頃に好んで食べられます。

夫はこれが大好きでクリスマス前に買い込んで年末年始に1日1個ずつ食べています。
食物繊維がたっぷりで便秘に効くらしいので、おなかを下しやすい夫はたくさん食べられません。

とにかく私は好きではありません。
干し柿も干したアプリコットも干したパイナップルも好きではありません。(ねちゃねちゃが)
.....そんなわけで敬遠していたデート・ケーキ作りですが思い切って挑戦しました。

デーツを刻むのにウンザリしました。
手や包丁にネッチャネッチャくっついて、へこんで、よく研いだ包丁でもすぱすぱ切れません。
もしかして、ハサミで切ったら楽だったのかも....と後で思いつきました。

お料理ウェッブサイトで見つけたレシピです(簡単です);
225gの粗く刻んだデーツ、ティースプーン1杯の重曹、85gのバター、85gの砂糖(種類の指定はありません)に熱湯120mlを注いでよくかき混ぜます。

(バターがするするとあっという間に溶けてらくちんだったのですが、黄色い脂が油膜になったのが気持ち悪くて不安になりました)






完全に冷めるまで待って、溶いた卵1個と225gの*セルフレイジングフラワーをくわえ、ていねいによく混ぜ、最後に85gの粗く砕いたクルミを混ぜてローフ型に入れて....

170℃で、1時間焼きます。

*セルフレイジングフラワー self-rising flower は150gの小麦粉にティ―スプーン2杯のベーキングパウダーがすでに混ぜ込んである市販の小麦粉です。
ほとんどのイギリスのお菓子レシピにはこのセルフレイジングフラワーが使われています。



デーツがどっしりとした重いケーキです。



焼いたクルミの香りがします。

砂糖が少なめなのにデーツの甘みがしみわたって、びっくりするほどおいしかったのです!
私がきらいなねっちょりベタベタの食感もどこかへ行ってしまって、デーツが好きではない私もいくらでも食べられるなかなかの出来上がりです。



夫の母が作ったデート&ウォルナット・ローフ/ケーキはもう少ししっとりしていたそうです。
だけど、こっちのほうがだんぜん好みだ、と言ってくれました。



ロックダウンがあけたら、コーヒーチェーン店、コスタ Costa に行って一切れ注文してみるつもりです。
私が作ったデート&ウォルナット・ローフとカフェで出しているデート&ウォルナット・ローフ/ケーキの違いを突き止めなければなりません。


ローフとケーキの違いは何かというと....。
パン焼き型 loaf tin に入れて焼いたこの底の四角い長いケーキが「ローフ loaf 」、丸いケーキ型 cake tin に入れて焼いたケーキが「ケーキ cake」です。

クリスマス前に買った殻に入ったクルミもティブのおもちゃ用に1個だけとってあります。


写真を撮るために前を転がしてみたのですが、無視されました(飽きたようです)

ローフには、やはりお菓子の材料用の形がそろっていない砕いてある袋入りのクルミを買ってきて使いました。






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春が待たれる、イースターはまだ40日も先、キリスト教の行事は口実、夕食にしきたり通り甘いものを食べまくるパンケーキの日

2021年02月17日 08時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
今日、イースターまでのキリスト教の節制期間、レントLent が始まります。
キリストが復活するおめでたいイースター Easter までの40日間、肉、卵、乳製品、甘いものを断ち、キリストの受難のことを思い自己の過ちを悔いあたらめる期間です。



信仰のない私たち家族にもうちのネコ、ティブにも全く関係のないしきたりです。

他のおおぜいのイギリス人と同様、昨日のパンケーキ・チューズデイ Pancake Tuesday は祝いました。

翌日からの節制期間を前に家にある脂、卵、乳製品を食べきるためにパンケーキを焼いて食事がわりに食べたのが起源です。
今ではレントを実行するのはごくわずかの熱心で敬虔なキリスト教徒の家庭に限られるはずです。
パンケーキ・チューズデイは甘いものを食べまくる楽しい伝統の習慣として今でも信仰とは無関係に多くの家庭で実行されています。

スーパーマーケットでインスタントの「バッター」を買ってきました。


ためしに使ってみたかったのです。

プラスチックのボトルのラベルに印刷された線まで水を入れてよく振ると、ゆるめのバッターの出来上がり。

座ってスマートフォンを見ている息子に振ってもらいました。
「そんなにゆるゆる振っても混ざらないってば!」と注意したら「やさしく振るようにって書いてある」と言い返されました。
その通りなのですが。
いつまでたっても混ざりません。
底のほうに白く固まったままの材料が振っても全然動きません!
私が長い菜ばしを突っ込んで激しくかき混ぜてやっと混ざりました。

パンケーキ専用のフライパンがあるのですが、うまくひっくりかえせません。

パンケーキをひっくり返すのが好きだという夫が引き継ぎ、パンケーキ焼きを引き受けてくれました。





9枚焼けました。
3人で、1人3枚。

1枚ずつ焼き上がり次第、代わりばんこに食べていきます。
夫が食べている間、私か息子がフライパンの番をしました。

最後のほうになるとフライパンにくっつきやすくなって、やっぱりひっくり返すのが困難に。



「この写真も撮れ」と言われたので上のぐちゃぐちゃのパンケーキの写真を撮りました。
(これも数に入っています。見かけによらずおいしかったですよ)

バターをのせてレモンを絞って巻いて食べます。


砂糖をかけるのも人気です。

なんだか春巻きみたいですね。
あまり見栄えがしません!

バナナ、ナッティラ、ゴールデンシロップ、ピーナツバターなど、かけるものにもバリエーションがたくさんあります。




ヴァレンタインズ・デーと平行して販売促進が展開される、スーパーマーケットにとっては関連商品を売る大きなチャンスです。

パンケーキと、スーパーマーケットで買ってきたアップル・クランブル apple crunble まで夕食に食べました。


アップルパイのなかみに、同じ量の砂糖とバターと小麦粉を練ってこってりした口当たりのボロボロの「皮」をのせたパイのようなお菓子です。
必ず、アイスクリームや生クリームなど乳製品といっしょに食べられます。

私はプレイン・ヨーグルトといっしょに食べました。


とにかくイギリスでは食事の代りに食べられるだけ甘いものを詰め込むのがパンケーキ・チューズデイです。
翌日からの辛気臭いレントを迎えるにあたって甘いものと美味しいものの食べおさめ....

甘ければ甘いほど、くどければくどいほど!後利益がありそうです。

......いえ、私の家ではレントなんてやりませんが!!

3年前の、上の息子と当時のガールフレンドがうちに来て準備をしてくれた豪華なパンケーキ・チューズディについて書いた記事のリンクです☟
(うちでよく使うレシピ付き)

ぜいたく食の食べ納め!子供たちに大うけの、年中行事、宗教的起源はただの言い訳、パンケーキが食べ放題の日

https://blog.goo.ne.jp/stockport/e/f742eb741acc4b1ad1b46f38f0c71ef2
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ワクチンの副作用?不調で寝込んだ夫とそれでも祝ったヴァレンタインズ・デー、好評だったバナナケーキのピーナツバターいり

2021年02月15日 08時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
昨日のヴァレンタインズ・デー Saint Valentine's Day のために.....


前日、バナナ&ピーナツバターケーキ banana & peanut butter cake を焼きました。

バナナ・ブレッドは夫の大好物です。
ピーナツバターも大好きな夫のために新しいレシピを試してみました。



ところが夫は昨日は1日、調子が悪くて寝ていました。

腹痛があったそうです。
微熱もあったかもしれません。
前日、土曜日に打ってもらったコロナウィルスのワクチン(第一回目)の予想された副作用だったのかもしれません。
あるいは土曜日の夕食に出した、ソーセージ・キャセロール(夫には特製、ベジタリアン・ソーセージを使用)がお腹にやさしくなかったのかもしれません。


バナナ&ピーナツバター・ケーキはベッドにもっていって2人でヴァレンタインズ・デーを祝って食べました。


朝食と昼食は抜きましたが、ケーキと紅茶はお腹におさまりました。

ご心配なく、夕食にはおりてきて、ご飯とシャケの塩焼きとお味噌汁のあっさりした和食を私たちと一緒にとりました。
食欲がまだ戻らず、シャケは半分残しましたが、午後のティ―タイムにベッドで食べたバナナ&ピーナツバター・ケーキがおいしかったそうで、食後にもうひと切れ食べました。

高級スーパーマーケット、ウェイトローズ Waitrose のレシピです。

バター 150g
砂糖(薄い茶色でしっとりしたもの light brown soft suger がおススメ) 150g
セルフ・レイジング・フラワー self-raising flour  300g
卵 2個
長めの熟れたバナナ(細切れにしたもの) 3本
ピーナツバター 75g
ベーキング・パウダー ティースプーン1杯......

細かく切ったバターを砂糖とよく混ぜたあと、他の材料を混ぜながら加え、型に入れオーブンで180℃で50分から1時間焼きます。
私は電動の撹拌機を持っていないので、テレビを見ながら木べらで時間をかけて混ぜます。

セルフ・レイジング・フラワーというのはベーキングパウダーが均一に混ざった状態で売られている小麦粉(薄力粉)です。
ほとんどのイギリスのお菓子作りのレシピにはセルフ・レイジング・フラワーが使われています。

1カップ(125g)の小麦粉にティースプーン(3g)1杯の割合でベーキングパウダーが含まれているそうです。

バナナ・ケーキ、バナナ・ブレッドが最初に作られたのは1930年代のアメリカ合衆国だそうです。
イギリスでも大人気のレシピです。

ピーナツ(モンキーナッツ monkey nuts とも言います)とバナナの組み合わせ、なぜかどちらもおサルの大好物....
ピーナツ・バターをくわえることによりアメリカっぽさが増しました。

左は夫が私に、右が私が夫にそれぞれ贈ったカードです。


夫は毎年、「隠れた崇拝者 seacret admirere より」と見え透いた匿名でヴァレンタインズ・デーのカードとプレゼントを贈ってくれます。
今年もらったのはクッションです。
いつもなら朝、食卓の上に置いてあったりするのですが今年は14日に日付が変わった深夜「こんなものが届いていた」としらじらしいことを言って渡してくれました。




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