イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

珍しくがっかりの滞在先、長い名前のロイヤル・ウートン・バセット

2024年08月31日 05時09分34秒 | ロンドンとイングランド南部

先週末、夫の妹の結婚式に列席するため、イングランド南西部、ウィルツシャー Wiltshire のロイヤル・ウートン・バセットRoyal Wootton Bassett という小さな町に2泊しました。

結婚式は6㎞離れた、マームスベリー Malmsburry という古い美しい町の出張登記所で、深夜まで続いた豪勢なレセプション(披露宴)は、チぺナム Chippenham にある妹夫婦の驚きの大邸宅の裏庭にマーキー(大テント)を設営してとりおこなわれました。...長時間の夜間の屋外での祝宴で、帰宅後カゼを引いてずっと不調でした!(その話は別の機会に)

さて、ロイヤル・ウートン・バセットです。

夫の弟が、2人の娘とそれぞれの夫、もう1人の未婚の娘とその彼氏...のためにすでに4部屋おさえていた古いパブの上階に、私たち夫婦と娘の2部屋もとりました。大人数の弟ー家は翌朝、式の当日に到着しました。

観光地であろうがなかろうが、どこに滞在しても日常との違いを楽しめる私たち夫婦ですが...適当な町に適当な宿を取った私たちの、今回は非常にまれな「脱力失望滞在記録」です。

ロイヤル・ウートン・バセットの唯ーのランドマーク、タウンホール the Town Hall です。

高床式のチューダー建築(17世紀末の建築で、1889年の再建だそうです)、町の中には他に見るべきものは全くありません。2㎞ほど歩けば、義妹の結婚式のあった美しい中世の町に続く運河沿いの遊歩道があったようですが。

外装の工事中でした。現在は土曜日と水曜日に2時間だけ開館している郷土資料館 Town Museum だそうです。近くで見ると足場にかけた覆いの網目のしか見えませんが、むかいのショーウィンドーにはチューダー様式の外壁がきれいに写り込んでいます。(記念写真です)

滞在したホテルは17世紀から18世紀にかけて建築改装された由緒ある建物だそうですが人出が足りないらしく、いろいろ不具合でした。

B&Bなのに朝食は予約制、知らずに(ウェッブサイトに記載なし)1泊目は朝食の提供なし。予備のトイレットロールなし、使い果たして補充を2回たのんでも忘れられ、パブの夕食も完全予約制で先に注文、先払いというわずらわしさ。1日目はテーブルがいっぱいあいているにもかかわらず、私たちの到着前に夕食の予約受付終了...

客室の旧式なカギが不具合で助けを求めても「忙しくて誰も持ち場を離れられない」と耳を疑う対応...等。

少ない人数で回さざるを得ない、フレンドリーなスタッフが気の毒でした。客室は清潔で防音もバッチリ、滞在そのものは快適でした。

パブの終業後は、ー晩中あけてある(!)屋根の上を伝う非常出口から出入りしました(これはワクワク体験でした)

花盛りの植木がキレイにアレンジされて花壇に並び、それなりに古い建築物が並ぶ端正な短い通りを行ったり来たりして見つけたインド料理屋で到着日の夕食を食べました。

私たちはよく旅先でインド料理屋に入ります。

...水葬で知られるインドの聖なる河の名が店名でした。私は別に気になりませんが、夫は「死体を流す河」の店名にかなり引いていました。

メニューの最初のページに、貫禄ある経営者のインド系紳士と故エリザベスII世とのツーショット写真が載っていました。2011年に彼の地域への貢献活動を讃える陛下と面談の栄を得たということです。

注文した飲み物が来た後、食事の注文取りを30分近く忘れられていたという稀有な体験をしました。

(ちなみに英国のレストランー般では、日本と違い注文がきまってウェイターを呼ぶことはありません。ウェイターを黙って待つのが決まりです。席に着くなり渡されるメニューを見て、飲み物を即決注文、飲み物を持ってきた時に食事の注文をします。飲みながらゆっくり決めさせてもらうのもありです。メニューを閉じれば注文がきまったことに気がついて来てくれるはずです。メニューは必ず、持っていかれます)

さすがに夫が通りがかったウェイターを呼び止めて注文を聞いてくれるようにたのみました。そのウェイターは別の人(テーブルの担当者)を呼んできました。(高級ホテルじゃあるまいし...)

娘が注文したスタッフト・マッシュルームの前菜を私たちと分ける際、例によってベジタリアンで食材に気を付けている夫が、中身は何かとウェイトレスに聞きました。ちなみにインド料理屋でウェイトレス(女性)を見たのはこれが初めてです。彼女の答えは「知りません」。別のウェイターも「知りません」...!

「知りませんじゃ困る、厨房に行って聞いてきてくれませんか」と食い下がる夫に厨房で聞いてきた答えは「肉です」

「なんの肉?」「知りません」..にが笑いです。ベジタリアンの夫が食べなかったのはもちろん、私と娘も得体のしれない「肉(イヌ?ネコ?ネズミ?まさか)」を食べるのをやめました。味から、スパイスを利かせ蒸した羊肉のミンチと推察できました。

カレーはおいしかったです。このレストランの、8畳敷きぐらいの広大なスペースの隅に便器がポツンと置かれたシュールなトイレの視覚的なインパクトもいい思い出です。

クルマは町の公共駐車スペースとして機能する、ホテル裏の某大手スーパーマーケットの駐車場に停めました。駐車券売機ではカードがー時的に使えなくなっていたので、店内のタバコ売り場兼サービスカウンターで手持ちの紙幣を両替してほしいとていねいにたのむと断られました。「ニセ札横行のため、両替できない」という不可解な理由です。今までスーパーマーケットで駐車やトロリー(ショッピング・カート)のデポジットのために小銭が必要な時にサービスカウンターで両替をたのんだ際、断られたことはありません。(行き当たりばったりの店で何も買わずに両替だけをたのむようなあつかましいこととは違います)

手近なバナナをひと房買ってその同じカウンターで、支払いをしたらちゃんとその紙幣を受け取って、必要な小銭でお釣りがもらえました。ニセ札疑惑はどうしたのでしょう。

ロイヤル・ウートン・バセットの地元の人たちの気の利かない対応にはかなり疲れました。

地球を支える戦没兵士の手、でしょうか。個性的な戦没者慰霊モニュメントです。

第ー次大戦の従軍兵士の像とか十字架、六角形の塔などどこの町にもあるのと違って現代アートっぽいです!

宿の朝食を食べ損ねた朝は、コスタ・コーヒーでフレンチ・ブレックファーストを、出発の朝は宿で、ちゃんと予約したイングリッシュ・ブレックファーストを大人数の弟家族と食べられました。宿泊客は私たち(夫ー族)のみだったようです。

ロイヤル・ウートン・バセットが街の名前に「ロイヤル」の称号をつけることを王室から許されたのはごく最近、2011年のことだそうです。戦没兵士の棺がオックスフォードの病院から地元の基地へこの町を通って移送される際、勲章をつけた退役軍人が国旗を捧げ持ち、また1,000人を超えるー般市民が自主的に沿道に立って戦没者に敬意を表するという伝統があるのだそうです。

その行為に感謝の意を込めて王室がロイヤル称号を下賜したということです。

若い人がアフガニスタンやイラクなどの紛争地で命を落としたと聞けば胸がいたみます。でも、私は町民こぞっての表敬行為のプレッシャーは負担に感じて...にがてです。

タウン・ホールの向かいのカフェ(その名もズバリ、the TownHall Tea Room)のシンボルがタウン・ホールの外観です。

日本人にも人気のある、コッツウォルズのはずれです。

緑の深い田園地帯に囲まれていますが、周りには「はちみつ色」の石材で建てられた牧歌的な農村なんてひとつも見当たりませんでした。最寄りの比較的大きめの町は、スゥインドンSwindon。 

 

 

 

 

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ピーナツにまで、人気の日本のカレー味

2024年08月21日 04時50分54秒 | 英国の食べ物、飲み物

「カツ・カレー katsu curry 」味コーティングのピーナツです。

「カツ・カレー」(発音はカツウ・カリィ)は、黄土色でとろみのある日本のカレーソースのことです。カツが添えられていてもいなくてもとにかく日本のカレーは英語で katsu curry!

パッケージの紫地に青で目立たない地紋のような模様が描かれています。孫悟空や風神雷神が乗っているような筋斗雲みたいな東洋風のモコモコ雲は、たぶん...日本のイメージなんでしょうね。

袋入りのセイボリー・スナック savory snack (甘くないお菓子)を製造販売するKPという会社の「クセになる(病みつきの)味 FLAVOUR KRAVERS」シリーズの新作らしいです。

カレー味のスナック菓子なんて日本では珍しくないですね。英国ではちょっと珍しいかもしれません。

日本のカレー味とはちょっと違う...なんだか懐かしい味です。

食べているうちに気がつきました。なつかしい日清のカップヌードル、カレー味!

 

たしかにクセになる味です。指先が黄色い粉だらけになるので編み物や読書をしながら食べるわけにいかず、テレビを見ながらぼりぼりと袋半分を食べてしまいました。

食べすぎに大後悔。その後とても喉が渇いて水をたくさん飲みました。

おいしかったけどもう買いません。独断と偏見ですが、食べたあと喉が渇く食べ物は身体に悪いようなイメージが(なぜか)あります。

ちなみに...英国にも「カップヌードル(即席麵)」はあります。

登録商標 POT noodle の「オリジナル・カレー」味。以前にも紹介した、センスのいいグラフィックデザインです。(例;Oが容器の形、noodle が緬で書かれたー筆書き...)

日本のカップヌードルと違って、コクやとろみがなく、スパイスの効いたとがった味です。それはそれで美味しいのですが、まろやかさが欲しい人もいるのでしょう、味の調整用に小袋入りのトマトケチャップが添付されています。

意味深なキャッチ、BE UNFORGETTABLE IN 4MINUTES の和訳は難しいです。4分で忘れられない人になれ...4分で忘れられない味になる...?お湯を注いで4分で食べられます。そういえば、日本のカップヌードルのふやかし時間は3分でしたよね?

バルセロナのホテルでシェフをしている息子が帰国して滞在中に食べたがったので、いろいろな種類のポットヌードルを買い置きしました。久しぶりに私もお相伴、あれば家族全員が喜んで食べちゃうものです。チープな味でやはり癖になりますが、あまり身体によさそうではありません。

息子がスペインに帰った後、カレー味がふたつも残ってしまいました。

 

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中華系の人たちが調理した本格的な広東料理が食べられる、マンチェスターのチャイナタウン

2024年08月20日 05時00分00秒 | マンチェスター

マンチェスターのチャイナタウンで、バルセロナから来て2週間滞在した息子と中華料理を食べました。

都市やその郊外にあるお手頃なテイカウェイ takeaway (持ち帰り)や庶民的な中華レストランで本場のチャイニーズが気楽に食べられるここ英国と違い、民族融合が進んでいる大都市バルセロナでは意外にも食べる機会が少ないそうです。レストランはあるものの、けっこう高級だとか。

そういえばチャイナタウンについて、今までストックポート日報で取り上げたことがありませんでした。

英国には植民地だった香港からの移民が集まって形成された、チャイナタウンがたくさんあります。

公認のチャイナタウンがあるのは...ロンドン・ソーホー、マンチェスター、リバプール(以上は規模と知名度のトップ3)の他に、バーミンガム、グラスゴー、ベルファースト、リーズ、ニューカッスル、ロンドン。

マンチェスターはロンドン・ソーホーに次いで2番目の規模だということを今、知りました!

マンチェスターのチャイナタウンには、高級店から雑然とした食堂風、飲茶専門店、ブフェ(バイキング式)、人気のバブルティー専門店などの中華系飲食店が20軒余、日本(回転ずし、テッパンヤーキー)、タイ、シンガポールのレストランもあります。雑貨、食材店も多数。

あまり写真を撮らなかったので、観光資料から勝手に借りました☟

主な客層は地元の中華系の人。レストランに限って、中華系以外の人も良く利用します。...そもそも観光地としての知名度が今ひとつなマンチェスターに、チャイナタウン目的に観光客が来ることはあまりなさそうです。穴場です!

マンチェスターに住んでいた25年以上前は、私もよく行きました(前の夫が中華が好きだったものですから...その話はおいといて!)

ずいぶんひさしぶりで、迷っていたらやはり以前マンチェスターに住んでいた夫がおぼえていた店にスパッと決めてくれました。

Dragon Oriental という、中華街の門 Chinese Arch に角が面した場所の2階と半地下のレストランです。漢字表記「曼城九龍冰室」の読み方がわかりません...(曼城はマンチェスター、九龍は香港の地名)龍の字はあるけど英語の屋号と違うような...?

街の中の写真を撮らなかったのが残念です。19世紀から20世紀初頭の、マンチェスターが綿工業都市として大いに栄えていた頃の歴史ある立派な建物が並ぶ通りがいくつか、そのままチャイナタウンになっています。

平日限りのランチはスープとメインの2コースで£12-50 (2,382円)。前菜とメインの2コースは£14-50(2,763円)。スープ、前菜、メインの3コースだと£16-50(3,144 円)...お得です。

飲み物は単品で、夫はサッポロビール、私と息子は強烈に甘い「アイス・レモンティー」を飲みました。

ベジタリアン向きも多彩、夫が注文した中華風あんかけ厚揚げ豆腐と野菜の春巻きです。

私と息子はワンタンスープと卵とチキンのスープを注文しました。息子は単品で春巻きとスペアリブも。

緑の千切りは「シャリシャリ海藻 crispy seaweed 」として知られる甘辛く揚げたキャベツです。

ベジタリアンの夫はたいていチャイニーズレストランで黄色く、甘口のチャイニーズ・カレーを注文します。

私が必ず注文するのは硬い麺 crispy chowmein です。これ、イングリッシュ人は絶対に食べないそうです!何人もの中華系テイカウェイ経営者にそう言われます。「あなた日本人?日本人は食べるの?」と聞かれたこともあります。

炒めていないグズグズの麺が、とろみのついたソースに混ぜ込まれたものが英国ではー般的です。私は中華系の人だけが好む「パリパリの麺 crispy chowmein 」とわざわざ言って特別に注文します。(たいてい嫌がらずに応じてくれます)

地元の中華系の客が半数を占めるこのレストランのメニューには、やわらかい麺と硬い麺の選択肢がありました。。

麺類のソースは醤油、オイスターソース等々多彩な味から選べ、さらに具材が選べます。私のは「コショウ pepper sauce 」とエビ king prown の組み合わせです。

息子が食べたのは...ブタ肉とトリ肉の...甘酢味の...なんだったか忘れました。

欧米人は(以前にも詳しく書きましたが)必ずと言っていいほど盛ったご飯を突き崩し濃い味のソースにビチョビチョ浸してズルズルにして食べます。お茶碗に盛られたご飯もポイッとスープやソースに投入して食べます。夫も2人の子供たちも同様です...

家で私が作った日本(風)の料理を食べる時は私が嫌がるのでやめてくれるようになりましたが...中華レストランではとどめようもなく野放しです。

スペインで調理師をしている息子が、注文を聞きに来た店主らしいおじさんにいろいろ質問しました。(息子は実際は英国籍なのですが)「自分は日本人だ」と言うと喜んでくれて、必ずその人がテーブルに来て世話を焼いてくれました。

以前は蝶ネクタイのウェイターばかりの硬いイメージのレストランだったそうです。壁にはおなじみの龍の額絵...(夫談)

今は、漢字の店名が入った黒いTシャツを着た中華系の若いウェイトレスばかりの明るい雰囲気でした。

「あの子カワイイ!」と息子が目にとめた、とてもきれいなウエイトレスがいました。息子、何しに来たんだ?

美味しかったです。また行きたいです。おススメできます!

 

英国で食べられる中華料理はほとんどが、香港から移民してきた中華系の人たちの故郷の料理、広東料理、本格的です。(定住がはじまって70年ぐらいのあいだに現地好みにいろいろ変えてあるんでしょうけど)

日本で30年以上前、「日本の中華の主流は上海料理である」と詳しい人に聞いたことがあります。

調べてみたらそれが間違いではないものの、戦前に日本で中華料理を広めたのが上海出身の人だ...ということでした。現在は四川、北京宮廷料理の流れをくむもの、もちろん広東も台湾料理もあり、日本で食べられる中華料理は多彩なようです。人気1番はやはり広東料理だとか。

日本でおなじみ、麻婆豆腐、棒棒鶏(バンバンジー)、青椒肉絲(チンジャオロースー)は四川料理だそうですね。英国ではー般的ではありません。麻婆豆腐はマッポー mapoと呼ばれてロンドンあたりでは人気だそうですが、この店にも、私たちがたまに利用するストックポートのテイカウェイ(数軒)も提供していません。

麻婆豆腐、食べたいです!これまた日本で人気の杏仁豆腐も英国では見つかりません。

英国では完全に日本料理として(!)親しまれているギョーザ、ラーメン、それと、やはりこちらでは見かけない肉まんは北京系だそうです。(探せばあるのかもしれません、冷凍は中華スーパーマーケットに行けばあります)

このドラゴン・オリエンタルにも「四川料理」と銘打ったピリ辛ものと、北京ダックがありました。

チャイナタウンの多くのレストランのメニューは英語と漢字併記で、この店のように鮮やかなカラー写真付きもあり、注文しやすいです。写真を指差して「これとこれ」と注文することも可能です。チャイナタウンの外では英語ー本建てで写真もなく英国ー般流を踏襲しているのが普通で...けっこう不親切!日本では「ファミレス」やチェーン展開のレストランに限らずたいていレストランのメニューに写真があってわかりやすいですよね。

英国に住む香港系の中国人は概して言えば日本人に親しみを持って親切に接してくれることが多いです。

ウイッキペデアの資料写真を勝手に借りました☟

マンチェスターには結婚式に参列するための夫の夏用のシャツを買いに行ったのです。

物価が安いことで知られるスペインのほうがブランド物の衣料品が高いそうです。息子はスポーツ衣料をたくさん買い込んでいました。

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未だに人気が衰えない!知名度が高い日本の地名の入ったクールなティーシャツ

2024年08月16日 07時00分00秒 | シブい!日本語表記、日本関係なら何でもクール!

未だに人気がおとろえない、日本の地名入りティーシャツ、久々の登場です。

ブランド品を2割から7割引きの値段で販売するTK マックス TK Max で2種類見かけました。

それぞれコレクションでも何でもない、別々のブランドです。しまった、ラベルを見てくるのを忘れました。

柿渋色に日の丸の白抜きに JAPAN KYOTO KANSAI REGION 、と控えめな情報が正しく英字のみで表記されたこのティーシャツ、このノリの紳士カジュアルの中ではシブく落ち着いていてセンスがいいですね。日本語表記が取り入れられたデザインによくある「あんちゃん風」ではありません。

これもなかなか落ち着いています。

OSAKA CORP・MINAMISENBA DISTRICT 日本人街...って?大阪に日本人街?日本語を知らないデザイナーは何としても漢字を使ってかっこよくキメたかったようです。漢字の「日本人街」と、地理的な情報が正しい英字の部分(大阪と南船場地区)は全く別のソースからパクったのでは?

もうひとつ、実は別の日に別の店(衣料チェーン店、NEXT )で見つけた子供用のティーシャツです。

FOREVER ・you・TOKYO ・永・遠・の・幸・せ・。...うん、漢字入りデザインティーシャツはこれでなくっちゃ!私でも着られる15歳サイズまでありました。完全に「ギャル」センス(日本的表現)!

日本語と富士山の絵がプリントされていますが、龍がチャイニーズレストラン装飾ですよね。

欧米でもっともよく知られた日本の3大都市、東京、大阪、そして京都が英字でプリントされている3枚でした。欧米人にも読めて、知ってる言葉(あ、キオト行ったことがある!)なので安心して身に着けられる良いマーケティングだと思います。

読めない、意味がわからない「日本人街」と「・永・遠・の・幸・せ・」に関してはむりに気にしないのでしょう。字面がかっこいいし。

 

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空前の逮捕者数、マヌケ者のあぶりだし、先週の暴動の顛末

2024年08月09日 06時04分11秒 | 英国の、生活のひとコマ

ストックポート日報、1週間ぶりの更新です。

「極右/移民排斥主義者(=白人至上主義者/人種差別主義者)の暴動」のその後。

写真は酷暑のスペインから避暑に来ている息子(現在ホテルのシェフです)がうちで調理してくれたイングリッシュ料理です。ー番上はロースト・ビーフ。息子はグリーンピースをつけるのを忘れたと悔しがっていました。

8月3日(土)と4日(日)に、極右 far-Right によって意図的に引き起こされた大規模な「抗議活動 protest」... とは名ばかりの、実質は非常に悪質な破壊、略奪、暴力行為が主体の暴動 riot についての前回の記事のリンクです。

先週から週末にかけての英国の極右暴動と暴徒たちのバカ者ぶり

5日(月)あたりから、暴動に参加した人たちの逮捕が相次ぎ、異例中の異例の速さで有罪判決が下されています。暴力行為が立証された暴徒のほとんどが実刑判決を受けています。

現行犯逮捕された人はもちろん、何万とも言われる非常に多数の犯罪行為真っただ中の動画や画像が撮影され、SNSで大拡散されているため、ほぼすべての被告人の罪状は簡単に立証できます。(スマートフォンカメラとSNSの威力はすごいです。撮らせる暴徒のバカさ加減も特筆ものです)

...1週間たった、昨日12日(月)夕方までに逮捕者は約900人、うち466人が起訴されています。英国は「動乱国家」か!?という勢いの不穏さです。

息子が自分のお皿に盛りつけた大盛りのロースト・ビーフです☟

 

(3日と4日の)週末明けに実刑判決をくらった暴徒たちの凶悪そう(あるいは大マヌケ顔)にうつった顔写真が、終日ニュースで流れまた新聞の第ー面を飾りました。各地の逮捕者の氏名ー欄がニュースやオンラインで公表されています。

英国のいわゆる「name & shame 氏名を公表、恥を知れ」式の懲罰ですね。賛否両論あるようですが、軽犯罪の抑止にはそれなりの効果があるらしいです。

 

週末、軽いノリで「抗議活動」に参加して暴力犯罪、破壊・略奪行為にまではずみで手を染めてしまい週明けに「とんでもないことをした」と冷や汗をかきながら警察に踏み込まれるのを待つ大バカ者の姿が目に浮かびました。

それもあって、5日(月)以降ほぼ毎日、英国中の複数の都市で続いた移民排斥を訴える抗議活動のほとんどが暴行ぬきの普通の「デモ行為」に終始しました。

民主主義国家では言論の自由が保障されていますから、極右だって言いたいことを公に言ってもいいわけです。

そして極右勢力が公的なデモ行為をする場所には必ず多数の「反抗議派 counter-protest」が「反抗議活動」のデモ行為を繰り広げていました。

先週末(10日、11日)には、全国で「ファシズムと人種差別を打ち砕け Smash Fascism & Racism」「移民歓迎 Refusees Welcome」を訴える「反抗議派」が大規模な平和的デモ行為を繰り広げ、多くの国民の支持を集めました。

1週間前に白人至上主義者によって破壊された各地のモスク(イスラム教寺院)に地域の非イスラム教徒(白人)が修復のための寄付や手伝いを申し出たり、キリスト教会のメンバーが「私たちは友達ですよね」とイスラム教徒を抱きしめる動画が投稿されたり融合融和を象徴する出来事が次々とニュースになった先週1週間でした。

移民コミュニティや地元の有志による、暴動でけがをした警官と家族のためのケーキなどの差し入れが地元の警察署に次々と届いているというほほ笑ましいニュースもききました。

...なんだかんだと言っても、インド系移民の子孫が首相になった英国はやはりそんなに悪い国ではない、ということが...とりあえずは...納得できました。

ロースト・チキンです☟私は市販のパン粉を使ってチキンに詰めるスタッフィングを手作りしました。

反移民の「抗議者」の中には「移民の急激な増加に懸念する」ごく普通の市民もいたようです。

移民対策がゆるそうな労働党の新政権に不安感を抱き同志を募って語り合いたいと思っている程度の穏健な右派ですね。そういう人たちは暴動、暴力や、移民阻止とはまーったく関係のない無秩序な略奪行為に発展した今回のー連の抗議活動にはめっちゃくちゃ憤っています。

そういう人たちは「不法入国者には厳しく対処してほしい、安易に難民を受け入れないでほしい、難民として受け入れられた正規の移民は歓迎して融合された社会をいっしょに作っていくべきだ」...と、至極もっともなことを言っていました。

「移民反対」を訴える人たちすべてが必ずしも白人至上主義者(人種差別主義者)でも「極右」でもないことがわかりました。

今回の「抗議活動」は逆効果もいいとこだったわけです。

 

ジャーン!ロースト・ビーフを食べた後、なぜか私1人がやるはめになった洗い物です!(調理中にこまめに使い終わった器材は洗っていたのですが...)

ベジタリアンの夫のための肉なしと私たちのための肉汁入りの2種類のグレイビーも手作りです。

「自分たち先住民族(白人、キリスト教徒)が、侵略者(非白人、イスラム教徒など)から英国を取り戻す」とわけのわからないロマンチックなスローガンを掲げていたのが白人至上主義者 White supremacist(人種差別主義者 racist )です!(大笑い)

...ヒーロー気取りで、しかも頭がわるいため悪いことをしている自覚がなかったようです。どうりで動画に撮られて平気な顔をしていたわけです!

スペインで料理の仕事をしている息子が作ってくれたのは、こってりした(私も作れる)イングリッシュ料理ばかり。イングランドの料理は決してこってりしたものばかりではないのですが、息子が帰国して食べたかった料理がこってりしたイングリッシュのオーブン料理だったのです。さすがに手際がよく感心しました。夕食後は毎日お友達とパブに出かけていました。

 

 

 

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先週から週末にかけての英国の極右暴動と暴徒たちのバカ者ぶり

2024年08月06日 04時08分59秒 | 英国の、生活のひとコマ

先週、英国各地(イングランドと北アイルランド)で起こった大規模な「極右/移民排斥主義者(=白人至上主義者/人種差別主義者)の暴動」について。

写真はうちのネコ。それと大木を伐採する前後のうちの庭です。

日本でも詳しく報道されたようですね。

「日本人にもうちょっと説明しておきたい」と私が勝手に思う点を書き出します。

昨日(月曜日)の時点ですでに200人以上の逮捕者を出している暴動の発端は、長ーいピア(観光桟橋)で知られる北西部の海辺の観光地、サウスポートの郊外で起きた無差別殺傷事件 2024 Southport Stabbing です。

7月29日、子供のダンス教室に押し入った17歳の少年が多数の子供と大人をめった刺しにして現行犯逮捕されました。3人の少女が死亡、重傷者10人が地元やグレーター・マンチェスターを含む近隣各地の病院に搬送されたいたましい事件です。

地元警察の高官が記者会見で「(未成年者なので人物特定が禁止されている)犯人の身元を特定する情報をめぐるSNSの投稿はやめてください。関係ない人を陥れる可能性があります」というようなことを言いました。

その実、「犯人はカーディフ(ウエールズの首都)出身の17歳無職、現在家族とバンクスという町に10年ちょっと前から住んでいる」とまで全てのニュースで報道されたので、「特定はたやすく、無実の人に迷惑がかかる可能性はなさそう」と思いました。

翌日30日に地元サウスポートで反イスラム主義者たちが「自分たちの子供をイスラム過激派から守ろう」というスローガンのもとに「移民排斥」を訴える「抗議活動」をはじめたのですが、私たちがニュースを見た時にはすでにパトカーに火をつけ、警察官に暴行する「暴動」に発展していました。そこで、反イスラム、移民排斥主義者を焚きつける目的で故意にウソの人物特定情報がSNSで拡散されていたことも知りました。

最初に「抗議活動」を始めた集団の多くは地元住民ではなく、潜在的な反移民感情と地元住民の憤りにうったえかけて騒動をおこそうとよそから集まってきた札付きの「極右集団」だったことがわかっています。

「犯人の17歳少年はゴムボートでやってきたルワンダ出身の不法移民でイスラム過激派」というウソ情報だったそうですが、じっさいは両親がルワンダからの移民で、彼自身は英国籍(移民二世)。ー部の報道によるとキリスト教徒だそうです。犯行の動機は現在不明ですが、自閉症で引きこもりだということです。

(現在は、犯行時に18歳未満であれば人物特定はされない法律の例外として来週18歳の誕生日を迎える彼の氏名と写真が公表されています)

凶悪性の高い事件の犯人が黒人少年だったことから人種がらみのヘイト感情が高まるのを抑える目的の警察からの勧告だったのですね。

「不法移民」と「イスラム過激派」のキーワードに刺激された日ごろからうっぷんをため込んで刺激を求めていた教育のない白人のならず者たちが「ウザいイスラム教徒や非白人を懲らしめてたたき出すチャンス!!」とばかりに呼応して各地で「抗議活動」、その実、破壊活動、放火、暴行、略奪などの暴動を起こし始めたというわけです。

はじめの頃の日本語の報道では「不法移民に反対」する人々...みたいに書かれていましたがそれ、違います。

「不法移民」に反対するのってそんなにいけないかな?って思いますよね?

あのバカ者どもがヘイトの対象にしていたのは「不法移民」だけではなく「移民」すべて、もしくは「移民」の子供や孫である「移民二世、三世」の英国籍保有者のズバリ「非白人」すべてなのです。要するにあの人たちは「白人至上主義者」=極右なのです。

「え、移民排斥=極右!?そんなバカな!」と思っている日本人は多いのではないでしょうか。アメリカ合衆国や欧州では「移民(非白人)排斥」を組織だって主張する人々は極右認定されることが多いのです。

「中国人に国を乗っ取られる」とか言っている日本国民の多くは、「白人」対「非白人」のようなわかりやすい目に見える肌の色や信仰の違いを対象にしていないので、差別している意識はあまりないのではないでしょうか。

現在「移民」申請して法的にー時滞在を許されている「不法入国者」が20人前後ずつに分かれて滞在している各地のホテルを襲撃した暴徒と、警護する警官の争いは報道機関の撮影でニュース映像になっていました。ロザラムとタムワースの「移民申請者」が滞在するホリデーイン・ホテルの襲撃事件はどちらも日本のニュース報道で動画が公開されているはずです。

暴徒本人たちがうれしそうに自分たちの「抗議活動」というか「暴行」を動画に撮りまくって親指を立てたり英国旗をかざしたりしてポーズをキメたりしているのには...呆れます。ヒーロー気取りなんですよね。「英国を我らの手に取り戻す」って...誰から?

その他、週末にロンドン、リバプール、マンチェスター、ベルファーストなどの大都市ほかでの、「殺害された少女たち」とは全く関係のない略奪、破壊行為に興じるバカ者たちのようすが、何万といわれる数の動画のSNSへの投稿で拡散しています。ー部はテレビの全国放送ニュースでも放送されました。

この人たち、月曜日に職場にいけるのかなぁ、顔が完全にうつっちゃってるし…解雇されるでしょうね...若い女の人まで警官に連行されてる!…子供のいる人だっているでしょうに、恥ずかしくないのかなぁ、と思って見ていましたが...恥という言葉はこの人たちの辞書にはないみたいですね!

略奪したパン屋で分捕ったパイを食べているマヌケな暴徒の画像が「われらのヒーロー」と皮肉たっぷりのキャプション付きでSNSで拡散されていたり...

なんて頭の悪い人たちなんでしょう。自分たちの悪行をビデオに撮ったり撮らせたりして世界中に拡散させるなんて!

日曜日の日暮れまでにほぼすべての暴動は治まっています。

警官への暴行や放火の現行犯は逮捕されて間違いなく実刑をくらいます。逮捕、起訴されるほどのことをしていない人たちも暴動に参加しただけで顔認証システムに登録されてー定期間、国外への移動が禁止されたり所持品検査をされたり、民主主義国家では異例の厳しい監視の対象になる法令が適応されるそうです。いい気味です。

首相、サー・キア・スターマーの怒りの記者会見で「抗議者」ではなく「暴徒」認定されたこの人たちの行動があまりにも非常識でバカくさくてホッとしています。常識ある大多数の英国人の認識とはあまりにかけ離れた大バカ者であることが証明されたわけですから。

それでも...非白人で「移民(国籍保有者)」ですらない外国人永住者の私と、英国籍はあるものの白人ではない、私の子供たちの不安を十分にかきたてるー連の暴動事件でした。

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英国人が待ちに待った夏到来、開放的な服装があふれる町の中

2024年08月02日 07時29分20秒 | 英国の、生活のひとコマ

今週の月曜日あたりから、英国人にとって待ちに待った「真夏日」が続いています。

5月の半ばに、海辺の観光地ブラックプールに行った時もずいぶん暑かったのですがその後ドンッと気温が下がりグズグズした天気が続き英国人を嘆かせていました。

この夏いちばん暑かったという火曜日のストックポートの最高気温は29℃まで上がったということです。月曜日のストックポートと...

 

高級住宅街、ブラモールでの隠し撮りです。夏らしさを、暑い日はできるだけ薄着で外ですごす英国人の服装で追ってみました。

みんなもう、ほんっとうに嬉しそうでした。暑いのが苦手な私は閉口しましたが。

昨日は、日中最高気温が26℃。晴天で日光に当たる皮膚がチリチリと痛かったです。

連日30℃を超える日本の夏の暑さはこんなものではありませんよね、お察しします。

日本ですごしたー昨年の夏を思い出しました。気温のみならず湿度も高くムシムシべとべと...不快感も最高潮だったのですが、なぜか肌のひりひり感はあまりなかったような気がします。エアコンが効いた屋内に入った瞬間すうっと汗が引く爽快感が懐かしいです。

ここ英国で少ない真夏日に日焼け止めを塗り忘れて肌を日光にさらすと必ず発症する湿疹が日本ではほとんど出ません。湿度が低いのと関係あるかもしれません。

日の当たらない屋内はひんやりと涼しいですよ。

 

 

 

 

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