知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

知的障害者どうしの差別発言

2009年03月15日 | Weblog
先日、気になったことがありました。


入浴援助をしているときでしたが、一応自分でほとんどのことが出来る利用者の方が何人かいます。もちろん、入浴もほとんど自分で洗えるのですが、次に入ってきた利用者の方に対して、ひどい言葉を浴びせたのです。

それは、「あんたなんか、お風呂もしっかり入れないくせに・・・」とか「湯船にも浸かれないくせに・・」といった感じです。


この利用者の方は、歩行状態が悪くて、また姿勢も悪く、常に前かがみ状態で歩きます。元々、腎臓が悪くて、体調もそれほどいい方ではありません。ただ、会話もしっかり出来、いろいろなことが以前は出来た方なのです。

つまり、この人にとって、先ほどの言葉が、どれほど厳しい辛い言い方だったのか・・・理解できているわけです。



そのときは、この利用者の方は(比較的落ち着いた方なので)、「だから、(悪い言い方をした)○○くんは嫌いなんだ。相手にしないようにしよう」と、このときも冷静に対応してくれました。(職員は、それで、ほっとしました・・・通常なら喧嘩に発展する場面ですから・・)




特に、現在 高齢者中心の棟の方が、こういう事象が多く見られます。


若い利用者の棟は、重度者の方が多く、言葉の理解も十分に出来ないため、むしろそういう悪い言葉のやり取りには、至らないのが実際です。もちろん、軽い障害の方もいますが、かえって重度の方を見守って、簡単な援助もしてくれます。


高齢者中心の方は、レベルが似たような人が集まり、それぞれが年齢を重ねて、次第に身体能力が落ちたり、様々な病気が出てきたりして、今まで普通に出来てきたことが、徐々に出来なくなってきます。

それを、理解して、お互いに支えあえばいいんですが、逆にお互いに出来ない部分を責め合う・・といった悪い方向へ進んでしまっています。


もちろん、今まで支援してきた職員の責任もあるでしょう・・・が、知的障害者どうしがお互いを罵り合う・・・なんて、見ていて耐えられません。


よく、それが原因で喧嘩になることもしばしば・・・



お互いが優しい思いやりのある態度で接するためには、やはり まずは職員が見本を見せなければならないのかも・・・??

どこかで、職員もそういう気持ちがあったのかもしれません。(大いに反省)
コメント (2)
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