〔ＮＨＫ大河ドラマ〕江～姫たちの戦国～ 第１６回「関白秀吉」 関白相論を扱ったのは良いけど、、

「秀吉！」「秀吉！」と皆軽々しく言うが
秀吉は「諱」であり、面と向かって呼ぶなんぞ
本当はタブーである。
いくら「様」や「殿」を付けても三成如きが許される事ではない。
（龍馬の諱は直柔、勿論誰一人呼んでませんな）
女性の諱なんて呼ぶどころか、本人も知らなかったらしい。

呼ぶなら、「官名」である「筑前守」の方である。
これも既に内大臣に成っているのなら
僭称受領名の「筑前守」よりも「内大臣」を優先し
「内府さま」と呼ぶのが普通じゃない？

因みに「日吉丸」は「幼名」であり、この歳で呼ばれるのはおかしい。
（それ以前に「日吉丸」はウソらしいけど）
身近な人が呼ぶなら、個人の通称名「字」である「藤吉郎」である。

更に「羽柴」は「苗字」で「豊臣」は「姓」。
苗字は自分の田んぼがあった場所で
「姓」は自分の出自を示すもので、
本来は天皇から賜るものですな。
今日の放送ではまだ「藤原」姓、
この後、天皇に「豊臣」という新しい姓を作って貰う訳ですな。

だから、「豊臣秀吉」なら
「とよとみのひでよし」と読むのが正しいし、
これと同じように紹介するなら
「徳川家康」ではなく「源家康」と表記すべきですな。

以上、これら全てが当時の名前である。
今みたいに氏名では済まないわけですな。
若し、
「大河ドラマで岸谷五朗が演じる武将をフルネームで答えよ」
とクイズを出されたら、まず
「どの時点ですか？」と訊かなければならない
で、本日放送終了時点なら
「羽柴正二位内大臣藤原藤吉郎秀吉」
関白は令外官、
でもこれからは「殿下」ですな。