三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

覚えていない授業

2010年01月06日 | 2010年
このブログでは何度も話題にしているので
ご存知かと思いますが、
私は昨年の4月から大学で講義を持っています。

通常の講演とは異なり、
授業では学生の理解度を把握しながら
進めなければなりません。

毎週が試行錯誤の連続です。
そこでよく振り返るのが自分自身の学生時代。
授業の内容を思い出そうとするのですが、
ほとんど覚えていません。

友人、知人に聞いてみても、
10人中10人が「覚えていない」といいます。

それでは、学生が何も覚えていないような授業に
何の意味があるのか、ということになります。

ベテランの先生にうかがってみると、
「教え子が覚えているのは、ウチに遊びにきて、
妻が用意した食事が美味しかったことだけだと。
一体、何のために一生懸命、授業をやっていたのか。
ガッカリしちゃうよね」といわれます。

そこで私が考えたのは、講義を聞いている学生が
「では、これはどうなの?」とか、
「何故そうなるの?」と自分の頭で考えて疑問を持つように、
最後の結論をあえて言わずに、話を進めることです。

覚えることではなく、
自分で考えることに重きを置きます。

答えは、巷に溢れる本に書いてあります。
自分で探して答えを見つけらるようになれば、
社会に出ても大丈夫です。

見つける前に疲れてしまって、
意欲を失うようなことにならないように、
私の「正解」も少しずつ示していきます。

といっても、その「正解」は1つの考え方で、
別の「正解」があるかも知れないということも伝えます。

学生の解答から、時に考えてもみなかった「正解」が出てくると
新しい発見をした気分になり、とても嬉しいものです。

年明けの授業は金曜日からスタートします。
今年も多くの発見ができることを、
とても楽しみにしています。

(とはいえ、このやり方で将来、学生が私の授業の内容を
覚えてくれているかどうかは、自信がありません。)

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部代表
コメント (2)
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