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書籍「こんなにも優しい、世界の終わりかた/市川拓司著」希望を失った無気力な人々

2013-11-06 08:16:41 | 読書の時間
書籍「こんなにも優しい、世界の終わりかた/市川拓司著」★★☆
市川拓司著 ,
小学館 、2013/8/22
(416ページ , 1.680円)






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小説を読んで最後に泣いたのはいつですか?


「いまさらながらに、みんなようやく気付いたのかもしれない
もとより、ぼくらに残された時間なんて
そんなになかったってことに。
放射線のような青い光
地上にそれが降り始めた日から、世界が終わり始めた。
ひとも獣も、鳥も木も、土も水も、
すべてが青く染まり、動きを止めた。
「ぼく」は世界が終わる前に
「彼女」のもとへと旅立った。」

小学館HPより


ちょっとあざといコピー、
普通は胡散臭く感じてスルーするとこだけど、
最近心にグッとくる小説を読んでないので
どうかなと読み始めた、
どんなふうに泣かせてくれるのかと。



世界は終わりの日までのカウントダウンを始め、
青い光に包まれると
生きとし生けるもの全てが動きを止め
青く染まっていく、
何が起こったのかは説明されないが
人々は運命にあらがうこと無く
その事実を受け入れて行く、
そのあたりは、自分にはしっくりこなかった。



やはりこれは映画なんかで
必死に運命に抵抗し
最後まで希望を繋ぐようなものが多く、
自分達はそんな僅かな光に感動し
ほとんどの場合
良い気分で映画館を後にするわけだけど
この小説に登場する人達は
「生きる」という意味では
等しく諦めてしまっていて
そのあたりはどうにも受け入れられなかった。


まあ、世界は終わるのだから
その最後の瞬間
人は何をするのか
そんな主題だから仕方ない事かもしれないが。


大切なものを諦めた時
人は最後に優しい気持ちになり
伝えられなかった気持ちだけは
なんとか伝えたいと
長い長い距離を移動して
最後には最愛の人と会って
残りの時間を過ごすのだ。


実に小説的ともいえるけれど
自分はやはり
ジタバタしようと
なんとか希望にすがりついて欲しいので
この小説のラストにはほっとした、
もう読まなくて良いからと。



自分にはもうひとつだったし、
映画になっても見たくは無いな。



★100点満点で55点

soramove

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