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読書と旅行と柴犬のブログ
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「夜が明ける」西加奈子 (著)

2021-12-13 08:41:16 | 読書の時間
「夜が明ける」西加奈子  (著)
新潮社 (2021/10/20)
単行本 ‏ : ‎ 416ページ

@あらすじ@(HPより)
主人公は「俺」です。 
彼に名前はついていません。
誰でも、 それこそ女性でも、 
「俺」のような状況に陥ることがある、
ここには「この小説はあなたの物語なんだよ」
という西さんのメッセージが込められています。
(HPより)

傑作「サラバ!」からもう7年も
経つのか、
ということは、ここ7年ベスト作品は
また更新されていない、
それほど、心を揺さぶられた「サラバ!」
ということで、充分期待して読んだ。

主人公二人が特異な存在で
とても普遍的な何かを伝えて
いるようには感じられなかった。

物語は読みごたえがあって
どんどんページをめくっていく
とても楽しい読書の時間
だけど、共感や新しい発見だったり
考えさせられるようなものを
見つけ出せなかった。

仕事で追いつめられる様子は
胸が痛いけれど
自分たちはもう、そんなものに
がんじがらめに縛られるべきじゃないと
知っている。
もう一人の主人公の方が
身近に感じられない分
小説的なこちらの感じ取る余白の
ようなものを見つけたが
でもなんか違う、
その何かこそが小説の醍醐味、
でも楽しくはなかったな。

何もかもがハッピーエンドを
望んではいないが
できたらどこかにそれぞれの
ぼんやりでもいいから
明るい光を見たい。

自分の欲求の方向が
この小説とは合わなかった。

それにしても400ページを
全く冗長には感じさせない
すごいストーリーテラーなのは確か。
自作に期待!

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