書籍「ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石/伊集院 静著」★★★★☆
伊集院 静 著 ,
講談社 、2013/11/22
(410ページ , 1.680円)
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「ノボさん、ノボさん」「なんぞなもし」
明治二十年。新時代の躍動とともに、
ノボさんこと正岡子規は二十歳を迎えた。
アメリカ渡来のべーすぼーるに夢中の青年は、
俳句・短歌・小説・随筆、
あらゆる表現に魅入られ、
やがて日本の文芸に
多大な影響を及ぼす存在となる。
志をともにする子規と漱石は、
人生を語り、夢を語り、恋を語った。
明治三十五年、子規の余命が尽きるまで、
誰もが憧れた二人の交際は続く。
子規と漱石の友情を軸に、
夢の中を走り続けた人、ノボさんの人生を描く。」
講談社HPより
150回芥川賞と直木賞を読み終えて
この本を読み始めた、
近代史に登場する正岡子規については
「柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺」
それくらいしか知らなかったが
彼の青春時代を読む事が出来たのが
最大の収穫であり
今回の芥川賞と直木賞と比べて
筆力や読ませ方などにも
大きな違いがあるんだなぁと実感した。
出会いは人生を形作っていく、
大学では野球に出会い
文芸の魅力にのめり込んでいく、
溌剌とした日々が描かれている、
特別な部分より
他の若者となんら変わらない
好奇心旺盛な若者がいる。
その輝かしい日々と対比するように
後半は彼の苦悩が描かれる、
真の小説を書きたいと願いつつも
思うような作品が書けないもどかしさ、
そんな時も過去の俳人や歌人の作品を
体系化する作業にも心血を注ぎ
彼の短い人生を知っているからこそ
なんとも無念な様子が
こちらの胸に迫ってくる。
そして読んでいて驚いたのは
夏目漱石が親友として登場し
正岡子規の元に集まる同好の士が
森鴎外や高浜虚子、伊藤左千夫等々
自分でも知っている文学者が
登場し、彼と同じ時代に
確かに生きて交流していたということ。
それは当然の事なんだろうけど
やはりこうして
彼らが同じ時代に青春時代を過ごし
まだ何者にもなっていない時を
感じることは新鮮な驚きだった。
作者が正岡子規という人間の
生涯を詳細に調べ上げ
彼がまさにその時代に生き
その隣で話を見聞きしていたように
その当時の空気とともに
描きだしていて
晩年の子規の無念さなどが
痛いほど伝わった。
描き方によって
その人の印象は随分変わる
正岡子規と言う人が
本当はどんな人だったかは
想像するしかないが
その手助けには多いになる作品だった。
★100点満点で90点★
soramove
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伊集院 静 著 ,
講談社 、2013/11/22
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明治二十年。新時代の躍動とともに、
ノボさんこと正岡子規は二十歳を迎えた。
アメリカ渡来のべーすぼーるに夢中の青年は、
俳句・短歌・小説・随筆、
あらゆる表現に魅入られ、
やがて日本の文芸に
多大な影響を及ぼす存在となる。
志をともにする子規と漱石は、
人生を語り、夢を語り、恋を語った。
明治三十五年、子規の余命が尽きるまで、
誰もが憧れた二人の交際は続く。
子規と漱石の友情を軸に、
夢の中を走り続けた人、ノボさんの人生を描く。」
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この本を読み始めた、
近代史に登場する正岡子規については
「柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺」
それくらいしか知らなかったが
彼の青春時代を読む事が出来たのが
最大の収穫であり
今回の芥川賞と直木賞と比べて
筆力や読ませ方などにも
大きな違いがあるんだなぁと実感した。
出会いは人生を形作っていく、
大学では野球に出会い
文芸の魅力にのめり込んでいく、
溌剌とした日々が描かれている、
特別な部分より
他の若者となんら変わらない
好奇心旺盛な若者がいる。
その輝かしい日々と対比するように
後半は彼の苦悩が描かれる、
真の小説を書きたいと願いつつも
思うような作品が書けないもどかしさ、
そんな時も過去の俳人や歌人の作品を
体系化する作業にも心血を注ぎ
彼の短い人生を知っているからこそ
なんとも無念な様子が
こちらの胸に迫ってくる。
そして読んでいて驚いたのは
夏目漱石が親友として登場し
正岡子規の元に集まる同好の士が
森鴎外や高浜虚子、伊藤左千夫等々
自分でも知っている文学者が
登場し、彼と同じ時代に
確かに生きて交流していたということ。
それは当然の事なんだろうけど
やはりこうして
彼らが同じ時代に青春時代を過ごし
まだ何者にもなっていない時を
感じることは新鮮な驚きだった。
作者が正岡子規という人間の
生涯を詳細に調べ上げ
彼がまさにその時代に生き
その隣で話を見聞きしていたように
その当時の空気とともに
描きだしていて
晩年の子規の無念さなどが
痛いほど伝わった。
描き方によって
その人の印象は随分変わる
正岡子規と言う人が
本当はどんな人だったかは
想像するしかないが
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