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映画「BIUTIFUL ビューティフル」砂上の楼閣を守り続けるということ

2011-07-16 00:09:01 | ミニシアター系映画
「BIUTIFUL ビューティフル」★★★★
ハビエル・バルデム、マリセル・アルバレス、
エドゥアルド・フェルナンデス、
ディアリァトゥ・ダフ、チェン・ツァイシェン 出演

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督
146分、2011年6月25日,
2010,スペイン、メキシコ,ファントム・フィルム
(原作:原題:BIUTIFUL)






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「スペインのバルセロナ。
その言葉だけで異国情緒を感じ
ガウディの建物や乾燥した青い空が浮かぶが
この映画ではそんな“晴れの日”は描かれない、
主人公ウクスバル(ハビエル・バルデム)は
妻とは別居し2人の子供を育てていたが
自分が末期ガンであると知らされる、
果たしてタイトル通りの美しい何が見つかるだろう」



ウクスバルは、中国人移民への不法労働を手配し、
出来あがったニセブランド品を街頭で売りさばく
口利きなどをして生計を立てている。
まとまった多くの金は警官への賄賂に消え、
彼の生活は最下層に近い。

血尿の出る体、子供たちとの生活
部屋の窓からふと見ると
路上生活者が眠りこけている
壁一枚隔ててなんとも脆い現在の生活を暗示する。



自分達はこの震災で今の生活が
なんて脆い土台の上にあるのか思い知らされた、
モノに溢れた生活を豊かと感じ
それらに囲まれていれば
彩りある未来があるような錯覚を実感した、
だからこの映画の見せる
主人公の「なんとかしなければ」という思いが
重くこちらの心にものしかかる。

ではどうしたらいいのか、
そんなことの正解は無い、
結局ただ懸命になすべきことをするだけ、
色々な事件が起こり
薄暗い路地を駆けまわる主人公、
滑稽だけれど決して笑えない。



自分勝手で情緒不安な妻、
でも捨てきれない
穏やかな日々をかつて過ごしてからだ、
可愛い2人の子供
この子たちの未来を絶望的な目で見つめる、
だめだだめだまだ死ねない
なんとかしなければ。



彼の家族や触れ合った人への
優しい心は
暗闇の中を這いずる生活の中でも
救いの光のように輝く
いとおしく感じる
今を生きる、ただそれだけなのだ。


★100点満点で80点


soramove
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