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soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
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「ゼロの焦点」戦後は終わったのか、改めて考える

2009-11-18 00:09:17 | 邦画
「ゼロの焦点」★★★☆
広末涼子、中谷美紀、木村多江、西島秀俊主演
犬童一心監督、131分 、2009年(2009-11-14公開)



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夫の失踪、そして続く殺人事件、
これは戦争が引き起こした悲しい物語

「第二次世界大戦が遠くなった現在、
このテーマは身近に心に迫ることはない、
それでも自分の意志とは関係なく、
未来を選ぶことが出来なかった時代を知ることで、
色々あっても現在は幸福なのだと改めて感じる」



結婚してすぐに旦那(西島秀俊)が失踪した、
主人公(広末涼子)は自分で調べたいからと
旦那が住んでいた金沢へ向かう、
戦後間もなくだから移動さえ大変そうだ。


調べるうちに二人の女の過去が浮かび上がる、
戦争の犠牲者は何も戦場で無くなった兵士だけじゃない、
ここにも傷ついた心を抱えながら
それでも明るい未来を信じた人たちがいる。



消せない過去が明るみに出そうになり、
そのことを隠そうと狂気に走る人間、
滑稽でありながらも悲しい、
犯罪を憎めても
誰でもが当事者になったかもしれないと思うと、
ボケボケの平和な現在がいかに
幸せか再認識させられるのだ。

映画は手堅く演出されていて、
冬の北陸の鉛色の空に閉じこめられた
閉塞感が見た目の寒さと相まって
余計と喪失の悲しみを深く感じさせる。


時代が時代なら
こんな悲しい事件は起きなかっただろう、
現代のようにお金に困っているというより、
もっと良い物を手に入れるために
風俗で働く人たちが居るという事実を
この映画の主人公たちはどう思うだろうか。


せっかく手に入れた平和な時代に
自分たちは当然の様に享受しながらも
彼に恥ずかしくない生き方をしているかと言えば
その答えを思わず口ごもってしまいそうだ。

広末涼子よりも中谷美紀の
様々な表情が印象的だった。

それほど大作ではないけど、見応えのある映画だった。

★100点満点で70点

soramove
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