三世代に渡るホッキョクグマのお話しです。
『祖母の退化論』『死の接吻』『北極を想う日』の三部構成で、
それぞれが三世代に渡るホッキョクグマの視点で描かれています。
『祖母の退化論』は、
サーカスの花形から事務職に転身し、自伝を書き始めた「わたし」。
『死の接吻』は、
バレエや演劇の舞台からサーカスへ移籍した娘の「トスカ」。
『北極を想う日』は、
生後すぐから人間によって飼育され、
ベルリン動物園で人気者になった「クヌート」。
それぞれが、独特の文体や雰囲気で個性的に書かれていますが、
とにかく不思議。
ホッキョクグマが事務職になるし、会議に出るし、
雑誌の編集長はオットセイ氏だし。
でもまあ、不思議は不思議として、良し。となる。
ほわっとして、ほんのり切なくて、
ちょっとだけザリッとした感触のある物語です。
ものすごく良い。多和田葉子すごい。
初出は雑誌の連載だったそうですが、
それぞれを単独でいきなり読んだら驚きそうだな。
ちなみにクヌートは実在するそうです。
それもまた、不思議な感じ。
第64回 野間文芸賞 受賞(2011)。
『祖母の退化論』『死の接吻』『北極を想う日』の三部構成で、
それぞれが三世代に渡るホッキョクグマの視点で描かれています。
『祖母の退化論』は、
サーカスの花形から事務職に転身し、自伝を書き始めた「わたし」。
『死の接吻』は、
バレエや演劇の舞台からサーカスへ移籍した娘の「トスカ」。
『北極を想う日』は、
生後すぐから人間によって飼育され、
ベルリン動物園で人気者になった「クヌート」。
それぞれが、独特の文体や雰囲気で個性的に書かれていますが、
とにかく不思議。
ホッキョクグマが事務職になるし、会議に出るし、
雑誌の編集長はオットセイ氏だし。
でもまあ、不思議は不思議として、良し。となる。
ほわっとして、ほんのり切なくて、
ちょっとだけザリッとした感触のある物語です。
ものすごく良い。多和田葉子すごい。
初出は雑誌の連載だったそうですが、
それぞれを単独でいきなり読んだら驚きそうだな。
ちなみにクヌートは実在するそうです。
それもまた、不思議な感じ。
第64回 野間文芸賞 受賞(2011)。