ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

郊外で感じたこと

2008-10-24 00:58:03 | Weblog

11月23日

ニンビンは、稲刈りの最中であった。

刈った稲は道端で脱穀し、家のまえから道路にかけて籾殻を干している。

わらの乾燥場所は道路である。

車もそれを避けきれず、踏みつけて走る。

家畜は家族の一員で、ニワトリ、ヤギ、ウシ、イヌ、ネコがゆうゆうとその上を歩いてゆく。

ニワトリにいたっては、籾殻を食べている。

ハノイの郊外も稲刈りのあわただしさが終わり、農閑期がくるのかと思っていたら、家族総出であらたな畑仕事が始まっている。

どうも作物を植えているようだ。

この前まで田んぼだったはずだけれど、どうして作物の苗が植えてあるの、と友達に聞いてみた。

この辺りは、一面とうもろこし畑が普通の状態で、田んぼとして使われたのが、特別のことだった。今回、田んぼから従来の畑に戻ったのだろうという。

ベトナムは米作りがさかんである。

今年は寒波で、米の出来が悪く、南の穀倉地帯の米は外国への輸出用のため回ってこず、北の地方は米が不足した。

米の不足は、最下層の人達の死活問題となり、暴動の起こる原因ともなるので、政府の農業政策のもと、生産調整がおこなわれ、畑が田んぼになったり、その逆もありうるらしい。

とりあえず、落ち着いたので、従来のとうもろこし畑に戻ったのであろうと、これも友達の話。

一年に米を2回作り、さらに、作物も育てている田んぼは、赤い土で豊かな土壌には見えない。

一年に1回だけしか米を作らない日本の田んぼで出来る、お米の美味しさの違いはここにあるのだろうか。