ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

友達のおかげ

2014-04-27 20:54:24 | Weblog

4月27日 スコール 

この頃毎日の雷と稲妻、そして大量の雨が続いて、とうとう夏がはじまるね、というのが挨拶となっている。

今朝も夜中の雷雨がおさまったと思っていたら、7時ごろから急に空が暗くなり、それはもうすごい雨になってしまった。

オットはゴルフ、私は、別件で外出予定、なによりも日本からのお友達夫婦は、ハロン湾観光にいったはず…

この大雨には驚いたと思うが、お昼前にはあがったので、たぶん、観光は大丈夫と思っている。

週末前、友達夫婦がハノイに観光にくるという知らせを急にきいて、連絡をとり、ばたばたと街案内をしている。

初日はハノイの街中を雑貨をテーマに案内し、お茶はメトロポールということにして…

こんなことでもないとなかなかメトロポールには行けない…と、いまのお花はどんなにしてる?…気もそぞろにあるきまわる

 ばらとこの花はなんというのだろう     鉄砲ゆり  

いつもは単色でまとめることがおおかったメトロポールの花たち、少し色がはいっていて、それはそれでいいんだけど、きっぱり感に欠けるような気がして、少しさびしい。

翌日は、定番のホーチミン廟からバチャンをご案内する。

とはいいながら自分が気になってしかたがない、グエンさんの工房…に行ってみたかっただけ…

今回ハノイに来てから、いままで見たことがない絵柄が新鮮で、何枚も買い集めている焼き物がある

バチャンに工房があるよと教えてもらい、なんどか足を運んでみてもみつけることができなかったが…

やっとみつけた工房はシンプルで楽しいものだった。

 制作中のグエンさん    展示スペース 

彼の作業場はオープンキッチンのいっかくで、後ろは流し台だし、外壁にはお鍋が並んでいる 

わたしはベトナムのつるす文化が好き… 展示もキッチンも、わくわく感がある

こんな出会いも友達のおかげ…明日は最終日、まずハロンの印象をきいて

明日はどこをご案内し、どんな出会いがあるのかとっても楽しみにしている。

 

 


Quan Nem というお店

2014-04-22 21:36:09 | Weblog

4月22日 くもり 27℃

WiFiの調子が悪く、ものすごく時間がかかるのでいらいらしっぱなしだったが、しびれをきらして、エンジニアをよんだ。

なにやかやとやってくれて、なんとかもとどおりにしてくれたあと、エンジニア曰く

「急に暑くなると、機会がびっくりして働かなくなる」、ですって…

そんなことってあり?と変に感心したものの、そうか、夏がそこまできているのね。

今日は、少し早めのランチにいけそうということで、

おいしいけど、早くいかないとベトナム人でいっぱいで席がないといわれている、カニ揚げ春巻きのお店にいってみた。

メニューはあげ春巻きにブンチャーかブンジウ、汁なしブンの組み合わせしかないとのことで、わたしはブンジウ、友達はブンチャー

           おおきい、で、食べやすいようにはさみできってくれる   

 

                     ブンジューと野菜

ブンジウはトマトベースのスープのブン、さっぱりしておいしいはずだけど、なんかインパクトがない。

ブンジウの有名なお店があるので、次回はそちらでいただくことにする。

あげ春巻きには、ブンチャーの方がずっしりしてあうかもしれないとはいいながら、ビールもいただいて10万ドン(500円)のお値段はちょっと嬉しい

食後、はじめてあう人を案内して、刺繍のスーさんのお店や、淡水パールのお店にいったけど、油ぎとぎと、もしかしてニンニク臭かったかも…

はじめての人に会うときは控えた方がいいかもと友達と反省したものの、もう一度、じっくりいただいてみたいと思っている。

 

 

 


街角にて

2014-04-20 20:58:59 | Weblog

4月20日 くもり 29℃

ハノイはだいぶ気温があがったとはいえ、週末の朝は車も少なく、さわやかで外歩きは気持ちがいい。

今朝、用事があって7時半過ぎに家をでて目的地までの10分ちょっとを歩く間…

きれいな鳥のさえずりだなあと、上を見上げると、大きく開けた窓に下がっている鳥かご、しかも4つ、から聞こえてくるものだった。

ハノイの人は鳥の鳴き声を聞くのが好きみたいで、家の軒先や歩道の木や電線にまで、鳥かごを下げているのをみかける。

今朝、鳥かごは緑色の梢と観音開きの窓と妙にマッチしていて、ハノイらしいなあとちょっと嬉しい。

                 

 つぎは練炭リアカーに遭遇        ハノイの路上調理場の燃料は、ほとんどが練炭

ホーチミンはガス、とオットはいいますが、ハノイでは一口といわず、三口の強力コンロを使って大鍋でだしをとったりしています。

自転車の練炭売りが街を行商して歩いていますが、もう少し小規模なもので、これだけの量の練炭をどうやって運ぶのかと、すこし不思議

朝、練炭の火をおこして、夕方、灰になった練炭を道端に捨てて、そんな毎日のくりかえしで、ハノイの活気はささえられています。

    そしてこれは、4月30日の戦勝記念日のおしらせ         

戦勝記念日とは、1975年4月30日、ベトナム共和国の首都サイゴンが陥落し、ベトナム戦争が終結したことを記念する祝日

ベトナムにはたった9日しか祝日はないのだけど、翌5月1日は、メーデーで労働者の日としてこの日もお休み

ということで、日本同様、たった2日ですが、5月の連休です。

我が家は、オットと二人だけの2泊3日、ダナン、ゴルフ合宿を計画中、連ちゃんはきついので、中日はホイアン見学にあてることにしています。

高い梢の街路樹を背景にハノイの街中の生活は、光と影の居つくしい組み合わせが


散歩のおはなし

2014-04-14 19:58:40 | Weblog

4月14日 くもり 25℃

今日の湿度は半端なくすごかった。

午前中は歴研の資料作りのためのお寺まわりにあてたが、手にもつ資料が湿気でくったりする始末。

日はさしていないけど、この湿気は疲れが倍増するような気にさせられる。

とはいえ、早朝の散歩はハノイの日中にくらべると、空気は澄んでいるし、さわやかさがあって、すこしばかり気持ちがよい。

家からホアンキエム湖を一周して40分くらいだが、帰りはいつもと違う道を歩いてみた。

              自転車に満載の花、右端の鉄砲ゆりは今だけのハノイの花

この鉄砲ゆり、 ベトナム語で「 Hoa Loa Ken」 ,ラッパの形をした花という意味だそう

いつの頃からか、この鉄砲ユリは、ハノイの人の上品さ、純潔さを表すということで、ハノイの人に愛されるようになったということらしい

9本一束で3万ドン(150円)、2束買ってみた。

いまは固いつぼみだが、みずみずしい緑いろが期待感とともに、我が家を彩ってくれている

くだもの屋さんも朝の空気のなかでは、みんなおいしそうにみえる     マンゴー、ドラゴンフルーツ、バナナ

        やっぱり今日も、ピーナッツのおこわを朝食にしました     

おもい空気の中で、色をもつものがあざやかに目に映るのは、朝の期待感のただよう空気の影響なのかと思ってしまえるほど…

すこし違う道、すこし違う景色、におい、はっとするものにであうことができた。

 

 

 

 


ホアガオ

2014-04-10 08:56:20 | Weblog

4月10日 くもり 24℃

赤とか黄色とかいろんな色の花が咲き始めたね…とは若い子たちの会話

赤い花はベトナム語でホアガオという     花のおしべが米の形ににていることからの由来です

ホアは花、ガオが米の意味で、「米の花」、この木の樹高はそうとう高いです。

ハノイはいつも湿気が多く、いつもかすんでいるけど、大雨のあと少しだけ空気が澄んでいるとき、ベランダから外をながめると…

いつもは見えない遠くの目線に赤いかたまりがある、なんだろう…ちなみにわたしは10階に住んでいる。

アッ、ホアガオの花だ…

ビルの10階に相当する木の高さなので、通常上をみても花はみえないが、地面におちているのをみて、この近辺に木があるとわかる

                   

3月から4月にかけて咲き、桜のように葉が出る前に10㎝くらいの花が咲き、椿のように花ごとおちてくる。

桜のようなたおやかさはなく、ごつごつした木の幹にごろごろと花が咲いているような感じ

歴史博物館の中庭とかお隣のアーミーホテルとか、フレンチ租界界隈で出会うことができる。

黄色い花は、無憂樹、以前にもかいたけど、この木の下でお釈迦様が生まれたと伝えられている。

ホアンキエム湖のまわりにはたくさんこの花がいまをさかりに咲いている

         

そしてもうひとつ、すごく香りのよい花が、栴檀(せんだん)の花、ベトナム語でホアスアン

せの高い木に、薄紫の小さなはながかすみのようにさいていて、そのあたりはなんともいえないよい香りがする。

わたしはゴルフ場でみつけ、キャディーさんに教えてもらった。

4月の霧雨のけむる季節、鮮やかないろで自己主張をする花、花はひかえめだけど、香りで自己主張をする花、ホアガオのように残像を残す花

霧雨のなかで、しずかに季節をおうがしている花たちにであい、嫌な季節と思いがちなこの時期を乗り越えてゆくことができている。

 


ドンホー村

2014-04-03 07:36:29 | Weblog

4月3日 雨 22℃

ユネスコに登録されているドンホー版画の里、ドンホー村は、ハノイ市内から40km、紅河の支流ドゥオン河の堤防道路の両側に広がるのどかな田園風景のなかにある。

ドンホー版画とは、もともとお正月を彩る版画として用いられてきたもので、貧しかったベトナム人家族が、せめてお正月だけでも華やかに彩りたいという思いから生まれたものといわれている。

画材としては、風刺画や庶民の願いを題材としたものがおおい。

    ドンホー版画を守り続けている一人、チェーさん 

     結婚式がテーマの版画と、紙の材料になるゾーという木の皮や天然の顔料、木版など    

以前村全体で制作されていたドンホー版画は、何度もあった戦争の影響で、現在この版画で生計を立てる家は、2軒しか残っていないそうだ。

それに代わって村の生計をたてているものが、ハンマといわれる、なくなった人があの世で苦労しなようにとの願いを込め、火で燃やしてあの世へ送る紙の模型になっている。

それが、なんと3階建の家であったり、パソコン、クーラー、レクサス(車)、ホンダのバイク、きらびやかな洋服、靴、黄金の亀、なにもここまではというものまでの紙製品が作られ、軒先に釣られている。

見え張りのベトナム人の、現世ではもてないけど、あの世では持ちたいもの全部をもたせてやろうという、反面的なやさしい心のあらわれでもあるのか…

ところがこれがハノイで売られると結構なお値段がするそうで、家1軒30万ドン(1500円)位したという話をきいたが、燃やすためのものにここまでお金を使うのはいかがなものかと…思うのはわたしだけ?

すぐちかくにある、ベトナム最初の仏教の中心地で2000年前からあるといわれている、ブッタップ寺にもいってみた

                 筆塔      

           門の前でお迎えしてくれる狛犬?後ろにカエルもいる 

朝からかなり強い雨の中、しかも地域全体が停電中なので、お堂の中は真っ暗でなにもみえない

    カメラのフラッシュでああ、こんなお姿なんだとやっとわかる程度の観音様

この国宝級の千手千眼観世音菩薩像は、ハノイ歴史博物館とかにレプリカがあるが、本物の持つ威厳と美しさと気品にはおもわず手を合わせたくなるものがある

日本だったら空調温度管理の行き届いた場所で保管されるのだろうが、この観音様は野ざらし状態、指先は欠けているし、ほこりで汚れてもいる、それでもこの威厳をもっているということに感動を覚える

お寺といい、版画といい、長い伝統と格式をもっているはずなのに、ここにも戦争の影響が残っている。

この国の優先順位はほかにあるようで、文化が後回しにされていることに、寂しさを覚える