ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

もう田植え…

2014-06-26 07:33:40 | Weblog

6月26日 晴れ 35℃

  これが6月10日の写真    少しわかりづらいけど、道路脇の薄茶色が、稲わら

稲刈りが終わると、稲わらを道路を大幅に占領して乾燥させる

それが道路いっぱいをおおってしまうところもあり、車はその上を平気で通ってゆく

同時にこのころ、牛の群れが道路を堂々と歩くので、車は牛が通り過ぎるまでまたなければならない、

夕刻近くになると、田んぼで燃やされるもみ殻の煙が一面あたりに漂い、ぼんやり、まったりした日本では見られなくなった風景がある

そうか、稲刈りの季節が始まったと…

それから2週間後、平日なのに田んぼに大勢の人がいる、苗床もある、耕運機で田んぼを耕している人もいる、隣では、田植えが始まっている

もう…?そうか、テト(2月)のころに植えた稲が刈り取られ、もう一度テト前に刈り取るのがハノイの米つくり

一年に2回米を作る地域はこんな感じ、そして、ベトナムの南は3回作る、こうなると田んぼは休みなしのフル可動、人もだけど…

話は変わって、

中国との国境の街、ラオカイ(380㌔と書いてあった)まで高速道路を作っていて、途中まで開通しているが通行料は4万ドン(200円)

通常1万ドン(50円)とか高くて1万5000ドン(75円)なので、これはべらぼうに高い

タムダオのゴルフ場に行くのに、高速道路を使えば1時間でいけるという話に、オットは料金の割には距離が短いので運転手は使わないだろう、といったが、私の運転手は使った

時速100㌔の高速道路に車は全く走っていない、犬が2匹道路上で遊んでいて、車をみると固まってしまって動けない、車はスピードをダウンする始末

この道路は農村地帯をまっすぐに走っているので、見渡す限り田んぼが広がっている

そこには大勢の人がでて農作業をしている、こんな上から見下ろす目線での風景は広大でいままで目にすることのなかった景色である

今は夏休み中、なので家族総出での農耕作業が必要な時期

手が足りないからと人を雇うと1日25万ドン(750円)、猫の手を借りてでも家族でやらないと大変な出費となる

しかし、いままで見なかった耕運機がたくさん使われている、2007年以来、一年に1台くらいしか見ることがなかったのに

オットは、田んぼの耕運機はだいぶ普及し始めた、じゃあ、あんなに牛がいるのはどうして? ときくと、畑の畝をつくるのは牛の仕事という

耕運機、と一言でいうけど、日本のものを頭に浮かべたらいけません、手作り感満載の、ん…十年前のシンプルなものでしかも中古っぽい様子

そうはいっても、機会化がはじまったと覚醒の感がある

ベトナムの農村風景は非常におだやかで美しい

それは機械化されていないから、自然が満載なのだけど、人の手による作業の辛さは想像以上のものだろう、

残してほしい風景と、いまの時代の生活をしてほしいという、反するものがあるが、美しい風景をみせてもらえたのは高速道路のおかげでもある

 


ライチ狩り

2014-06-22 16:17:39 | Weblog

6月22日 くもり 雨 29℃

ライチ、ライチ、ライチ、の村だった

早朝6時半にハノイを出発、途中、トイレ休憩をはさんで、2時間半で到着

いやー、このトイレが衝撃的だった、扉が胸の高さしかない、しかも鍵は壊れている、めちゃくちゃ居心地が悪い

ライチの村のトイレは確証がないからといわれ、しぶしぶ使うけど

これだったら、まだ扉なしの方があきらめがつく、とみんな口々にぼやく、さすが帰りは誰もつかわなかったけど…

ハイズオンのThuy Lam 村、どこもここもライチであふれている、想像していたよりすごい、ちょっと感激

   道路

    バイク   トラックの積み込み    ライチの束つくり   可憐なライチの実

ライチは150年ほど前に中国からもたらされたものらしい、

しかし、いま中国との国際問題でもめているので、中国人と間違えられてなにかあったら大変だからと、みんなパスポート持参を奨励された 

村の観光案内の人が、農家のライチ畑に連れていってくれるのだが、

最初、料金1人、35万ドン(1750円)といわれ、私たちのガイドさんが高いというと、15万ドン(750円)になったそうだ

この入場料には、ライチを採って食べ放題、しかし、お持ち帰りは、枝が付いたのは1㌔1万ドン(50円)、実だけは2万ドン(100円)

安いようだけど、ハノイの郊外でライチを買ったら、1万ドン、ベトナム語の先生もそういっていた

とすると、産地でも市場でも同じ価格になる、とはいえ、我が家はオットも含めて5㌔のお持ち帰り、冷蔵庫に入りきれない

さっきの入場料といい、ライチの買い取りといい、けっこうみんな頑張ってお金をとろうとしているというのが感じられ、少し残念

でも、この地域は旬の時期が2週間だけとか、非常に短い

しかもこれが1年分の現金収入と考えると、観光客はお金を気持ちよく落としていくのがベター、一年間丹精こめて育ててくれたお礼になる

ハノイにいて、毎年ライチは楽しみなものだけど、今年は栽培の村を訪ねることができて、ちょっと嬉しい日となった

 

 

 


星からきた少年

2014-06-20 06:58:51 | Weblog

6月20日 はれ 38℃

来週日本に帰る、大学の留学生がいる

彼とあったのはちょうど一年前、まだ19歳になったばかりの年齢だった

去年の今頃、月に一度の講演会が終わり後片付けをしていると、会場の人から、講演会の関係者の人にあいたいという人がいるというのでいってみた

講演会をききにきたけど、いま到着しました

残念ですね、もう終了しました

どうしてそんなに時間がかかったの?ときくと、自転車で道に迷ってしまいました、

きたばかりで、バスもよくわからないし、自転車を移動手段としているので…

そう、どこからきたの?きくと、指をさしてあっちからという

あっちではわからないけど、とりあえず講師の先生とのお食事があるので自転車はここに置いて、わたしと一緒にいきましょうと車にのせてレストランに行ったのがはじまり

車のなかで大学の留学制度を使って一年間ハノイの大学で勉強することになったこと、出身は佐賀県ということを聞いた

それだったら、お隣だから福岡県人会に参加すると知り合いもできていいよ、というと、よく月はフリーペーパーをみて参加希望をだし、出席するようになった、たぶん皆勤だと思う

県人会は若い人が多いので、いろんなひととお話しをしたようだ

たまに話をきくと、アパート代がほかの大学生より高いので、お母さんが送ってくれるお金を大事にしたいから、安アパートに移るとかはなしてくれる

あんまり近づかず、月に一度様子をみていたが、顔色もいいし、一度も日本に帰ることもなく元気に暮らしているようだったし、

県人会のお姉さんの作品展のお手伝いをしたり、まあ、うまくいっているなあと安心していた

そして昨日の講演会にも来てくれて、最後だねえ、ありがとう、そしてさようならをいった

こんな出会いもあるのだなあ、もともとおせっかいなわたしなので、つい余計なことを心配して、うるさがられる傾向があるが、

この子は素直にわたしのいうことをきいてくれた、そして、一年間を無事に過ごしてくれたことに感謝している

わたしにとっては、一人で異国で暮らしている子供以下の世代の少年にであえたことが嬉しくて

どこからきたの?あっちから…の会話から始まった出会いと別れが心に残っている


誕生パーティーのお買いもの

2014-06-16 17:44:03 | Weblog

6月16日 はれ 36℃

久しぶりのフェニックスでのゴルフの日…アッ筍だー、ホールからホールへ歩いているときの藪の中で友達がみつけた

そういえば、いまは筍のシーズン、先日、ベトナム人の友達が、小さい筍はおいしい、といっていた、帰りに市場によってみようよ…ということに

フェニックスはハノイから1時間半くらい、そこに行くまで、ハノイ市をでて、2つの集落を通りすぎてゆく、集落には市場がある

運転手に筍を買いたいから連れてって、とお願いして連れて行ってもらったところは市場というか、路上はすごくワイルド

鳥は生きているのを選んで羽をむしってというところから買わなければならないし、豚肉は体をふたつにさばかれた状態で板の上に置かれている

スイカはおそらく村から出てきて売り切るまで小屋で寝泊りしているようだ 

                   1㌔1万ドン(50円)私が買ったのは4㌔(200円)のもので、重い

   あった、筍だ    でももう少し小さいのがよい (ごろんとしているのは、ジャックフルーツ)

    1本1万ドン(50円)  市場はこんな様子、雨が降ると大変そう

週末はオットのお誕生日と父の日をかねて、同年代のお友達をよんで、お食事会の予定

   旬のものでライチ、筍、結構偏ったものが好きなオットのためのお誕生日メニュー    

今回の新作は、筍の煮物、鮭の味噌漬け、は自分で作ってみた、そしてチジミ、うーん、これは再考の余地あり

あとは、なすとオクラの揚げ煮、たまご焼き、白和え、筑前煮、いかと大根の煮物、パーティーメニューには程遠いけど、年齢的にこんなものが体にやさしい、そしてもれなく、カレーと串カツは我が家のマスト、一口カレー、茶碗カレーと称して、無理やり食べていただく

ケーキは家から一番近いメトロポールのものを買ってくる、やっぱりろうそくも嬉しいよね  お花はゆりと蓮の花

夫婦だけの生活になると、なんだかイベントが少ない、小さな暮らしの中でささやかに生活を楽しむことが、これから必要なことだと思う

 

 

 

 


自転車族

2014-06-11 07:05:00 | Weblog

6月11日 くもり 35℃

ハノイにきてこの一年で自転車に乗る人が増えたと思う、しかも、ロードバイク

ママちゃりも健在だけどこれは、移動、荷物運び専門で肩身がせまくなりながらもよおく働いている

そして、電動自転車は、高校生御用達、免許がいらないので結構幅を利かせている

今回テーマのイタリア製高級自転車は、バイクよりも高価だと聞く

しかも、自転車族の御用達のヘルメット、グラブ、靴等グッズも一式そろえて、目立つし、かっこいい、とみんな思うんだろうな…

いまのベトナム人のお金持ちは、太ることを嫌い、運動のため自転車で走るのがおしゃれみたい

たしかに、この頃のベトナム人は太めの人が多い、男子はお酒、女子はしょっちゅう食べているし…そこに目をつけられたんだろうな…

それはいい、だけど、普通の道路はバイクと車のものにしてほしい

車に乗っていると、そうとう危険、しかも朝のラッシュ時とか、よこに広がり集団で走るので、怖い

              早朝のタイ湖でのスナップ、自転車女子のグループ、お花が可愛い

その時、一緒にいた自転車好きの友達がビアンカだ、しかもビアンカカラーまである、といっていた

いま、ハノイでは、ヨーロッパ車がすごく走っているし、休日はハーレーがオペラハウス前に集結していたりしている

その中で、健康にもよい、場所をとらない自転車が増えてくるのはいたしかたないが、とにかく道路事情が悪いのと、マナーが悪いのとで危ない

これから、自転車の話題も増えてくることと思うが、いい話題になるといいな、と思う

今回もタイ湖の蓮の写真を少しだけ      

            一束7万ドン(350円)

 

 


タイ湖の蓮茶

2014-06-08 12:09:04 | Weblog

6月8日 くもり 32℃

タイ湖の蓮は古くからその美しさと香りで名高く、高級な蓮茶に用いられ、かつては王侯貴族への献上品であった

この蓮は「百葉蓮」といわれタイ湖にしかない特別な種類とよばれているが、資料がないのでどこがどう違うかわからない

しかし、このお茶は贈答品や、特別なときの飲み物としてハノイの人の誇りとなっている

おみやげ用の乾燥した茶葉を使うのとは違う飲み方があり、それは、ニャッタンの一部のカフェで供せられると資料にある

とにかく、行ってみようと土曜日の早朝でかけた

竹竿を繰りながら編み舟が蓮池を巡り花を集めている様子は、とりわけわたしの好きな風景で、網み舟のザーと葉をかきわける音もいい

編み舟が小屋につくと四方から手が伸び、蓮の花が売られてゆく、一抱え7万ドン(350円)、これは花束になったり、蓮茶につかわれるようだ

             

おばさまの左手がハス茶、この方は家で蓮茶をつくるからと花のお持ち帰り

蓮の葉でくるまれたものが蓮茶で、一つ3万ドン(150円)で小屋で売っているし、ここで飲むこともできる

                 蓮池の縁台にござを引き、こんな感じで供してくれた

このお茶は早朝作ってその日に飲むものらしいので、持ち帰った蓮茶のつつみをひらいてみると、まだ花びらも美しい

        

早朝、つぼみかがひらきかかった花を摘んで、その花のなかに茶葉をいれ、黄色いおしべの香りが茶葉に移るようにもみ、

そっと花びらでくるみ、もう一度蓮の葉っぱで包んで、そのまま数時間おくと茶葉に花の香りが移り、それをお急須にいれていただく

ほんのりとしたやさしいかおりのお茶ががからだを包んでくれ、こころが落ち着き、幸せな気持ちになる

しかし、心配なこともある、人口香料を使った安い蓮茶がでまわり、伝統的な蓮茶づくりは年々縮小している

そして、わたしの記憶にある蓮池が様変わりしていて、蓮池の将来があやぶまれるもする

いまでは、蓮池のなかに土手やはしをつくり、入場料3万ドン(150円)をとって、おおぜいの人が写真撮影できるようにしている。

そのことで、ごみは捨てるし、土手は踏み荒らされるし、池は汚れていく

つぶされてお花畑になっている蓮池もあり、ここでも写真撮影できるようにして、入場料をとっている

さびしいなあと思いながら、現金収入は生活にそっけつするものなので、わたしはとやこういえない

 


フーヒップのアクセサリー

2014-06-05 08:11:25 | Weblog

6月5日 くもり 34℃

昨日のトールのレッスンの時、「フーヒップを扱っている人に来てもらうようにしているけどいいでしょう?」といわれる。

若い人たちがいると、情報が早いし、行動もはやいので嬉しい

このところ、よくフーヒップの話題がレッスン中にでていて、どんなものかとわくわくして待っていた。

フーヒップとは、

ベトナムの中部の都市フエに「フーヒップ」と呼ばれる地区に暮らす子供たちは貧しさゆえに学校には通えず、家計を支えるためにゴミ拾いをしたり、時に人身売買の脅威にさらされています。

この子供たちが不当な労働に就かないように。

学校に通い教育をうけられるように。

そして、夢を持ち自分の足で人生を歩めるように。    (パンフレットから抜粋)

そんな想いで、2007年から、日本・ベトナムを拠点にアクセサリーブランドとして立ち上げられた、フェアトレードのアクセサリーブランドである

日本人のデザインで手先の器用なベトナムの女の子たちが作っているアクセサリーはカラフルで繊細、日本のデパートでも販売されているとか

楽しくってきれいで、手に取るとわくわくするものを、買うことによって、子供たちの生活支援、教育支援につながる

作っている子供たちも、きれいな色をみて、きっと想像の翼を広げてくれていることと思うし、楽しんでくれているものと思う

ある日本人の駐在員夫人がこれをボランティアで販売している

ネックレス、イヤリング、ブレスレット、たくさんの種類があり、たくさんの色があふれていて選ぶのに迷ってしまう

                わたしが選んだものの一部

ここで少し、ボランティアにかかわっているとベトナムの貧困家庭の子供たちの将来にはなかなか明るいものがない

DVなどでシェルターに避難している女性の年齢がこのところ低下しているという

シェルターにいった友達の感想は、こんないたいけな明るい少女たちがどんな苦労を負っていまにいたったのかと思うと切ないといっていた

日本語スピーチコンテストでもエイズや売春をテーマにしている学生がいた

先日は、きちんとした知識を身につけてほしいと漫画を学校に無料で配布するための印刷代の寄付をボランティアで検討した

教育による知識と自立がひっすうなのは子育てを経験している世代にはよく理解できる

自分ではプロジェクトを立ち上げる力がないが、協力したり、買ったりすることで、こころの落としどころをもつことにしている

いま、こんな事業を立ち上げ、実行している人たちは、たぶん若い世代だと思うし、協力している人も若いママだった

世の中すてたものではないと、嬉しい思いでいっぱいになる