ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

最近思うこと

2013-05-30 07:45:29 | Weblog

5月30日 33℃ くもり 2013

人文社会科学大学で、日本研究の発表会を聞きにいった、土曜日、大学の卒業式だったらしく、華やいだ空気があふれていた。   

                

 

ベトナム人大学院生による流暢な日本語での発表テーマは、江戸時代の石田梅岩という人の唱えた「商人道」の研究。

そして、商人としての在り方を唱えた人がベトナムにもいたという内容だった…

本当かなあ、本当だとしても、どうしてそれが今につながっていってないのだろう…そう思うのは、

私たちボランティアで、障害者の施設の人たちに縫い物をしてもらい、それを売って支援しようと準備をはじめた。

布地を買い、ゴムを買い、サンプルを持ち込み仕上げてもらおうと…

市場では…

布地を買いにいった私がよおくチェックしなかったのが悪いのだけど…

買ってきた布地に穴が開いていたり、つぎはぎをしていたり…

しかも彼女たちはそれをしっていて、値引きにも応じず売りつけ、やられたという感じ。

施設では…

サンプルとして仕上げてもらった作品は、できあがりがてんでんばらばら、模様が逆になったり、斜めに裁断したりして、とても売り物にはならない。

それを指摘して、もう一度サンプルを作ってもらおうとすると、初めから布地が曲がっているのでこうなって、自分たちの責任でないという。

型紙を作ってそれから裁断して、というと、たった一つのためにそんな手間はかけられないという、それは逆でしょう…

ああいえばこうで、なかなか私たちの思っていることが伝わらない。

きちんとすれば商品になって、それが自分たちのためになるということが理解してもらえない。

[ホンサオ」という言葉は、「問題ない」、ということ。

汚れているというと、洗えば問題ない、破れているというと、使わなければ問題ない、気が付かれなければ問題ない、それじゃあ、お商売とはいえないじゃない。

そんな愚痴をこぼすと、工場を経営しているオットも、ワーカーさんにいいたいことがたくさんあるらしい。

どうも基本的な考え方が違うように思える。

南の国のおおらかさともいえるのかなあ…

日本の歴史、日本人の習慣、常識と比べて、思うようにことが運ばないことにいらだちを感じる日が続いている。

 

 


草間彌生展 準備中

2013-05-24 17:24:00 | Weblog

5月24日 晴れ 32℃ 2013

草間彌生展が開かれるという記事を読んでいきたいなあ…と思っていた。

昨日、歴史研究会講演会の会場、「国際交流基金ベトナム日本文化交流センター」に出かけると…

建物の庭や空間に、丸いボールや水玉模様が散乱している…アー、会場がここだった。

草間彌生さんを知ったのは去年だったかなあ…友達と出かけたギャラリーで見かけた作品を、「これ好きだなあ」、といったら、草間彌生の作品と教えられ、経歴も聞かせてくれた。

現在84歳、有名なのはドットを使った制作だが、小説執筆、ファッションデザインと作品の幅が広い。

広告に代表的なインスタレーションを公開、とあり、インスタレーションって?

合わせ鏡を用いて、光やオブジェを無限に広がるようにみせる、とある、すごーい、水玉だらけ、しかも赤、あか、アカ、楽しーい。

          

wikipediaで彼女の名前をひいてみると…

少女時代から、くりかえし襲う病気からくる幻覚や幻聴から逃れるために、それら幻覚や幻聴を描きとめる絵を描き始めた。

その時代から現代にいたるまで、水玉(ドット)をモチーフに制作することが多いが、これは、耳なし芳一が幽霊から見を守るために全身に経で埋め尽くしたように、彼女が恐怖する幻覚や幻聴から身を守るために作品全体を水玉(ドット)で埋め尽くす儀式でもあるとされる。

こんな経歴ではありながら、シンプルなドットの大きさや色の組み合わせのみで広がるイメージの作品は楽しい。

水玉大好き人間のわたしは…

とにかく、とにかく、作品を見るだけで、テンションがあがり、元気がでてくる。

嬉しいな…見てみたいな…仕上がった会場にはやく行きたい…と、気持ちがはやる。

 

 


フェニックスゴルフ

2013-05-20 09:29:35 | Weblog

5月20日 はれ 38℃ 2013

以前女子会ゴルフでよく通っていた、フェニックスゴルフに、ハノイにもどって以来はじめて行ってきた。

がたがたの建設中から、いまは道路がよくなったので、家から1時間15分、5時出発、7時前にラウンド開始、11時終了。

3コース54ホールは北部最大のゴルフ場、龍と鳳凰が座っているといわれる形状の地形は、私たちは陸のハロンと呼んでいる。

昨日のラウンドは、ゴルフを始めたころよく連れていってもらった、ドラゴンコース。

どうして回らなくなったかというと、アップダウンが厳しくて歩きではしんどくなり、最後にオープンしたフェニックスコースをおもにラウンドするようになってしまったからだ。

     日の出     こんな空はお天気がよく暑くなる。

予想通り、お日様がでて気温がぐんぐん上がり始める。

週末ゴルフはオットが軟弱になり、カートに乗ることがおおいので、すごく楽だが、ハノイの夏はじめてさんの同行者はへばり気味、しかもなぜか(暑いから?)カートもへばって動かなくなり、乗り換える始末。

10番ホールはショートホールからはじまる    こんな青空、ハノイではめずらしく嬉しい

ゴルフってなにが起こるかわからないのでそのドキドキが楽しいのだと思う……たとえばこんな景色に出会えることとか…

だから、ロースコアーにも、暑さにも、スコールにも、雷にもめげずに続けることができるのだろう。

帰り道…

ゴルフ場近くの道の両サイドに並んでいるロストボール売りのお店が、はじめてさんには珍しいらしく、車を止めてボールを買うことにする。

1個、7000ドン(35円)、10000ドン(50円)、15000ドン(75円)のボールたち     

結構、痛んだものもあったりするので、じっくり選ぶ必要がある。

これだけのボール、どこからきたのとは野暮な質問…みんながたくさんロストしているからなのね。

ハノイに戻って2か月半、日本で忘れていたハノイの生活が少しずつ戻りつつあり、変わらないこと、変わったことも含めて興味が尽きない。

 


いよいよ40℃越え

2013-05-17 07:48:40 | Weblog

5月17日 はれ 38℃ 2013

このところの気温のうなぎ上りは、暑さになれていない体にこたえる。

昨日はとうとう40℃を超えたらしいし、体感は48℃くらいとかいうはなしも聞いた。

オットの会社は工場をもっているので、暑いし、工員さんたちもぐんなりとして働く気配は皆無とこぼしている。

午前中、ハンドクラフトで、タイ湖のほとりのアパートに行き、送別ランチということで、移動の途中…

はすの花畑を覗いてみると、もう少しではなが開きます。     葉っぱの輝がまぶしい

日差しははんぱなくきつい、道路は白と黒のモザイクという感じで、影が濃い。

で、やっとたどりついたレストラン、わたしははじめてのところだが涼しげなタイルの空間にほっとした。

                    

この暑さは土曜日まで、日曜は少し気温が下がるとハーさんがいった言葉を信じて、今日はいまからテニスにいく予定。

 


ライチの季節がはじまりました

2013-05-14 20:34:09 | Weblog

5月13日 はれ 35℃ 2013

いやー、今日は暑かった、今年最初の暑さです。

37℃くらいまでいきそうと、火曜ゴルフ当日、暑さを心配しながらスタートした前半は空気よりも冷たい風を感じることができ、なんだか拍子抜けの感があった。

ところが、後半になるとぐんぐん気温が上がり、暑さと湿度と疲れで誰も声をだすひとがいない。

とりあえず、最初のこの暑さを超えないと、今年の夏のゴルフはこなせないと、暑さに向き合ってはみたが、体のほてりがとれない。 

家じゅうのエアコンをオンにした状態で玄関からでると、メガネが曇ってしまった。

車からでると、熱光線が体をさして、痛い、こんな暑さが、ライチを甘くしてくれるのだろう。

昨日、路上の果物やさんをのぞいてみると、ライチだ、やったーというわけで…

1k50000ドン、この束で、80000ドン(400円)       

友達に知らせると、「安い、いまネットでみると、日本では、3K4500円とある」、というけど、ライチはハノイの特産ですから、こんなものです。

昨日ベトナム語の先生は、そろそろだけど、まだ酸っぱくておいしくない、という。

このライチ、房からとりはずし洗って冷蔵庫に保管し、皮をむいて種をとって、オットに食べさせる。

はしりのライチはやっぱり少し酸っぱいけど、ライチ好きのオットは、それでも食べられるのが幸せという。

ライチの栽培は、春から夏に高温多湿で多雨でありながら短い冬が存在し、無霜地帯で年最低気温が氷点下に下がらないことが条件となり、

ベトナム北部もこの気候に該当する(wikipedia)とある。

なので、ハノイ近郊のハイズオンという地域で育てられ、それがハノイに運ばれてくる。

街では、バンランの花はそろそろ終わりに近づきつつある。

そして今朝、花売りさんが蓮の花を自転車に積んでいるのをみかけたが、これも心躍る風景。

ベトナムハノイは、亜熱帯で一年中暑くて四季がないように思われがちだけど、とりあえず四季はある。

ここで、季節季節の風物を楽しみ、小さな変化に一喜一憂しているのが、私たち。

花や、果物やさんの店先で季節を感じているのは、わたしひとりではないと思う。


夏の花 バンラン

2013-05-08 17:16:08 | Weblog

5月8日 スコールそして晴れ 31℃ 2013

この季節、ハノイの街は薄紫のバンランの花と真っ赤な火炎樹の花が街をおおい、この花が咲き始めると、夏がやってきたなあ、という思いになる。

5月はベトナムの学校の卒業を控えた時期で、バンランは学生の花とも、友情の花ともいわれているようだ。

               

しかも花色が南国らしくなく上品で、やさしい健やかさが学生の旅立ちの季節にリンクするのだろう。

ハノイの木は非常に高いので、春のやさしい花とかあまりに高くに咲いていて、なかなか気づかないという不自由さがある。

しかしこの花は、街路樹として植えられた新しい花なので、背丈があまり高くなく、どこにいても目にはいるということも記憶に残る花となるのだろう。

密集した葉と花は木陰を作るので、シクロのおじさんたちもここでひと休み。 

この時期ハノイは珍しく青空になることも多いので、この花はお日様の光を受け、鮮やかに華やかに特別なものとわたしにはなっている。

 

 


祝日の食事会

2013-05-03 19:10:54 | Weblog

5月3日 28℃ 雨のち曇りのち晴れ 2013

ベトナムの連休の日、夕食を我が家でハーさん一家と一緒に過ごした。

ご主人がズンさんで、お嬢さんもズンさん、私は少しこんがらがる。

わたしは、簡単で食べやすいトンカツとかつ丼を作り、ハーさんは、ネムクオンとフォーサオを作ってくれるという。

        ネムクオンはいわゆる生春巻きのこと    巻かれた黄色が美しい

  中に巻き込む材料は、エビでなく、豚肉のゆでたのとパイナップル

レストランで注文すると必ずエビが巻かれているので、わたしも家で作るときはエビを使う。

パイナップルは今が旬で、街中のどこででもパイナップル売りに遭遇する、それと豚肉の組み合わせはどの国でも定番料理なので、納得。

市販の春巻きの皮にブンを置き香草と豚肉とパイナップルを手早く美しく巻いてゆくのに感心する。

それをヌックマムベースの甘酸っぱいたれをつけていただくが、このたれもも手製でおいしい。

フォーサオは、フォーの焼きそばのこと、味は薄目なので、唐辛子をいれたり、自分好みの味付けをしていただく。

わたしのトンカツは、とんかつソースが口にあうのか、みんなよく食べてくれた。

その後かつ丼を作ったら、お嬢さんのズンさんが、日本料理店で食べたことがあると嬉しそうに話してくれたので、ヒット。

ハーさんは、彼女が以前作ってくれた、チッコーチュン(豚と卵の煮物)、とおんなじ味がするという。

そうなんだ、ベトナム料理が日本人の口に合うといわれるのは、麺料理とご飯と一緒に頂いておいしいものがたくさんあるからかもしれない。

たとえば、豚肉を砂糖と醤油で煮て、それに卵を組み合わせると、見た目は違ってもおんなじようなお味でご飯にあう。

なんか、そんなところが基本をはずしていないようにおもわれ、面白いなあと思った。

ベトナムの女性はあんまりアルコールを飲まないと聞く、ハーさんもズンさんもアルコールは飲まない。

でもちょっと無理してハーさんはビールにお砂糖を入れて飲むとおいしいといって飲んでみせてくれた。

炭酸にお砂糖は炭酸ジュースになり、これも普通にあり、まあ、そこまで無理して飲む必要もないけど、とわたしは思う。

一緒にご飯を食べてみて、私なりの発見を聞いてもらいたくなったというのが、今回のテーマでした。


フォーボー Pho Thin 

2013-05-02 09:17:16 | Weblog

5月2日 くもり 28℃ 2013

4月30日と5月1日は、数少ないベトナムの祝日、しかも連休。

30日夜半から朝方までの雷と豪雨が上がると、さわやかな風と青空が広がった。

あまりの美しさに外にでてみると、  祝日は国旗を掲揚する家が多く、街が赤く染まってみえる。

朝ご飯は、フォーチンで、フォーボー(牛肉のフォー)を食べることに決定。

この店の並びのカフェには、ここのフォーが出前されていて、いつも満員なのは散歩で見かけていた。

人気店とは知っていたが、店の入口が調理場にもなっているので、立ち上る湯気と喧騒におもわず腰が引けてしまい、引き返したくなるほど。

                       

入り口に続く部屋のテーブルにはぎっしり人の人が座っている。

尻込みしてしまった私が「帰ってまた出直そうよ」というと、オットは「嫌だ」と席の空くのを待つ。

この国は順番を守るという秩序はないので、お行儀が悪いけど、空いた席にわれさきに座る。

なにもいわなくてもすぐにでてきた、フォーボー   50000ドン(250円)

煮込んだ牛のかたまり肉を薄切りにしたものとねぎがたっぷりのっていて、こってりスープは、「味の素」の味を感じさせないおいしさ。

ホーチミンで食べるフォーのスープは甘い、しかしその甘みのためか、そんなに「味の素」味は感じない。

ハノイのフォーのスープのあっさりした塩味がどちらかというと好きでおいしいと感じるが、あっさり味だからこそ、店によっては「味の素」を感じてしまう。

Pho Thinのフォーはこってりからくるのか、隠し味的にしか使われていないのか、味の素さを感じなかったぶんだけおいしいと思ったのでは…

お腹もいっぱいになり、やっと落ち着いてお店の全容をながめると、火力は石炭、扇風機でブンブンと風を送って火力を保っている。

かまどの上では、スリッパのお兄さんがで大鍋のスープをかき混ぜている。   

午後店の前をとおると、この場所で空になった大鍋をえっさかと洗っている姿をみかけることがあるが、スープがなくなると店じまいということになるらしい。

牛肉たっぷりだけあってお腹のもちもよく、満足のフォーだったかな。