ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

さげもん

2009-02-28 08:37:41 | Weblog

2月28日

さげもんというのは、北原白秋の出生地である福岡県柳川に伝わるこの地方独特の雛飾りである。

ところが近年この季節になると、各地で雛めぐりと銘うって観光誘致をしているので、かなり身近なものとなっている。

わたしも以前、柳川のお雛様がみたいと友達と出かけていったことがある。

で、これは、熊本からきた友達を連れていったレストランの入り口の飾り。

野菜はご愛嬌だが、少し離れたところに雛人形も置いていた。

天井から吊るされたさげもんと繭玉が、はなやかで、雛のお祭り気分を盛り上げてくれる。

この吊るされたかわいい小物ひとつひとつが手作りで、親や周りの人たちの願いが人形や動物や食べ物の形の中にこめられて作られる。

詳しいことは忘れたが、円形が宇宙で、そこから対角に数が決まっている支点から縦に決められた数の小物を吊るすお決まりごとがあるらしい。

あかちゃんは、元気な子に育ちますように。ネズミは食べ物に苦労しませんように。

野菜も食べ物に苦労しないように、とかお金に関するもの、丸い玉は、たまのように美しくとか、子宝に恵まれるようにとか、子供の成長を願うものを集めている。

ハノイにあるお寺に行ったとき、天井から下がっているおなじようなものを見かけた。

船であったり、魚であったり、様々な彩り鮮やかなものが、丸く天井から吊り下げてある。

名まえは、忘れたけれど、意味は人々の願いを天上の神様に伝えてくれる道具や生き物があつめられて下げられていると説明を受けた時、さげもんみたいと思ったものだ。

調べていないので想像だが、アジアという同じ根っこをもつ地域で宗教の意味あいが、地域独自なかたちとなって守られてきていると感じ、アッ、日本と繋がっていると嬉しくなったことを思いだす。


おひさしぶり

2009-02-26 21:17:47 | Weblog

2月26日

 ただいまー。日本から帰ってきました。

今回、年末の人間ドッグでひっかかった箇所の治療が目的の帰国だったが、それは短期で終わり、その後は食べ歩きをしたり、春を探して歩きまわったり。

2月は梅の時期。

福岡は大宰府の梅が有名だが、民家の庭先や畑の片隅に植えられているものも美しい。

花の無い季節に、青空とはいえまだ硬く冷たく感じられる空を背景にしてすっきり咲いている姿は、桜と違ってみるものの背筋を伸ばしてくれるように感じる。

かすかにただよう香りも捨てがたい。

 転勤で福岡に住むようになり、その後マンションを買ったりしてもう12年がたつ。

神社の多い福岡ではあるが、もっとも身近な神社が香椎宮である。

樹齢1000年を越えると伝えられる綾杉を御神木とし、歴史も古いようである。

 3人の息子の入試の御願いごとに毎年のように通い、そのたびに梅の花にも願いをかけ、水仙の香りに勇気づけられた。

めまぐるしく変わる世の中で、この神社のなかにはゆったりとかわらないときがながれ、何年もご無沙汰しているわたしに変わらない姿をみせてくれた。

今日、ハノイ時間に戻るため、さっそくお散歩ゴルフにいってきた。

3週間前、田おこしの真っ最中だったのに、苗が植えられ一面緑の田んぼに変わっていた。

湖のはす畑の水が抜かれ、肥料やりの作業が始まったようだ。

蛙の鳴き声が始まった。

めまぐるしく発展し、変わっていっているハノイで様々なことに出会い、元気をもらってゆきたいものだ。


あなたは山派(ウブド)、海派(ヌサドア) ?

2009-02-02 09:50:07 | Weblog

2月2日

バリ島はよくばりをして、ウブドのピタマハリゾートとヌサドアのグランドハイアットに泊まった。

ウブドはバリ舞踊の中心地であり、アーチスト村とも呼ばれ、伝統絵画から現代絵画まで美術館もギャラリーもたくさんある。

それと、棚田、深い渓谷にそってココナッツの木の下に広がる棚田は、絵画のなかにも印象的に使われている。

ホテルは渓谷に沿って24のコテージ式の客室が点在する形式で、人の気配はなく、朝食で数組の宿泊客をみかける程度。

天蓋つきのベッドと半露天になっているバスルーム、

窓に広がる一面のジャングル

渓谷に飛び込むかと思わせるプール

すべてが夢のように美しく作られていた。

ホテルの周辺にはなにもなく、何かするには街にでる必要があり、市場、お土産、美術館めぐりなどを楽しんだ。

ヌサドアは政府主導のプロジェクトで作られ、広い敷地に大きなホテルが並び、地元から隔離されたリゾート空間。

ビーチはバリ島の生活臭からかけ離れている。

他の地域に行きたいときはゲートでガードマンのチェックを受けてからしか、でられない。

ホテルは、客室数648の大型ホテル。

プールと白砂のビーチがつながっているし

水着で過ごせ、ショッピングアーケードも充実している。

吹き抜けのホールでは、朝食はもちろん、昼間はソフトドリンクやおやつ、5時から7時までのハッピーアワーはアルコール、オードブルからデザートまで充実していて、すべて無料。

宿泊料にインクルードされているとのこと。

私達の年齢になると夜は軽くでいいのでこれで充分だった。

ということで、私達も一歩も外にでることなく、終日ホテルでくつろぐという結果になってしまった。

 ここに欧米人の老夫婦が何組も滞在し、ハッピーアワーになると、正装してドリンクと会話を楽しんでいた。

はじめ、団体旅行かなと思っていたけど、話してみると、ドイツ、スウェーデン、デンマークなどなど母国語の違うお国の人が共通語の英語で会話を楽しんでいたのだ。

ひと月単位の滞在期間中、知り合ったお仲間とゴルフをし、夕方になると集う。

私達は短パンとTシャツでハッピーアワーを過ごしていたのだが、帰る日飛行機にのる洋服をきていたら、「今朝はルックスナイス」とか言われ、雰囲気を楽しむためにはその場にあった服装が必要だったのではと少し反省した。

次回にそなえ、現地との交流を楽しむか、旅行者としてゆったりとした時を楽しむか、どっちをとるか、わたしは決めかねている。


テト休暇総括

2009-02-02 00:22:15 | Weblog

2月1日

ただいまー!ハノイにもどってきました。

今回は少し忙しくて、バリ島のウブド

ジャワ島のジョグジャカルタ

バリ島ヌサドア、シンガポールに泊まってきました。

まず感想。

バリ島は美しい。ぜひまた行きたい。

ジョグジャカルタは、インドネシアの世界遺産2つ(ポロプドール寺院とプランバナン寺院)をみるため。

はっきりいって、ハロン湾もそうだけど、世界遺産はけっこう厳しい環境にあるので、のんびりには程遠い行程を必要としました。

シンガポールは乗り換え便が当日ないので、宿泊の必要があるため。

すごく素朴だけど、ジャワ更紗って、原産地がジャワ島だったんだとはじめて理解したほど、インドシナ半島周辺は近くて遠い国、時差の確認のため地図をみてやっと、国の名前と場所が一致したというほど知識が浅いのが悲しかった。

日本人の観光客が多いためか、どこにいっても日本語で話しかけられ、安心だけど、外国に来ているという感じがしなかった。

ベトナムより物価が高く感じられたので、地味になってしまった。

シンガポールには、高島屋、伊勢丹があり、紀伊国屋もあってまるで日本のデパートで買い物している気分になれるし、欲しいものが簡単に手に入るのに感激。

それ以上に、路上は歩行者が一番で、横断しようと道端にたっていると、車が止まってくれる。

ハノイは、バス、乗用車、バイク、人間と順番があって、邪魔者扱いされて路上は必死で歩かなければならないので、これにはちょと感動してしまった。

日本人と外国人の旅での過ごし方が違うことに気づいた。

もっとゆっくり、のんびりしていたかった。

以上、私の感想です。