4月26日
2泊3日でアンコールワットに行ってきた。
カンボジアのシェムリアップには、ハノイから空路でたった1時間半くらいなのに、飛行機を降り立ったとき40℃以上の乾燥した熱気のなかにすっぽりとはまってしまい、気候の違いにおどろいた。
とにかく暑くてまぶしいなか、たくさんの遺跡を回ったが、印象に残っているのが、アンコールワット、アンコールトム、タ・プロム、バンテ・アイスレイ。
こんなすごい遺跡がいまから150年前にはその存在を知る人すらいなくて、密林の奥に眠っていたなんて、すごくドラマティックで、西洋人だけでなく広く東洋の神秘を感じさせるものがここにあると思った。
この素晴らしい文化を持っていた東南アジアの国々が、いつからかヨーロッパの植民地となり、度重なる戦争のため文化や歴史が破壊されていったことがとても残念。
アンコールワットは、建築が壮大で、歩きまわれる広さがあること、壁の全面に施ほどこされたレリーフの繊細さ、中央搭に上ってあたりを見渡した時、天空の城にいると錯覚してしまいそうなほど、この世のものとは思えないものを感じた。
ここに江戸時代はじめに訪れた日本人の落書きがあり、貴重な資料となっているようだが、この人も気持が動かされて、思わずなにか書き残したい気持になってしまったのだろう。
アンコールトムは、四面仏塔の林立で、どこをみても仏様の顔ばかりで、どこにいても仏様に見守られているという安心感を与えてもらえるというのが造られた目的なのだろうか?
タ・プロムは、巨大な木が蛇のように建物にからみつき、根をはっている。
樹木の除去や本格的な修復をしないまま置かれていて、熱帯で管理をおこたるとどうなるかという自然の驚異が見どころとなっているらしいが、静寂さと神秘さに圧倒される。
バンテ・アスレイの細かいところまで仕上げられたレリーフは見ていてあきなかった。
なんのために建設されたかは研究者にまかせるとして、建物の壮麗さと神秘さはその時代の人々にかぎらず、わたしもこころが落ち着いてきてなにか目にみえないものに、おもわず手をあわせてしまいたい気分になってしまった。
こんなことを感じるなんて、わたしもそういう世代になってきたのかなあ?