7月30日 くもり 35℃
ルンケー城からほんの少し離れたところにザウ寺がある。
ザウ寺とは、桑畑が多い地方に建てられたのにちなみ、「桑寺」(Chua Dau)とよばれているが、紀元200年くらいに建てられた、ベトナム最古のお寺。
2000年近く前、海からインドの商人とともに仏教僧が入ってきて、この地域に定着したであろうと思われている。
写真奥が「和豊塔」と呼ばれる700年くらい前に建立されたもの
塔の入口付近にある羊の像、ほのぼのとして可愛いい
中国の後漢のころ(200年ころ)のもので、1000年近く前からこの寺に残った、もっとも古い美術品 であるが、
の落書きが消されずに残されている。
一緒に行った人が、ベトナム戦争の戦勝記念の年なので、特別の御目こぼしで残されているのだろうと仮説をたてた
寺の本尊は「法雲仏」と呼ばれる雨の女神像で、高さ2メートル、頭に冠を乗せ、体に今風の新しい衣服が着せられていて、体の様子はみることができないし、そのためかありがたさに欠けていまいち、感動するものがなかった
仏教が入ってきたとき、もともとあった民間信仰、特にベトナムは農業国のため稲を作るのに必要な雨にかかわる、雨、雲、雷、稲妻の4つの自然現象と仏教の象徴である仏像が合体してできたものがこの像といわれている
さらにベトナムは女性信仰が強いので、雲と仏像と女性を合体した女神のような仏像ができた、その中で一番古いものがここにある
両側に侍女の像があるが、これが素敵な表情とスタイルをしていて、衣装がきれいで豪華、優れた芸術品ということで、切手にも使われているらしい。
目につくのはこの像で美しいく感動するが、造られた正式年代はわかっていないらしい
このお寺にある他の仏像も古いものであるとは思うけど、何度も修復されてはいるようだが、復元して修復するという考えはないようだ
以前も素敵な仏像にあいに、しかも写真集までもっていったのに、お顔がまるで変っていて、美容整形ではあるまいに、ここまでお顔のつくりを変えてゆるされるものかとあきれたことがある。
ここの仏像たちのお顔の眉とアイメイクとお髭、描き手は何人かいるらしく、筆の勢いでいろいろな表情があるが、わたしには落書きにしか思えない
いまでは、仏教国といわれているベトナムではあるが、ベトナムの生活は、冬が短いこともあって、創意工夫をしなくても生活できるので、
……これが国民の幸福度が高い国、ということにつながるのかもしれないが、……
仏教が入ってきても、中国人、カンボジア人など外国人への振興にとどまり、ベトナム人には広がらず衰退していってしまう。
そんな衰退したときに、中国から難民として入ってきた中国の御坊さんが活躍し、衰退しなくなったというのが本当で、いまに至っているらしい
雨、雲、雷、稲妻の自然現象を大事にしたお国柄であるためか、
仏教は外国人が運んできたものとはいえ、国民の大多数が同じ仏教徒の国で、日本と違う文化財の扱い方は、なんとも納得がゆかない