1月28日
ハノイを訪ねてきてくださる方を案内するにあたって、一番気をつかうのが、食事とトイレである。
日曜日、ホーチミン廟、チョホム、洋服のオーダー、昼食、買い物と観光案内の予定。
ホーチミン廟の観光をすませて、布市場のチョホムにいく前に、トイレを使っておきたい。
日本の清潔なトイレに慣れている私達はホテルとかレストランとかのを使うし、あぶないなと思う場所に行く時は、極力水を控える努力をするが、今回そんな時間のゆとりはない。
このあたりは、少し危ないぞ、以前、ホーチミン博物館のトイレを覗いてカルテャーショックを受け、入り口から飛びでてきたことがあるけど、市場のトイレを使うことを考えると、なんとしてでも探さなくてはならない。
これは、WCと表示された看板まであるので大丈夫だろう。
ところがそこは、はなしにはきいたことのある、いわゆるニーハオトイレとよばれるものであった。
壁にそって溝が掘られ、腰までの高さのしきりはあるが、個室でなく、ドアもない。
たちあがった時にお隣の様子が見え、ニーハオと挨拶せざるをえないことからの呼び名であるらしい。
壁に向かってレンガがハの字におかれている。
レンガの上に足をのせるのだと想像はつくが、壁にむかうのか、壁を背中にするのか、議論の結果、壁を背中にするのが、レンガのむきから考えて正解だろうということになったが、結局トイレを使うことはできなかった。
今回の滞在中、トイレ事情で話題がつきなかったのも、旅の思い出となってくれたかも。
その日の観光案内の一部の一柱寺。
伝説によると、1049年、皇帝リー・タイ・トンが正方形の湖に浮かぶ蓮の上に座る観音菩薩の夢をみた後、子供を授かったことから感謝の念をこめてたてられたといわれている。
儀式用の花輪と材料。
この花輪はすべて菊の生花でできている。茎から切り取った花に串をつけて、土台にさして花輪をつくってゆくという手間のかかるものであるが、横を通ると菊のよい香りが流れていてなんとも贅沢なものだと感じた。