ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

日曜の朝

2011-02-27 06:21:45 | Weblog

2月27日

社内のお別れゴルフにオットは早朝から出かける。

暗闇から薄明かりへと刻々に変わってゆきながら、小鳥のさえずりが聞こえてくる。

薄明かりのなかから広がる景色は今日も霧。

毎日、毎日、霧雨の朝と、曇り空で、気分がうっとうしく、頭痛がするとこぼす人が多い、かくいう私も、頭痛薬が手放せないでいる

昨日の朝は雨も降らず、久しぶりに白い空に白いお日様が顔を出し、午前中は少しだけ明るかったが午後からまたいつもどおりで、違うのは気温は上がったこと。

午後久しぶりの街歩きには、半そでで出かけても寒くなかった。

さて、今日の天気は?

今日はハノイ写真クラブの撮影会に初参加の日、で、すこし緊張している。

どうぞ雨だけはふりませんように。

 

 


やっと買えました…蘭

2011-02-25 18:43:19 | Weblog

2月25日くもり22℃

テトが終わり、いつもの落ち着きをとりもどした花市場にいってみた。

テトの喧騒のなかにあった蘭の花屋は、閉じられた店や、開店休業状態の店が並んでいる。

開店していても、かつて店先にあふれていたらんの鉢はなくなり、売れ残りの株が店の壁にそって並んでいるという状態。

でも、わたしにはこんな感じがしょうにあい、お店でじっくり花を観賞する。

蘭は日本のように、始めから大鉢に埋け込まれているのでなく、一株一鉢のものがいくらというのを選び、店で寄せ植えにしてもらうか、持ち帰って自分で鉢にいれるかする。

わたしは、過去なんどか買ったことがあるので、家にある鉢を使いたい、今回は3株購入、白いのが10万ドン(400円)、黄色いのが9万ドン(360円)、合計29万ドン、4つの株にみえるが、ひとつの株から2つの花株がでているのをお店の人に勧められ、ゲット。

お店の人が、安くなっただろう、というのは本当で、テト前に概算で計算していた値段の半額になっている。

で、株の入った袋をふらぶらさせながら家に帰り、発泡スチロールをバリバリ細かくして手持ちの鉢の下に敷き、その上に買ってきた蘭の株をケースのまま置く。

バランスをとって好みにアレンジすると、空間にまた発砲スチロールを詰めて固定して、一丁あがり。

蘭の花が存在を主張できる場所に置き、3日に2回くらい、スプレーの水をかけるように、といわれたような気がするのをまもればよいわけである。

こんな小さな喜びが、わたしに元気をくれる。

 


西湖府散策

2011-02-22 20:16:37 | Weblog

2月22日 くもり

毎月、陰暦の1と15日はお寺参りの日で、陰暦の1月15日にあたる2月17日の週末はお参りの人で各お寺はいっぱいの人で賑わうが、散歩コースにある西湖府はとくに込み合う。

金柑の木で作った龍は、けっこうリアルでわたしにとってはじめてのもの、きっとテト期間中から置かれているのだろう。

西湖府は、ベトナムの民間信仰のひとつ、聖母道、いわゆる女神信仰の古いお寺で、リュウハイン聖母を祭っていて、国家歴史遺跡にも認定されているという。

このお寺には伝説がある。

元々、玉帝上皇の娘であったリュウハイン聖母は、天上で上皇の玉杯を壊した罪で天界を追放され下界に下りて各地を旅していたが、美しいタイ湖を訪れ、そのまま居ついてしまい、ここで小さな店を開いて、のんびり暮らしていた。

ある日、後黎朝のフン・カック・コアン上皇が船遊びの途中この店に立ち寄り、聖母と楽しい時間を過ごした。

その後、再度上皇が聖母に会いにもどってきたとき、聖母はすでに姿を消していた。

フン・カック・コアンは聖母に出会ったことを記念して西湖府を建設したということである。

お寺参りには、地方から大勢の人が参拝に訪れ、家族の安全、健康、幸運などを祈願するというが、わたしの聞いたところでは、有名な縁結びのお寺で、結婚願望の若い子たちに特に人気があるらしい。

参道のお店はいつにもまして品揃えも豊富で、入り口に並ぶ、よく見かけるが食べたことのないものの自転車の列。

バイントムホータイ(西湖府風エビの天ぷら)は、ここの名物で、揚げ油のいいにおいが漂い、いつもやまもりに置かれている。

 

食べたことがないいろいろな食べ物と、この時期のみ、きらきらしたお飾りを手に持つ人が多いが、厄除けみたいなものかしら?

 

こんな活気があっても、お店の燃料は、いまだに練炭なので、練炭売りも忙しい。

ブラブラ歩きで、思いもよらない光景に出会えた時、ちょっと幸せを感じる。

 

 

 


満月の前の日

2011-02-20 19:55:33 | Weblog

2月20日 曇り 20℃

先週の木曜日、何気なく空を見上げると、まん丸のお月様が浮かんでいる。

今日は満月…?と暦をみると翌日の金曜日が満月で、この月は14日目のお月様。

で、翌日、満月を見よう、と空を見上げても月はでていない。

このごろハノイは夜必ず霧雨が降り、朝になってもまだ雨が残っていて、お日様が顔をだすことはなく、どんよりとした日が続いている。

この雨は作物や木々にとって恵みの雨で、典型的なハノイの春のおとずれだが、こんな日が続くと、すこし憂鬱になる。

そんな時に、お月様に出会えたのは、ラッキーだったかも、寒さがゆるみ春がやってきたようだ。


田植えがはじまりました

2011-02-19 13:13:22 | Weblog

2月19日 くもり 20℃

テトも終わりそろそろ田植えのシーズンが始まった。

田起こしもすみ、水をはった水田もあるが、、まだそこまでいっていないところのほうがめにつく。

たんぼの隅につくられ、出番をまっている苗床。

ここの田んぼの土はあかかったり、しろかったたりで、およそ栄養にとんでいるようにはみえず、作物が植えられていない土地は荒涼として寂しい風景が広がる。

しかし、その広がっている田んぼのそこかしこにちいさな人影が多くみえ、そろそろ農繁期にはいっているのが想像される。

牛も出番をまっている。

ハノイで4回目のシーズンになる今年も、機械化はなく、農作業は人と牛で担われている。

はためにはのどかな農村風景といえるが、つらい作業だと思う、はやく機械による農業に切り替わり、すこしでも楽になってくれればと願う。

 


送別食事会

2011-02-15 16:30:09 | Weblog

2月15日 曇り 14℃

また親しい人を送らなければならなくなり、先週の土曜日、送別の食事会にいらしていただいた。

オットと同い年の主賓にあわせてお声をかけた人は、みーんな同じ会社だけど、子会社で社長さんの肩書きがある方ばかりで少し緊張する。

一人暮らしはお花とかに目がいかないので、桃の花を家におきたいというオットの思いに答え、本来はテト用の花が、寒さのため、開花が遅れてしまい、今、花時の枝をいっぱい街中で売っているのを買ってみた。

 

この枝が6万ドン(240円)、わたしのドライバーが、テト前はこの大きさで60万ドンしたので安くなっているといってくれる。

桃の花を置くと、お雛様も飾りたくなり、ガラスのお雛様と山口の大内人形、それだけでは寂しいからと、いま私のトールでみんなが製作途中のものも飾ってみる。

プレースマットとして、先月ホーチミンで買ってきた漆のプレートを使いたい。

プレートが小ぶりのためお皿がおけないので、小さいお重に前菜を詰めてみる。

そして今年のお正月、友達に取り寄せてもらってハノイに運んできた山中塗りのお椀を使いたい。

うなぎ丼にしてお出ししようと、うなぎを先月ホーチミンで合流した友達に日本から買ってきてもらっている。

お重の中の前菜は、湯布院の鍵屋で買った切干大根の煮物とぜんまいの煮物。

こんにゃくとしめじの白和え、紫花豆の煮豆、なすの揚煮、かぼちゃの煮物、出し巻き卵、ちまちまと単身のおじさまたち用におふくろの味でせめてみる。

メインは単身では食べられない鍋、日本から買ってきた牛肉を使う。

サイドディッシュは、ベトナムではお安いけど日本に帰ると存分に食べられないエビのチリソース煮、ハノイのはおいしいと私が思っている豚肉で酢豚を作る。

デザートは日本では食べられないジャックフルーツをメインにマンゴー、ドラフゴンフルーツ、ブオイでフルーツプレートにする。

寒さがぶり返した土曜日、お客様はそれぞれにゴルフをやってきて、、みんな寒いといって家に入ってくる。

誰も桃の花にもお雛様にも気がつかない。

お重の前菜はあっという間にペロリ、鍋のお肉はさすがにおいしいといってくれたが、あとはもくもく、まあ、思い出話に花がさいていたのでしかたがないとしよう。

わたしの思いをいうのもでしゃばった感じがしてだまっていたけど、なんだかもう少し、器のこととか、料理の感想とかいってくれたら張り合いがあるのだけど…

それにしても、みなさんの食欲と料理の減りはみごとで、それはそれでよかったかなと思っている。

皆さんを送り出したあと、オットだけは長年の教育の成果もあり、うなぎは絶品だったとか、料理に込めた私の思いに気づいて感想をいってくれたのでよしとしよう。

 


首長族

2011-02-13 11:47:30 | Weblog

2月13日 曇り 17℃

チェンマイに行くなら、チェンライまでいって首長族をみてきたらいいよと、友達にいわれたが、ゴルフ合宿なので、観光はしません、というオットの一言で、チャンスは消えたと思っていた。

エレファントキャンプに行く折、ガイドさんから「入場料一人500バーツ(1500円)と高いけど、首長族をみることができますよ」、「それって寄付でしょう…いきます」、ということに。

首長族は、ミャンマーとタイにまたがる国境地帯の山岳部に住む半農半狩猟をなりわいとしている民族であるが、現在のタイでは、観光化された民族村でくらし、その庇護地域からの自由な出入りは建前として禁止されているとある。

チェンマイの首長族も、ミャンマーとの国境紛争から非難してきた難民で庇護地域にすんでいる。

村で選ばれた女性が首に金色の真鍮リングを何層にもつけていて、本当に首が伸びているようにみえるが、実際は首の真鍮リングの上圧が顎を引き上げ、下圧が鎖骨の位置を押し下げることによって、首が長くみえるようになっているらしい、そしてこれは男性はしない。

衣装は上半身に袖なし寸胴型上着を羽織り、下半身には黒い筒型スカートを越しにまとうとある。

両膝にも真鍮コイルを巻き、両腕には銀のアルニウム製の輪を4個から10個はめている。

前髪は首輪を際立たせるため、短かく、カラフルな色彩の鉢巻と銀の簪で後髪をまとめている。

ではどんな人が選ばれるかというと、「満月の日に生まれた人」とか、「水曜日に生まれた人」とかいう言伝えがあるが、文字をもたない文化のため確証はない。

いまでもどうしてこんなことをしているの?……これが民族の伝統であり、とくにタイ側は観光収入を得るための文化の伝承ということで、深い理由はないということ。

身体改造にも見えるこの慣習について、国際難民高等弁務官事務所は、首長族観光を「人間動物園」と酷評しているし、タイ側にとっても、「難民とみるか、移住労働者とみるか」と難しいらしい。

月額1500バーツ(4500円)の手当てと観光収入での生活は厳しく、学校がないので文字が読めず、職に付けない。

ガイドと運転手は待ち時間の間、可愛そうな人には施しをするのが普通と、袋いっぱいのお菓子を子供たちに配っていた。

ここで女性は終日機織りをしているが、織られた布が商品化されることもなく、パフォーマンスのためだけにしているという。

機を織りながら飴玉をしゃぶっている女の子の歯は、真っ黒でぼろぼろだった。

帰りの車のなかで、ガイドの「日本人に生まれてよかったですね」、という言葉がわたしに重く、「見世物になって生活をしている人」に心がふさぎ、行くんじゃなかったと二人で後悔した。


チェディ・チェンマイ

2011-02-12 09:02:31 | Weblog

1月12日曇り

チェンマイでのホテルは、チェディ・チェンマイ。

オープンエアーのロビー、タイ様式がアレンジされた空間は、白い壁に木材のこげ茶の色合いで気持が落ち着く。

客室数はそれほど多くなく、こじんまりしているぶん、レセプションやハウスキーパーまでがMR&MSで名まえでよんでくれる、タオルはなんども取り替えてくれる、部屋の花も毎日取り替えてくえるなど、居心地がよかった。

このホテルは朝と夕方と夜、違った雰囲気で私達を迎えてくれる。

朝、川べりのオープンテラスでの食事は、鳥のさえずりと頭上からの木漏日にわく高まりを沈めてくれる、落ち着いた雰囲気で、時間が流れてゆく。

ロビーや廊下におかれたアンティークに、強い影が止まっていたりおどっていたり、日差しの影に溶け込んでみえるものたち。

 

昼はプールの青と周りの緑がお日様に映える。

日が落ちる前、廊下の先の格子をとおってきた夕日が廊下を茜色に染め輝いている。

夜を迎える準備のあとには、ともし火が水の上でゆらめき幻想的な暗闇となる。

アジアの国にくらして、もともと好きだったひかりと影を追いかけているような気がする。

すっきりした線の美しさと影に溶け込む色の美しさ、わたしのこころをなごませてくれるものがこのホテルにあったと思う。


チェンマイの麺

2011-02-11 11:29:27 | Weblog

1月11日 くもり 22℃

麺の豊富なお国柄、チェンマイ名物は、チェンマイソーセージとカオソイ(カレー麺)とある。

初日、ホテルでいただいた朝食の麺は細麺でこしこししていておいしく、はじめての食感にますます興味がわいてくる。

ガイドさんに麺がおいしいよね、というと、みんな麺が大好き、そして、麺の種類は何種類もあって、わたしがホテルでいただいた麺は、もち米から作ったもので、しかも細いのと太いのと2種類あるという。

「カレー麺食べたーい」というと、連れて行ってくれたのは、ガイドさんが田舎に帰るとき必ず寄るという街道沿いの屋台みたいなお店、昼時でもあり、スペースが無いほど車が並んでいる。 

ガイドさんは、麺の種類はたくさんあるので、カレー麺はたまーに食べたいなあと思う時にしか食べないという、この日もそうだった。

お店では、まず麺を選び、具を選ぶ、麺が運ばれてくるまでの間に、野菜が山盛りのテーブルから好みで、レタス、ミント、見たことも無い葉っぱなどを選んで席で待つ。

スープは麺によってお味が違う。

カレー麺はスープの中の米の麺の上に小麦粉の揚げ麺がのっていて、ココナッツミルク入りのカレー味スープ、うん、たしかにたまにはいいけど、いつもはあっさり系がいいかな。

もち米の広麺はクワイテウ、ハノイでもクワイテウとよんでいるけど、炒め麺でしか食べたことがないが、ここは汁麺。

量はそんなにないので何杯も食べることができると聞くと、オットは2杯食べ、1杯30バーツ(90円)、ハノイと同じくらいの値段かな。

ホーチミンでも感じたが、南だからか、タイの麺のスープは全体的にこってりとしていて、甘い、そこに辛味のとんがらしとかいれていただくが、ハノイのあっさり味のフォーに親しんでいるので、すこし重たい感じ。

麺好きの私達にとってはこれが旅の醍醐味、いつかこの味を懐かしく思い出すことになるのだろう。

 


チェンマイソーセージ奮闘記

2011-02-10 21:11:49 | Weblog

2月10日 晴れ 27℃

「チェンマイに行ったら、チェンマイソーセージを買ってきて…、以前お土産にいただいてすごくおいしかったから」と、オットが会社の人に頼まれた。

チェンマイソーセージなるもの、「サイウーア」と呼ばれ、チェンマイではポピュラーでどこの市場でも買えるとあるが写真がない……?

チェンマイに着いて、ホテルの人に聞いたり、ゴルフ場のキャディーにきいたりしても要領を得ない、ナイトバザールとかの屋台にあるかも、と歩いてもそれらしきものはみあたらない。

旅行雑誌でみつけた名物のチェンマイソーセージもメニューにあっるというレストランに、トクトクに乗って行ってみた。

確かにメニューにあった、が、運ばれてきたプレートには野菜とかこまごま並んでいて、それらしきものの薄切りが4ピースくらい、これかなあ?こんなんじゃあわからない。

その帰り、コンビニにあるかもと寄ってみると、数種類のソーセージや薄切りの袋が並んでいる、発酵ソーセージとあるし、レストランと同じ薄切りだし…と、それも買ってみる。

ゴルフ合宿と称したチェンマイ旅行の中休みの一日、タイにきたらゾウでしょう…と、エレファントキャンプツアーを旅行社に申し込み、個人的な買い物にガイドさんに付き合ってもらいたいとエキストラ料金の支払いに応じる。

「チェンマイソーセージを買いに連れて行って」と聞いたガイドさんはびっくり、そんなものどこにでも売っていますよ、空港でも買えます、とあきれながら市場でとぐろを巻いているのをさして、これです。

うーん、これを持って帰っても衛生上問題があるので空港で買おう、ならば味見用にとりあえず10cmばかり切ってもらって、50バーツ(15円)。

ホテルでさっそくビールのおつまみで味見したが、スパイシーなのと脂っこいのとでわたしはギブアップ。

やっとチェンマイソーセージなるもののイメージがつかめ、お土産用は空港で買えると安心し、いさんで空港へ。

「先に通関してしまおう、どこでも売っているというから中できっと買えるから」、というオットに従い、パスポート審査も終え中に入ると、ディーティーフリーにはソーセージは売っていない。

「もうあきらめようよ」という私を尻目に、ダメというパスポート提示の人に何度も交渉し、パスポートを取り上げられ、なんとか外にだしてもらい、やっと買えたという…長ーいソーセージ物語。

「まさにこれです」、というお言葉をもらい、オットはホット胸をなでおろしたらしい。