ハノイ便り

久しぶりの海外転勤、日々の記録として書き綴ります。

バイディン寺

2008-10-18 23:09:03 | Weblog

10月18日

前回お話した、チャンアンから4㎞程の距離にある、バイディン寺まで足を伸ばした。

そもそも、チャンアンを知る理由は、知り合いが、大きなお寺とトラック50台の取引した時、その取引先から、ぜひチャンアンに行ってみなさいと進められたためである。

 お寺の参道に大きな仏像を運んで設置するため、50台ものトラックが必要となったらしい。

なんのために50台ものトラックが必要性なんだろうと興味を持ち、お寺を訪ねてみた。

チャンアンへの途中、大きな狛犬をのせた道幅いっぱいのトレーラーが交通渋滞を起こし進めない。

この狛犬が電線に引っかかるので、同乗者が電線を棒で押し上げながら通行していた。

この辺りは石灰石が多いので、石像造りがさかんといっても、この狛犬は多き過ぎ、いったいどうするんだろう、なんて話していたら、ちゃんと、このトレーラーがバイディン寺に駐車していた。

 バイディン寺の駐車場から本殿までバイクタクシーを使う、なんて説明があるので心配したが、車は目的地まで進入することができ、バイクタクシーに乗るチャンスはなかった。

山を崩した広い敷地に大きな伽藍が点在している。

本殿と思われる建物の中には、大きな阿弥陀様が3体置かれている。

大きいね、奈良の大仏さんみたいな感じだけど、なんで3体もあるのだろう。

奈良の東大寺の大仏は、1000年以上も昔の話で、仏教を広めるためと、民衆に畏怖の気持を持たせるために造られたと記憶しているが、この現代になんのため、こんな大仰なものを立てる必要があるのだろう。

ベトナムの大金持ちが、奈良の大仏のようなもの、それも3体も造って人目を引き、チャンアンとこの寺を組み合わせ、一大観光地にして人を呼びたいという目的で建設しているらしい。

まだまだ、建設途中でほこりっぽくて、なにもかもがピカピカでご利益はなさそうだけれど、これが数十年後、建物が落ち着いてそこそこ時代を感じさせるようになった時、当初の目的である、奈良のような歴史と賑わいをもつ史跡にとなることを、祈っている。