わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

カリフォルニアの新しい法律

2018-10-04 | アメリカのニュース
 いろいろと先進的なカリフォルニア州は、今週、州内に本社を置く株式公開企業は、来年末までに役員会に女性を登用しなきゃダメ!という法案を成立させました。また、この法律では「企業は2021年7月末までに、5人で構成される役員会では少なくとも2人の女性、6人以上の役員会には3人以上の女性を採用」することが求められています。これは、はじめての試みではなく、2003年にノルウェイで導入されたのを初めとしてEU諸国では既に実施されているそうです。

 私がふと思ったのは、カリフォルニア州内にも沢山ある、日系企業のこと。中でも、以前住んでいたロサンゼルス郊外のトーランス市に本社を置く、日本を代表する大企業の一つであり、日本のビッグ3の中ではいち早く女性役員、鈴木麻子執行役員が誕生したホンダの現地法人です。ちなみに、日産、トヨタは早々とカリフォルニアを脱出したのでセーフ(?)

 日産は奇しくも同じ「あさこ」さんの星野朝子さんに加え、今年、元レーサーの井原慶子取締役が就任したニュースは記憶に新しい。トヨタは麻薬取締法違反で大恥晒しちゃったとはいえ、アメリカ人女性のハンプ氏を役員に迎えた過去がありますが、かえって私は「あのトヨタに女性幹部?」と見直しました。ちなみに現在、ちゃんと加古慈常務という日本人の女性役員がおられます。で、気になってアメリカン・ホンダの理事会メンバーを検索したら、Bloomburgや、ホンダの英語サイトを見ると、今は男性ばかりなようです。
 女性の地位向上のためとか、お客だって半分は女性なんだから女性リーダーがいないのはおかしいとか、正当化の理由はあると思うけど、この法律に対する私の個人的意見は、正直、ちょっと微妙。だって、義務にしたら同時に、平等が失われるように思えるし…

 それに、女性が役員に昇進したとき、法律のせいで仕方なく選ばれた女性は、選んだ男性たちから見下されてて嫌。能力で地位を掴んだ女性が「女性だから」って思われたりしたら、他人事でも同性として凄い悔しい。クラフトフーズのローゼンフェルドさんとか、ペプシコのヌーイさん、デュポンのクルマンさん等々、超がつく世界の大企業の女性トップ達は、女性だからCEOになったんじゃないでしょう。鉄の女、サッチャーさんだって、女性だから有能だったんじゃなくて、サッチャーさん自身が名政治家だった。日本マクドナルドを立て直したカサノバさんがやり手社長なのたって然り。

 そんな、多くの性別全く関係なしに、実力で重要ポストに就いた女性に対しては侮辱的だし、重要なポストを狙う多くの女性に対しては、法で定めないと女は出世できない、ハンデを付けなきゃなんないほど競争力に欠けてるって決めつけてるような気がして、やっぱ侮辱って感じ。私自身は、企業のトップを目指す人々の世界は、自分には全く関係もなければ、無知だから、こんなコトを無責任に言えるだけかもしれないけど、カリフォルニアの実力あるキャリア女性達には、法律なんか却って邪魔、なめんなよ!って、いや~んな気になっちゃうの。企業に働く女性マネジャーの皆さん、どんどん見返してやってください!!

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