児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

いわきのアーチスト達

2012年09月08日 | アウトリーチ
いわきのアウトリーチ活動の4人のアーチスト達はアリオスが今年度3回づつの学校アウトリーチを実施する事になっていて、今回は2回目。それぞれの活動だけでなく、4人とか3人とかで頼まれてコンサートをすることもあるようで、そういう拡がりがあるのは嬉しい。震災がきっかけとなったところはあってやや複雑な気持ちもあるけれど、地元の演奏家ががんばれて、地域のために役立てて活性化していくという事が実現できるとするとそれは良いことだと思う。いわきはだい2期目の演奏家のオーディションを済ませていて、これから研修~実施と進むのだけれど、一度にたくさんの人を育てられないので長期的に地元演奏家の良い場を作るようにしたいものだ。被災地でのそのような活動はまだまだ足りないかも・・・。
彼らは今年2年目でそろそろ仕上げにかからないといけない時期である。アリオスが彼らを今後どう活用していくかと言うこともあるけれど、まずは2年間で自分で作っていける考え方の回路とアイデアを活かす能力を持ってもらうことで、自在性を獲得してもらえればとおもう。
とりあえず、今回のアウトリーチ感想。

フルートの紺野さんは予定通り今年はこのプログラムのシェイプアップを図っていくのがよいと思っている。今回の実際前半は良い流れになっていた。後半子どもを動かすところはもう少し工夫が必要かもしれない。彼女のほわっとした語り口は子どもを吸い込むような所があるのだけれど、子どもを動かすときははっきりくっきりとしないとやはり少し集中できなくなる場面があった。とはいえ、そこを修正すればすごく良くなるはずだ。

ソプラノの木田さんは流れをつくるのが上手なので安心してみていられるのだけれど、もっと注意深くすれば子どもをもっと引きつけられるのに・・・と思うところがあって、少し細かい所を気にしてもらうようにお話しした。

ピアノの鈴木さんは新しい構成を初めて行うこともあって、前日の夜のランスルーでは曲を足したり話を整理したりした。翌朝の本番、久しぶりにどきどきしたが話の流れがスムースになっていて随分良かった。今回のテーマは前半もう少しわかりやすくできると良いのだけれど、今回は校長先生の希望の曲目を入れる必要もあって少し苦労したかも。
ヴァイオリンの常光さんはいつもアイデアノートをつけていて、その組み立てのアイデアは良いと思うけれど今回はちょっとメリハリに欠けるような気がしたので、前日に一曲増やしたりしたのでこれも少し心配したのだけれど、良い流れになっていた。うまく行ったと思う。
ここの校長先生はたぶん常にあれこれと様々なことを考えているのだろう。他の先生は振り回されることがあるかもしれないけれど、校長先生の子どもへの気持ちの深さを感じる。最後、朗読をしてくれた子どもが誕生日だったということでひらめいてアンコール代わりにハッピーバースデイをリクエスト。ちょっと慌てたけれど子ども達もとても盛り上がった。

今回の4校を仕切ってくれた足立君は(当然とは言え)前日のランスルーから本番前までのアドヴァイスが適切で、演奏者も安心感があっただろうと思う。

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