児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

郷ヶ丘幼稚園のNUUさん

2009年03月28日 | いわき
NUUさんは3月29日に初めてアリオスコンサートを開くのだけれど、その前日にいわきの住宅地郷ヶ丘の幼稚園におでかけをしていただいた。NUUさんには2007年からいろいろとお願いをしてきてアリオスがオープンしてからも何回かいわきに来ていただいたのだけれど、アリオスでのコンサートは今回が最初になる。彼女の意気込みが伝わってくる気がする。
アウトリーチでは、初めの頃は行くたびに、いろいろと悩んだり考えたりすることがあったのではないか、と思うのだけれど、昨年秋頃からは行く先々で本当に楽しんでくれるようになった気がする。今日の幼稚園も、子供に何を感じてもらいたいかがとても良くわかる内容。プロだから聴き手の前に立てば、その現場に対して一生懸命になってくれることはある意味当然であるけれども、何か違和感のようなものがあるとないとでは伝わるものの大きさがずいぶん違うはずだ。だから、楽しさに無理がない、というのはなかなか難しいのだけれどすごいことだと思う。NUUさんと良い関係をつくれてきたことに感謝しないといけない。彼女がいわきでのおでかけの最初の演奏家であったことは(特にクラシック以外のジャンルで)本当に良かったと思う。受け入れ側も、演奏家も、それに政策としてこのようなことをやっている企画制作側も、何が効果的で、何が問題で、そのために何を考えないといけないのかということが他ジャンルをやってみて判ったと言うこともある。なかなか難しいことだけれど、考え方の問題まで含めて普及とか地域社会とかとの関係をつくることについ随分思うところがあったので私としてはとても意義があったという感想。
こういうジャンルのアウトリーチは全国でもそれほど多くないと思うけれど、大きな可能性を持っているし彼女ならば良いことが出来ると思う。PAの問題とか(その点ではアリオスはスタッフに恵まれている)もあるけれど、こういうことの先駆者になってもらいたいものだ。
今日のコンサートで気がついたこと
・NUUさんの客とのやりとりと盛り上げ方が本当に自然なったこと
・渡辺亮さん(パーカッション)が、子供の様子を見ながら音を作っていたのが印象的。たのしそうでした。
・笹子重治さん(ギター)。演奏中、昔は楽譜を見ている時間が長かった気がするけれど今日は子供の方を見ている時間が多かったな。
・小さい子供を驚かさないPAの処理が感動的に良かった。このジャンルでは演奏者もだけれどPA作りはアウトリーチでも大きな要素(どこまでやるかという問題はあるのだけれど・・)。
でも良い会で良かった。