海老名市河原口に「有鹿神社」の別当寺であった真言宗寺院「海老山総持院満蔵寺」はある。創建は天平勝宝6年(754)。1300年に近い寺歴を誇る海老名の古刹である。本尊は虚空蔵菩薩である。天正19年(1591)徳川家康より寺領十石の朱印を拝領している。江戸時代には近隣の「相模国分寺」、座間の「星谷寺」、厚木の「飯山観音」など19末寺を有していた大寺であった。明治初期に海老名氏の菩提寺「宝樹寺」を併合した。「山門」を抜けると境内正面には入り母屋造りの「本堂」、そして本堂前には東大寺型「八角大灯籠」、海老名市内で最古の「子育地蔵尊」、宝樹寺の跡地に大章樹公庵主銘の宝篋印塔「海老名氏霊堂」がある。堂宇、手入れの行き届いた境内、寺域からはかつての大寺の片鱗を窺わせる。(1808)
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