今最も目にするのが公園や、個人家の生垣において黄色に輝く「モッコウバラ」(木香薔薇)である。他のバラが開花する前に真っ先に咲かせるのがモッコウバラ。枝いっぱいにビッシリと小さな花をつけ、優しい香りを漂わせる。花の色には白と黄色の2種類があるが微妙に特性が異なる。香りは白にあり、黄色にはない。ただ育てやすいのは黄色の方である。「モッコウバラ」は中国原産のバラの原種の1つである。花径は3cmと小柄で、白い花の方が強い香りを放つ。日本には江戸時代に黄色の八重咲き品種が渡来した。和名はインド原産の植物からとれる芳香剤の「木香」からつけられた。学名はRosa banksiae、バラ科バラ属の常緑つる性木本。花期はちょうど今頃の4月~5月。「モッコウバラ」の花は一季咲きで春に開花する。黄色い花は「モッコウバラ・ルテア」、白い花は「モッコウバラ・アルバ」である。カスタードクリームのような淡いクリームがかった花色は見る人を和ませる。(2204)
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