熊本市中央区坪井に熊本県下、464の浄土真宗本願寺派の寺院を統括する「西本願寺派熊本別院」は鎮座している。「西本願寺」(龍谷山本願寺)は浄土真宗本願寺派本山である。創建は天正19年(1591)。宗祖は親鸞聖人、本尊は阿弥陀如来である。親鸞聖人の教義は「阿弥陀如来の本願力によって信心をめぐまれ念仏を申す人生を歩みこの世の縁が尽きるとき浄土に生まれて仏となり迷いの世に還って人々を教化する」とある。別院には全国にあり北から帯広、小樽、仙台、築地、富山、福井、名古屋、長浜、奈良、津村、尾崎、神戸、塩屋、広島、山口、佐賀、熊本、人吉、鹿児島の19ヶ所もある。その一つ「熊本別院」は民家の中にひっそりと建てられている。もともとの地は「善正寺」という同派の慶了が開基した寺院の跡地。慶了は記憶力に秀て、修行中寛永17年 大店の帳簿が焼失したあと覚えていた帳簿の内容を告げ破産から救ったという。そののお礼に戴いた唐製の梵鐘が有名だっだが西南戦争ですべて焼失した。昭和23年(1958)西本願寺別院に譲られた「寺号標」を通り抜けると「本堂」、右に別院の「寺務所」がある。なんとも静寂な寺域である。(2403)





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