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月曜日、インヴェントリーに行った農園の片隅に立っていた枯れ木に啄木鳥の開けた穴二つ。その話をしていたらひょっこり顔を出したのがこの動物です。私たちの話し声に興味を持ったのかもしれません。顔を出しただけではなく何を思ったのか穴から出てきて枯れ木の天辺に座りました。不安らしくぴったり体を枯れ木の側面にくっつけているのは、多少は隠れている心算なのでしょう。
「Flying squirrel だ」と一緒にいたジムが言い、遅れている仲間を呼びましたが、大きな声では呼べません。何かを検討していたらしい仲間たちもその声が大きくは無いので大したこととは思わず慌てもしません。「Flying squirrel だよ」と言っているのだけれど彼らには声しか聞こえなかったようです。ようやく追いついた頃は動物の方も待ち草臥れたのかさっさと穴に戻ってしまい、垣間見た程度にしか見られませんでした。その間に私は何枚か写真を。。
一枚目の写真はその特徴を巧く捉えました。目の周りのアイシャドー、脇腹に見える黒い線。これは飛膜を広げた時、その縁に見える線でその特徴です。
英語では「南部の飛ぶリス」となりますが日本語では「アメリカモモンガ」です。
南部のとつく以上北部の飛ぶリスも居るわけですが、この辺りには居ないということでした。
ちょっと脅えていることは直ぐ判ります。ぴったり耳を倒していることや目の色にそれが見えます。直ぐに逃げないのはペットとして飼われても良く懐く性格のせいでしょうか、我々を観察したい気持ちもあったかと思います。お腹に大きな乳首も見えますから、恐らく子育て最中の母親でしょう。
二枚目の写真は彼女が出てきた穴も捉えました。下の方の穴から出てきたのです。此処ではその尻尾も見えますが、尻尾は平たく飛ぶときは舵の役目を果たします。
飛ぶ、といっても羽ばたいて飛ぶのではなく滑空するのです。
アメリカモモンガをペットとして飼っている人のブログも見ました。日本では許されているのでしょうか。カナダでは特別な許可なくして野生の動物を飼うことは出来ません。
絶滅の危機に瀕している分けではないですが、特別な関心を必要とする野生動物です。森の木々が切り倒され住む範囲が狭められては当然のことでしょう。
英語名:Southern flying squirrel
学名:Glaucomys volans
和名:アメリカモモンガ
エスペラント名:Suda Flugsciuro
オンタリオ州南部の一部に生息しています。
下にその分布図を紹介しました。借り物です。二枚目は北米一帯の分布を示しています。
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