★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

絵を描ける人

2005-07-13 04:27:18 | Weblog
中学生の頃授業中にノートの端に落書きしていたものです。
その落書きを欲しがる子がいて、紙切れに描いてあげていました。
そのうち級友の一人が、描きたくなったらこれに描いて、と大きな白紙のノートを持ってきました。彼女の企みは私の落書きを独占するつもりだったのです。
落書きは落書きであって、このように『要求』されるとあまり描く気になりません。それでもこのノートはかなり埋まり、この級友は大切にこれを今も保存しています。
もし、本気で絵を勉強していたら。。と思う時がありますが、何時かその日があるかもしれません。

見た物を見たように描けるのは羨ましい限りです。
見たように描いたつもりでも出来上がりは見たように現されていないのが常なのです。

今日配達されたカナダの日系新聞「日加タイムス」に紹介されていたウィにペッグの大類登貴(おおるい とき)さんの記事にとても心を動かされました。
彼女が中学生時代落書きをしていたかどうかは知る由もありませんが、本気で絵の勉強をしていたことは確かです。目下ウィニペッグで個展を開いておられるそうですが、紙上に紹介された3点を見ても「羨ましい」絵です。色使い、光と影の按配なぞ。
絵の美しさもさることながら、この個展の名前が『広島の日記』。紙上に紹介されている内の2点は原爆ドームが題材です。戦争の残酷さを体験し、且つ生き延びた者としての義務感もこの人の画作に底力を与えているような気がします。
原爆投下60年目、大きなイヴェントを企画している平和運動団体などから彼女の絵を展示したいとの申し出もあるとか。
これから描くテーマは「Peace 平和」に決めたそうです。どのように表現活動を展開されるか楽しみでもあります。

彼女の今後の活躍を祈りつつ。。。


(サイバー情報があれば、と検索してみましたが、「大類登貴」では何も出ませんでした。個展の開かれている画廊、アデレイド・マクダーモット・ギャラリー/綴りを Adelaide McDermott Galleryと憶測して検索しましたがこれも出て来ません。)