さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

老いの心に嬉しい花が咲きました

2018-03-25 | 日記
小さな笑顔の親切が侘しい老いの心を甦らせてくれたのです。

世界の中のたった独りの私、なんかそんな侘い気持ちで買い物を終わって店を出てとぼとぼと歩いている私にうしろから「お客さ~ん」という若い女の人の声が聞こえてきたのです。

振り返ってみるとカウンターの若い女の人が笑顔で私のかばんを持って追いかけてくるんです。はたと気づきました。だいぶボケの進んだ私は買い物をリュックに詰め終わってこと終われりと思ってかばんを置き去りにしてさっさと店を出たのです。

かばんの中には3万円ちょっとのお金が入っていました。現役のお若い方には3万円などどうってことのないお金でしょうけど年金暮らしの貧しい私にとっては大金です。もしそのままかばんが紛失していたら何日も何日も落ち込んで悲しんでいたと思います。

かばんを持って追いかけてくるカウンターんの女の方が輝いて見えました。「助かった!」心のそこから嬉しくなりました。若い女の人から声などかけられたことなどない老体の私です。嬉しくて嬉しくて女の人の姿が輝いて見えました。

「ありがとうございました」心の底から感謝して精一杯にお礼を言いました。カウンターの女の人はちょっと笑顔を返してなにごともなかったように帰っていきました。でも私の老いの心にはほのぼのと嬉しい花が咲いていました。とっても嬉しい私でした。3万円はしっかりと私に帰りました。ありがとうございました。