さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

酷暑の夏に輝いて

2018-07-24 | 日記
ひまわりの花咲いてます



ばばちゃん(家内)の一坪花壇のひまわりです。どこででも誰にでも明るく声かけて喜ぶばばちゃんにこの花似てると思ってシャッターをきりました。

今日の気温36度 暑くって

2018-07-21 | 日記
冷房の室で遠い日の山の花々を懐かしみました





この花は高寺山登山道の取り上げ峠(標高218m)の頂上のちょっと下のところに咲いていました。(花の雄しべに毛のような物がついていますけどよく見ると小さな虫でした)
赤い花なので里で咲いているオニユリ?かと思いました。でもなんか違うような気がして茎についている葉の部分を見て見ました、すると葉が10数枚茎に輪生しているんです。
あっこれクルマユリだと思いました。ネットで調べて見たらクルマユリは亜高山帯から高山帯の野に咲く花とありました。クルマユリだとすれば標高218mのこんな低い山に咲いているのが不思議でした。

同じように思うことがこのちかくにいっぱい咲いているゼンテイカ(日光キスゲ)についてもいえるんです。取り上げ峠から旧スキー場への尾根道を50mほど登った所に二ヶ所ほど小さな湿地があるんです。そこにこんな花が数株咲いているんです。


    
そしてすぐ近くの旧スキー場跡にはこんな花の小さな群落があるんです




植物のことなどなんにも知らない私はこの花を日光キスゲだと思いある人に取り上げ峠付近にニッコウキスゲの小さな群落があるよと言いました。すると笑われてニッコウキスゲは尾瀨湿原や雄国沼湿原のように亜高山帯の湿地に咲く植物で取り上げ峠のような低い山に咲いているわけがない、それはニッコウキスゲに似て非なる植物であると一蹴されました。

私もそうなんだよなとは思いながら思いきって県立博物館に写真を送ってニッコウキスゲかどうかをたずねました。県博では植物は専門でないので福島大学に送ると連絡がありました。1ヶ月ほどしてその植物はまさしくニッコウキスゲ(ゼンテイカ)である。しかしゼンテイカは決して珍しい植物ではなく亜高山の湿地だけではなくあちこちの海岸や平地でも見られる植物です。でもそんな低地でゼンテイカの群落が見られるには意味がありますから大事にされたらいいでしょうと福島大学の植物の先生から連絡がありました。 納得しました。

そのほか取り上げ峠には亜高山で見られるイワカガミの仲間のオオイワカガミがたくさんみられます



私は亜高山帯で見られるクルマユリやニッコウキスゲ(ゼンテイカ)やイワカガミがこんな標高の低い山地で咲いているのがとても不思議だといつも思っているんです。

そのほか取り上げ峠の尾根道では亜高山帯の花ではありませんけど、シュンラン・カタクリ・山百合・キキョウ・リンドウ・ウラジロヨウラクなどなど季節ごとの美しい花を見せてくれました。でももう行けなくなって3年です。ほんとに懐かしい山の道でした。カモシカの親子も見ましたし、熊さんの糞も見ました。私はあの尾根道入る時は必ず大きな声で「熊さん今日は、お邪魔します」と挨拶したり、「えっへん}と時々咳払いしたり、へたくそな音痴の歌を熊さんに聴かせたりしました。誰もいませんから恥ずかしくなぞないんです。そんな爺いにばばちゃんは熊よけの鈴を買ってきてつけろと言いました、でもアホで頑固な爺いです、「そんなの山の熊さんに失礼だ」と断固として熊避け鈴などつけませんでそた。でもそんなことも私にとってはもう遠い遠い昔の思い出の道になってしまいました。寂しいです。

シュンランです



カタクリです



ヤマユリです



キキョウです



リンドウです



ウラジロヨウラクです



その他いろいろいっぱいです

遠い日の夢よみがえらせてトンボ撮る

2018-07-18 | 日記
暑い日の堤の道でトンボを見つけ心躍らせて撮りました

ハグロトンボ?っていうんでしょうか



私は小学校一年生から五年生まで父の仕事で尾瀨の福島県側の登山口檜枝岐村のすぐ隣の小立岩という10数戸の小さな山あいの集落で暮らしていました。私の懐かしい心の古里です。

私の家の裏には安越又川(あごしまたかわ)という山の渓流から綺麗な流れの用水堀が山裾にそって引かれて流れていました。 初夏の愛宕山の山裾には鮮やかなブナの緑が輝き山アジサイの花が咲いてエゾハルゼミの声がのどかでした。私は独りでその用水堀の道を歩んで愛宕山の麓にある山の神様の石の祠のところににいって静かにもの想いにふけるのが好きでした。

その道々にこのトンボと同じ種類と思われるトンボが飛んでいました。でも羽の色が黒ではなくて鮮やかな朱の色でした。トンボはその朱の色の羽をひらひらさせて飛んでいました。大事な懐かしい思い出のひとつです。

この写真はネットでトンボの図鑑からお借りしました。


このトンボはミヤマアカネ?でしょうか?、静かに草の茎にとまって撮らせてくれました。こどもの頃はなぜかこのトンボをクルマトンボと言っていました。学校では赤とんぼと教えられていました。


   
三年まえ80歳で亡くなった弟は私に「兄貴の背で赤とんぼを見たのを覚えているよ」とよく言っていました。厳しかった母は一人で自由に遊びたかった私の背に幼い弟を背負わせて子守をさせてたのです。弟としてはかすかな懐かしい思い出なんでしょうけど、私は思い出すと私を自由に遊ばせてくれなかった母が今でも憎いです。

秋になると暑さを逃れて高い山に行っていた赤とんぼが群れて里に帰ってきます。空いっぱいに群れて飛ぶ赤トンボです。親指とひとさし指でV字型を作り高く空に掲げると赤トンボがすぐに指に止まります。指のV字を閉じると赤トンボがすぐに捕まえることができるのでした。

やがて陽が落ちて夕焼けが美しくなりあたりが薄暗くなるとどこからかたくさんの蝙蝠がやってきて群れて飛び回りました。そしてどこからかヨタカの声がキヨキョキヨと聞こえてくるのです。すると男の子達はミョウガの葉を摘んでふたつに折り口にくわえて吸ってキョキョキョと音を出しヨタカの声に応えるのでした。そういえば一緒している女の子もいましたね、心温まる思い出です。

たった一羽ずつのハグロトンボとミヤマアカネです、躍る心を抑えて静かに静かにレンズを近づける私はすっかり小立岩にいた頃の幼い私に帰っていました。そういえばよたかなぞという鳥の声など忘れて何十年にもなってしまいました。侘びしいです。遠い昔が懐かしいです。