好間公民館 市民講座
「江戸の笑い話と川柳」夏井芳徳先生講師の講座風景。
庭の「ニシキギ」
紅葉が全体的にきれいに。
江戸の笑い話と川柳
講師は夏井芳徳先生
・・・好間公民館主催
に参加。
2回分の要旨を紹介。
200年もたちますと
その時代の方々が笑いを誘ったことも
現在のわたくし達には理解できないことも。
笑いは時代とともに変わる!!
前回は
現在の我々ではよく考えないと理解できない川柳を
ご紹介。
1)サボテンを買って女房に叱られる・・・1776年(安永五年)誹風柳多留
1958年(1960年)に日本にサボテン(うちわサボテン)が入る。
150年後には庶民が買えるほどに。
吉原で遊んでの帰りにサボテンを買ってくるので亭主が叱られる。
2)そりゃー虹が吹いたぞと引端折り(ひっぱしょり)・・1773年(安永二年)
・・・誹風柳多留
雨宿り風景
3)春三夏六に娘はひなをだし・・・1775年(安永四年)・・・誹風柳多留拾遺
春三月にお雛様を出して飾る。
夏六月に土用干しとして出す。
4)武者一人叱られている土用干
小さい子が鎧などをかぶっておじいちゃんに怒られているいるイメージを。
その他30編ほどの江戸時代の川柳を紹介。
200年以上たつと
意味も違ってくるので解説をされて理解できるように講義を。
それに比べると現在の川柳は
すぐわかる例をサラリーマン川柳より15編ほど紹介いただく。
10編ほど下記に紹介。
☆宝くじ 当たれば辞めるが 合言葉
☆久しぶり~ 名が出ないまま じゃあまたね~
☆仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い
☆脳年齢 年金すでに もらえます
☆昼食は 妻がセレブで 俺セルフ
☆オレオレに 亭主と知りつつ 電話切る
☆課長いる? 帰った答えは いりません!
☆デジカメの エサはなんだと 孫に聞く
☆我が家では 子どもポケモン パパノケモン
☆まだ寝てる 帰ってみれば もう寝てる
今回が最終回
嫁と姑
同じことでもこのテーマは
200年を経た今でもほぼ理解できると。
嫁と姑の昔話を3つほど話した後で川柳を。
☆糸車仲よく廻す嫁姑(よめしゅうと)・・・1831年(天保二年)誹風柳多留
☆仲の良い嫁は御経(おきょう)を読み習ひ・・・1768年(明和五年)誹風柳多留
☆面倒を見てくだされと娵(よめ)に差し・・・・1768年(明和五年)誹風柳多留
☆姑は嫁の自分の意趣(いしゅ)返し・・・・・・1801年(享和元年)誹風柳多留
☆娵(よめ)のあら大きく見へる目鏡(めがね)也・1780年(安永九年)誹風柳多留
☆楽しみは嫁をいびると寺参り・・・1779年(安永八年)川柳評万旬号
☆姑の娵(よめ)には氷孫に解け・・・1809年(文化六年)誹風柳多留
☆初孫の力 姑の角(つの)を折り・・・1812年(文化九年)誹風柳多留
など理解いただけましたでしょうか。
200年以上を超えても
わかる笑いの数々を紹介していただきました。
嫁と姑につきましても
現在では
かなりのご家庭で同居していませんので、
次世代では死語の可能性も考えられるのでは。
現在の笑もどのくらいの年月
理解し合えるのでしょうか。
夏井先生
笑いも時代とともに変わることを
楽しく講義いただき
ありがとうございました。
いわきにおける明治前の
笑い話の講義も聴きたいです。