名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS2-10 先手石田流持久戦(24)

2024-02-09 | 基本定跡の研究

昨日の続きで、相穴熊です。

後手が31角と引いた場合。これは42銀~33銀とすれば「ビッグフォー」の完成です。36歩42銀74歩

先手は42銀と引いた時に仕掛けます。74同歩は64歩同歩同角75歩66飛

評価値は+391の先手有利。大駒の働きが違います。

なので後手は74歩を同飛と取るわけですが

74同飛同飛同歩64歩同歩同角

67飛61飛77飛成81飛成・・・で先手が指せるとされているのですが、67飛61飛には73桂

先手は角がピンされているので動きにくいです。評価値は-152の後手ペース。

61飛ではなくて91角成としておけば互角でした。

AIに聞くと、飛交換の後は64歩同歩同角ではなく、44歩同歩41飛

としておいて、評価値は+160の先手ペースなのでした。67飛には85桂と逃げます。97角は追われにくいし、いざとなれば切ればよいだけ。先手が指しやすいですね。相穴熊だと少しの差が大差になることが多いです。

つまり後手の31角~42銀~33銀の構想は角が使えなくなるので失敗でした。

 

では最後に、正しい居飛車穴熊の固め方をAIに聞いてみます。

64歩も54歩も突かずに右銀を引きます。39金42銀48金寄14歩16歩51金

67銀41金右77桂32金上97角94歩56銀24歩

33角の利きを通したまま、銀冠穴熊に組み替えます。この図の評価値は-164の後手ペース。

相穴熊は互いの経験 (値) が生きる戦型ですが、序盤では石田流に組んでも振り飛車の局面評価は上がりません。振り飛車側から見ると、一昨日までやったような、美濃囲いで角を使う (78金~65歩で角交換) 指し方が優ります。

居飛車側から見ると、居飛車穴熊は優秀だとは言えません。左美濃から急戦をねらうか、石田崩し棒金が有力です。実はもう一つ定跡書には載っていない秘策があるのですが、明日お教えしましょう。

 


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