三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 12月13日 資材繊維への夢・挑戦

2014-12-13 | メンテナンスお気楽日記
               コニカルワインダー8・10吋チーズ捲き(旧カタログより)

北陸?の繊維産業は、衣料繊維の加工業として、大きく発展してきた。
その為、商社が流行を読み、いち早く発注を掛ける。波こそあれ、加工注文は安定して続いた。

撚糸屋さんも、自社での一括加工、大量生産に対応するため、設備を充実し、工員さんや
下請け工場の流れもつくり、地域産業としての地位を築いた。

2~30年前?バカバカしい生産調整とかで、買い上げ事業があり、その中古機械が海外へ
流れた。海外での機械稼働が始まれば、人件費経費に対抗できるハズもない。

まだ余裕のあった工場は、より生産性の高いダブルツイスターや高速機械を導入。
しかし、海外経費に味を占めた商社は、海外シフトに舵を変更。対抗するためには、工賃低下
しか策がなかった。それが、今も続く繊維不況の始まりだった。

設備投資が裏目に出た工場の現状は、より一層厳しい。作れば作るほど、安くなる?。


と、ここまでは前世代の工場の流れ。二代目三代目だってバカでは無い。繊維産業の何たるか?を
充分理解している。ご都合主義?の委託加工だけでは、飯を食えないのも感じている。

繊維と言っても、けっして衣料用素材だけではない。あらゆる産業素材として繊維の役割がある。
えてして産業資材というと、炭素繊維やスーパー繊維に目が行くが、それは一握りのハイテクであって
運搬・交通・医療・福祉・情報・通信・土木・建築・農林・水産等。用途はかぎりない。

もちろん、ミシン糸・刺繍糸・リボン・ネーム・組み紐も、りっぱな産業資材である。

大切なのは、自分の工場・技術で、何が出来るか?何に役立つ製品の加工が出来るか?
自分自身から模索・提案することで、一歩前に出る事。待っていても、やらなければ結果は無い。


昨日訪ねた工場長の話「うちの糸が北陸新幹線のグランクラスの座席シートに採用された。」
まさにこの言葉こそ「ものづくりの原点」だと思う。やはり、役立つモノを作りたい。


p/s なぜか昨日は8吋チーズ捲きの問い合わせが、三軒続いた。これも資材への挑戦か?

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メンテお気楽日記 12月11日 企業内・自社設備??

2014-12-12 | メンテナンスお気楽日記
朝から、冷たい雨が横なぐり(半端ない)。

個人工場のお仕事なら「今日は止めようか?」となるのだが、もう一か月も前からの予定日。
販売店の段取りや、運送業者の手配。なにより企業工場の古い設備は搬出してしまい、早急に
作業が継続できる体制が必要との事。

倉庫前で車を降りる際も、びしょ濡れを覚悟でドアを開ける状態。
運送業者はなれた?もので、ワインダーをラップ梱包し、その上からシートの二重梱包。

さすがに、ユニック作業は外仕事だが、冷たい雨の中カッパ作業で手際がイイ。荷台をブルー
シートで三重装備。走行も大変だった。高速道路は雪解けの霧のため真っ白。午前中だというのに
ライトを点けて、前の車のテールランプを頼りに走る。

予定では10時搬入だったが、工場に機台を納めたのが12時半。午後からが三筋のお仕事か?


広い工場、それも整経棟(約400坪)。火の気と言ったら2~3人の工員さんが電気ストーブの
前で作業している。寒ブ~。朝着てきたアノラックを着たままでの作業となった。

でも、おかしい?誰がワインダー作業するんダ?
まさか、整経のおばちゃん(失礼!)が片手間に?ワインダーも捲こうかってことか?

確かに合繊繊維で、インバーターでスピードを落とし、尚且つタイマーで停止する指示は聞いて
いるが、担当工員の紹介が無い。まさか、機械まかせで糸が出来ると思ってはいないだろ・・な?

打ち合わせの際「下請け加工工場が厳しくなった」の話題は聞いている。それに対処する為には
自社設備の準備も必要とのことから、この話が始まっている。

多少の不安?が現実になりそう。企業では自分の部署(仕事)にはぜったいの知識もあり、「こだわり」
すら持っている。しかし、他の部署や仕事となると、意外と無頓着。他人の仕事まで侵さない??

そんな事が「下請け工場の苦労や、技術を知らないままでの糸づくり」に手を掛けようとしている。
もっと心配なのは「糸が捲けないのは機械のセイ」って話も、必ず出てくる。サぁ・どうする。

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メンテお気楽日記 12月9日 軍手の心意気

2014-12-09 | メンテナンスお気楽日記
「さぁ、やるぞ!」軍手をハメての作業は、何かが違う。
もちろん、汚れものを扱う準備でもあるけれど、仕事に対する心の準備。

メンテ相談のついで?に、ちょちょいと直す場合は大抵は素手。作業がしやすい事もあるが、
力の入れ具合がまったく違う。だから、調整したといっても工料は請求しずらい。

その点、工具を準備して、段取りを考えての作業は、機械としっかりと向かい合う事になり
当然、軍手をハメる以上に、心の準備、気合が違って来る。

それと同じ事が制服?衣装にもあると思う。

テレビで見る?刀鍛冶は白装束での作業。陶芸家は作務衣が似合っている?すべては仕事に対する
気合・心意気だと思う。もちろん見た目やユニホーム効果もあるが、やはり自分自身への効果。


最近、工場は二分化され?企業タイプはまだ制服や作業着が統一されているが、少々心配なのは
家内工場というか少小企業。制服の必要性がないのも理解できるが、それ以上の普段着?

別に作業着を着ろとは言わないが、エプロンであり、腕抜きであり、何らかのお仕事スイッチが
必要と考えています。ごはんを食べる時と仕事をしている時、同じなのはやっぱりオカシイ。

生活は生活、仕事は仕事。いくら切り替えが出来ると言われても、やはり、ヤル気スイッチは
見えるところに付けるのがベストと思います。それは自分の為でもあり仲間の為でもある。

まさか、軍手をはめたまま、ごはんを食べる人っていないょネ~。

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メンテお気楽日記 12月7日 2錘機、作っちゃいました。

2014-12-08 | メンテナンスお気楽日記
金曜日、販売店からの問い合わせには、返事をしたものの、現物(基本機台)が無い。
以前、京都に納品した写真資料で話を勧めてもらう事にしたが、いざ作るとなるとけっこう手間。

確か2錘の場合、フレームの穴の位置が、ズレてしまい新たな穴加工も必要となる。
いくらアングル端材があっても、長さを揃えるだけじゃ、部品を組み付けることは出来ない。

ま、追加部品の準備だけはしておこうと、倉庫へ材料を揃えに行く。ところが火の気がない倉庫、
とてもじゃないが、こんな処でちまちま作業は出来ない。早々に家に戻って出来る事だけを・・・


まずは、アングルの穴加工は終了。ところがコレで終わるハズがない?

穴をあければ、位置の確認もしたい。部品が出来れば仮組み付けもしてみたい。組み付けたら
ペンキを塗って見栄えも良くしたい。なかなかワインダーから離れられない製作モード。

さいわい?日曜日って事もあって、集中して作業が出来る。ここまで来ると最後まで作りたい。
他の組み付け部品も集める為に、再度倉庫へ車を走らす。家では材料加工はするけれど、ドラムや
ガイド関係は倉庫にある為、家での組み立てはめったにしない。でも今回は気分がノリノリ。

仕様確認もしていないのに、勝手に部品選んでの組み付け。ニット屋さんからの問い合わせだから
9°15′の紙管捲き?太番手対応の3°30分捲きも必要か?じゃ1錘づつあれば便利かな?
モーターも200Vでいってしまおう。客注より先に、ワインダー作り。後は何とでもすればイイ。

狭い作業所に機台が組み上がっていく。部品箱をまたぎながらの作業。出来上がって行くのは
楽しいが、さて、注文が来るまでこのままか?それはいつ何だろう?まさか来年ってことはない?

もし、仕様が違えば又ここでの作業が必要にもなる。運搬に関しては、小型機ゆえに軽自動車でも
大丈夫。自分で配送して、作業現場も見たい。でも、客先が北陸とは限らない。

ここに来て、早とちり?早合点?気味の作業に反省(ちょっとだけ)



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メンテお気楽日記 12月6日 試作機?の追加注文。嬉しいです。

2014-12-05 | メンテナンスお気楽日記
「こんな事、したいんだけど、装置も無いので、知恵を貸してほしい」

客先での相談に始まり。経験だけを頼りにプランを2・3点提案。
もちろん、資材の性質も理解しないでのプランだから、ワインダーの変形判。

「やって、みなはれ!(マッサンより)」とは言わなかったが、ワインダーを改造して
テスト捲き。案の定?結果は散々。形にすらならない、フアフアロール状態。

なぜ出来ないのか?どうしたら出来るのか?もうワインダーの域を排除して、織機構造を
利用することにした。生地を送り出す方法、生地を捲く方法。

まさか、織機自体を改造する訳にもいかないので、ポイントだけを中古部品として集め、
鉄工所でのフレーム製作。何とか、それらしい?装置として、一号機を納品。


使い勝手を試験して2号機を期待していたが、資材自体がドンドン変わって来る。
50㎏の資材が、400㌔800㌔のロール対応。かと思えば不織布対応まで。

その度に、対応装置を作り、いつまで経っても試作機1号?ばかりの感があった。
自分としては、使い勝手・性能が気になる。アイデアだけでものづくりは完成とは言えない。


で、今日、やっと2号機の注文です。「前と同じ機械を作って欲しい。」

ラミネートフィルムの剥離装置。PCはスマホや液晶テレビに使っているフィルム。
そこにはPPフィルムが付着されている。製品を作れば端材が発生する。それを処理する
為には分離処理が必要となる。そんなお仕事のための装置です。

一号機が稼働しているって事は、使い勝手がわかる筈。この装置を作る時も色々のプランが
あったが、自分自身が一番イイと思う方法を勝手に選んだ、使い手の意見は入っていない。

やっと意見が聞けるチャンス。機械は使い手によって、より良くなっていく筈と信じている。
只、工場が滋賀県。ちょっと行ってくるの距離でもない。でも、行きたいのが「こだわり」か?

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