三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 11月21日 カセ染め(輪)事情

2013-11-21 | メンテナンスお気楽日記
                       自在カセ輪と木(竹)製カセ輪

某大手のネーム工場では、チーズ染色されたコーン捲き糸を自社の織機に給糸する場合
1kgの糸でも、外層または内層の500gしか一回の作業に使用しない。

担当によれば、微妙に色合いが違うと言う。確かに以前の染色工場では、大量ロットに
対応するため、プラスチックのPPチーズ管での作業が当然となり、当初は捲き硬度や
糸密度を厳しく指摘された。その他色々の諸問題も発生したことも事実。

しかし、染色釜自体も格段に改良され、化学管理も充実した現在はめったな事では
染色ムラは無いと思うのだが? やはり見る人が見ればどっかが違うのか?


カセ染色にも、問題は山積している。まず大手工場では採算が合わない。
手仕事も多いし、作業時間も掛かり過ぎる。おいおい小規模工場に集約される。

ところがここでは、完全に?人員不足。外注工場も厳しくなっている。
先日も人絹染色工場から「コーン捲きしてくれる処を紹介して欲しい」との電話。

たぶん来週には、富山の染色工場からも外注工場からの自社への機械移動の仕事も入ってくる。
すべて、高齢作業員の廃業が原因。当然?のことだが後継者はいない。


こんな状態でも、仕事が無くなった訳でもない。時々はカセ仕様の話も舞い込む。
絹撚糸屋では、綛揚げ下請けの奪い合い?ニット工場に紹介した捲き屋さんも手いっぱいで×

工場では自社での対応を考えているが、今度は部品が集まらない。カセ輪も需要がなくなれば廃業。
「他の製作工場を紹介してもらえませんか?」「がんばったんですが、うちが最後になりました」

先日は麻糸用のカセがないかの問い合わせ。ニット用でも不足しているのに大径カセなんて
まず出てこない。「数が少ないのなら、木製で作ったら?ホームセンターで材料は揃うョ」

なんかものづくりは、昔に戻ってしまった感がする。自分だけか?

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